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しおりを挟む『蒼お兄ちゃんは何時もあんなに美味しくて豪華な料理を食べているの?』
『まさか!今日は桜子が来たからね。普段はご飯と味噌汁と主菜と副菜と香の物という風に質素だよ』
豪邸といってもいいレベルの家に住んでいるお坊ちゃまだから、毎日おせち料理のように豪華な料理を食べていると思っていた桜子は意外だと相槌を打った。
『ところで桜子は向こうの世界では何をしていたの?』
『幼稚園に行って友達と一緒におままごとやお勉強をしたり、お菓子工場の見学をしたり・・・色々かな?蒼お兄ちゃんは?』
『僕の仕事はこの世界のバランスの調整が主だね』
『世界の調整が何なのか分からないけど、蒼お兄ちゃんのお仕事って物凄く難しそうだね』
『僕にとっては簡単な事だけどね。ところで桜子、僕の家の庭ってちょっとした自慢なんだ。一緒に散歩しない?』
『いいの?じゃあ行く!』
『主様が誰かとあのように楽しそうに話す姿を目にするのは初めてですわね』
『姫様がこのまま御殿に留まって下されば我等白の龍神族も安泰というもの』
『御子様の誕生もそう遠くありませんわね』
蒼と桜子が庭を散策している姿に側近らしき男性達に、侍女だと思われる女性達が扇で口元を隠しながらそんな会話をしていた。
※桜子は料理を食べた事でお兄ちゃんの名前とかが聞き取れるようになりました。
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