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しおりを挟む私はストロベリー=ショート。
自分で言うのもなんだけど、美人でナイスバディな侯爵令嬢よ。
そんな私には三人の姉が居るのだけど、ショート侯爵家と言えば美人の誉れ高い家系だから、その血を引く私が美人なのも当然よね。
侯爵家と言えば貴族だから金持ちだと思われがちだけど、実は多額の借金を抱えていて貧乏なのよね~。
だって!
私達四姉妹の美しさに磨きをかける為にはお金が必要なの!
ドレスとか!エステとか!化粧品とか!アクセサリーとかで!
だから私達は親戚達から借りたお金を使って美しくあろうとしているのに、よりによって『お金を返せ!』って毎日取り立てに来るのよ!
酷いと思わない!?
親戚からの取り立てに苦しんでいる我が家に救いの手を差し伸べてくれたのが、シナモン=ミルクティーなの。
王弟にして公爵。
有能な切れ者。
しかも超大金持ち。
そこだけを聞けば超優良物件なんだけど・・・顔中はニキビと吹き出物だらけ。
おまけにデブでキモイ。しかもデブだから汗かきときている。
キモデブが我が家に条件を提示したの。
ショート家の借金と、ショート家が再建する為の費用はミルクティー公爵家が立て替える
その代わり自分の妻になって欲しい
って。
女だったらそんな男に嫁ぐのは嫌に決まっているじゃない!
でも背に腹は代えられないし、誰かが犠牲になれば贅沢三昧が出来る。
そんな訳で、四姉妹の中でも一番の美人である私がキモデブ・・・ではなくミルクティー公爵に嫁ぐ事になったの。
実はその時にある書類に家族全員がサインをしたのだけど、後にそれが私達を地獄に突き落とすものになるなんて夢にも思っていなかったわ──・・・。
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