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⑭真実の告白-8-

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 ・カルロスの寵妃になっていたのはフローラではなくアストライアーことミストレインである

 ・アストライアーはカルロスとの間にプロメテスという息子を儲けていたのだが、カサンドラに夢中になっていたカルロスによって息子共々処刑されてしまう

 ・処刑されるのは、淑女の見本とでも言うべき存在にしてヒロインよりもヒロインらしい性格をしているアストライアーだけである

 ・ノーマルエンディング、カルロス、ギュスターヴ、エンデュミオン、ゼフュロスのグッドエンディング、バッドエンディングを攻略すると、隠しキャラであるアイドネウスが登場し彼を攻略できるようになる

 ・女の嫉妬と欲望が後宮にありながら純粋な心を持ったままでいるヒロインのカサンドラに惚れたアイドネウスは、彼女を自分と同じ存在にする為に神々の酒を飲ませる





 「俺の女に罵詈雑言を浴びせで暴力を振るっただけではなく、俺を含む攻略対象者達を自分のハーレム要員としか見ていないあれのどこをどうすれば純粋な心の持ち主になるのか・・・」

 ゲームとはいえ、ミストレインがカルロスの子供を産んだのに処刑されたり、自分が電波に惚れると設定されている事に落ち込んでしまったアイドネウスは心の中で〇ンクの叫びをやりつつ頭を抱えていた。

 「アイドネウス」

 夫の名前を口にしたミストレインがアイドネウスの頭に触れる。

 「・・・・・・ミストレインちゃん?君は一体何をしているのかな~?」

 「いい子いい子をしてアイドネウスを慰めているの」

 「俺、小さな子供ではないのだが?」

 「分かっているわ。でも、これが今の私に出来る精一杯の慰めだから・・・」

 人前でなかったら膝枕をしているのだけどね

 (もしかして・・・お邪魔無視だったりする?)

 あ~っ・・・

 不自然なくらいにマイアが咳き込んだ事で自分達が何をしている最中なのかを思い出したミストレインとアイドネウスは居住まいを正すと、リーベンデールは乙女ゲームの世界ではなく地球とは別の次元にある世界なのだと教える。

 「現実の攻略対象者達はカサンドラに惚れていた・・・というか見下せる対象として気に入っていたけど、アイドネウスさんはヒロインに惚れていないし、ミストレインさんを奥さんにしているものね」

 それに、何と言ってもミストレインさんが馬鹿皇帝の妃になっていないという地点で、ここはゲームではなく現実世界なのだと気付くべきだったわ

 「マイアさん。さっき私は『ロードライト帝国がミントグリーン王国を滅ぼしたり、ピンク頭に夢中になった馬鹿皇帝に殺される夢を何度も見ていた』と言っていたけど・・・本当は違うの」

 アイドネウスに指摘されるまでリーベンデールを乙女ゲームの世界だと思っていたわ

 日本人として生きていた記憶を取り戻した時から、ヒロイン補正やゲーム補正がかかるのではないかと思っていた自分は、カサンドラの息子であるシジフォスを手本にしてバカ殿を演じつつ裏では逃亡の準備をしていたのだとミストレインがマイアに教える。

 「ミ、ミストレインさん?もしかして・・・貴女も、転生者?」

 「ええ。前世の私は日本人で【煌々たる愛】というゲームをプレイした事はないけど、幼馴染みがプレイしているところを見ていたからストーリーは知っていたの」

 「成る程・・・。ストーリーを知っていたからこそミストレインさんは、バカ殿を演じていたのね」

 ミストレインの言葉にマイアが納得したように、ポンッと手を叩く。

 「マイアさん。元日本人として、転生者の誼で仲良くしてくれると嬉しいわ」

 穏やかな笑みを浮かべながらミストレインがマイアに手を差し出す。

 (甄夫人とギュルバハルがモデルなだけあって、アストライアー・・・ミストレインさんってやっぱり絶世の美女だな~)

 ミントグリーン王国を出奔してからは錬金術師として生きてきたらしいが、元王女だからなのか、気品というものは隠せないでいる。

 「こちらこそよろしくお願いします!」





 元日本人という誼なのか、或いは幼馴染みだったからなのか、二人は終生の友となる。








※二人は日本の事だけではなく、色んな事を相談したりする仲になります。





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