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しおりを挟む「上に立つ者が愚かだと、民が苦しむ」
夜の帳が全てを覆う頃
鏡の前でメストレは呟く。
「ベルナールの後を継ぐというヒロインの無能な皇子をこの世に産み出させない為に、いずれ跡を継ぐであろうカルディナール殿下の治世の為にも一肌脱ぐとしますか」
それにはまず、ヒロインとやらには私の掌の上で踊って貰わなければ──・・・
嵐の訪れを告げるかのように風が吹き、闇夜を照らす月の光がメストレの寝室に差し込む。
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