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肌を突き刺すような痛みで目を開ける。
途端、目に液体が入ってきた。どうやら雨が降っているようだ。
たまには雨に打たれてもいいか、と柄にもないことを考えながら俺はどうして背中から接地しているのか思い返すことにした。

俺はここいらで幅を利かせている、所謂ヤンキーってやつだ。
今日もシマを争う他校と喧嘩をする予定だったのだが、仲間の一人がヤバい人らに喧嘩を売った。
赤いランボルギーニに連れ込まれたそいつの顔が頭から離れない。
そいつを助ける代わりに、俺はその人たちの好きに殴られたんだったっけ。

いつの間にか雨は止んでいた。あいつは本当に助かったんだろうか。途中から記憶がないところをみると、俺の意識が飛ぶほうが早かったようだ。ただあいつが助かったとしても、このまま誰にも見つけてもらえなかったら俺が助からないかもしれない。
……ただまあ、仲間を助けて死ぬんだったらヤンキーとしては悪くないかもな。そう思いながら、もう少しだけ目を閉じることにした。
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