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episode K. フェリシアンの場合 / 志願奴隷 Rapunzel
Félicien 005. 双子の鬼
しおりを挟む「ああ、また、お庭で調教かよ」
フェリシアンは、菫色の瞳を窓の外に向け、沈鬱なため息を漏らした。
「毎日毎日ご苦労なこった」
フェリシアンは午前中に、
所長室に押し入り、性奴隷になりたいと強く申し入れたのだが、所長と調教師に、
その願望の浅はかさと、性奴隷が如何に過酷な刑罰なのかを延々と説明され、追い払われてしまった。
弁護士団体が、一時的に住める部屋を手配しているとかナントカ。
燻るストレスを、オナニーで解消してやろう、と
フェリシアンは、自棄っぱちに
窓を開けた。
庭に三人の男。
殿で優雅に歩くのは調教師だろう。
ポマードで髪をレトロにセットした大柄でハンサムな男は如何にも手厳しい調教をしそうだ。タンクトップから逞しい二の腕が生えている。
彼の前を歩く二人は、滑稽で奇妙な格好を強いられていて、これから酷い虐めを受けるのだろう。
性奴隷の奇妙な格好…
黒髪の男性が赤色、赤毛の男性が黒色のダブルチョーカーのハーネスで上半身の筋肉を強調している。
足はコーンヒールパンプスでめかしこんでいる。
二人共細身長身の完璧なプロポーションで、このハーネスだけならば、さぞやクールなボンテージスタイルだったろう。
しかし、二人の頭部からは15cmほどもある長いぺニス(ディルド)が生えている。
黒髪も赤毛もヘアスタイルを完璧に整えた端正な顔立ちで、その美しさが
可笑しさを際立たせていた。
ついでに、二人共股間のぺニスも勃起しており、合計四本の濫りがましい矢印が爽やかな夏空を指している。
二人の男根鬼男が向かい合い、伸ばした舌先を絡め合いはじめた。
調教がスタートしたのだ。
口づけを交わさず舌先で舌先を舐め合うだけのキスとも言えぬキスが、垂々続いた。
鬼たちの指先が じれったそうに動いている。
漸く 調教師がヨシと言うと、
黒髪鬼が頭を下げ、舌先を赤毛鬼の乳首に伸ばしていく。
右を弾き、左をチロチロ舐め、また右へ。
「ふゥ、く、ンン…」
次は、赤毛鬼が頭を下げ、黒髪鬼が気持ちよくなる番。
右を弾き、左をチロチロ舐め、また右へ。
「あ、あう、ア……ッ」
二人の、四つの乳首と二本のぺニス以外は ふにゃふにゃに蕩けきっていったが、姿勢を崩すと調教師に叱られるのだろう。しなやかな脹ら脛が健気に足腰を支えていた。
乳首愛撫合戦も、キス同様に調教師のヨシがあるまで 垂々
続いた。
「次は、アヌスをヴァギナにしあうんだ。次のプレイでお互い怪我をせぬようしっかり解し合うように。先ずはお前、舐めやすいように尻を突き出せ」
調教師に頭を撫でられた赤毛鬼が、アヌス晒しのワイドスタンススクワットポーズをとる。頬も髪の毛のように燃えた。
黒髪鬼がしゃがみこみ顔を近づけ一瞬の躊躇もなく、赤毛鬼の尻に舌を這わせ唾液でアヌスを濡らしはじめた。
「あぁ、あんっ」「あっ、ぁあ…」
感じて鳴いているのは赤毛鬼だけではなかった。
今日の調教師は、機嫌が良いらしく、背後から手を回し黒髪鬼の乳首を捏ねくりまわしているのだから。
黒髪鬼の鳴き声は、赤毛鬼のアヌスのホールに吸い込まれていった。
調教師が合図を出すと、赤毛鬼も同様に、黒髪鬼のアヌスを舐めた。
「ひぃん…ぁあっ、あっ」
赤毛鬼は顔面を尻の丘に埋めてしまったために、黒髪鬼に赤い尻尾が生えたように見える。
まるで淫ら極まらぬユニコーンのよう。
「あっ、あぁん…、あふぅ、んっ」
調教師は、何度も指示を出し、二人を入れ替わらせた。
執拗であるようにも思えるが、
二人の鬼の角(ディルド)の太さ長さを見れば
必要なことと、納得がいく。
あ…ッ、アァァ…、アァァ…
鬼たちの声と表情が、いよいよ 窮地に追いやられたとき、
調教師が目と指で、二人のアヌスの仕上がり具合を確かめて、頷いた。
「お前たちが、互いを思いやれる性奴隷に育ってくれて嬉しいぞ。褒美に屈辱と快楽を味わせてやろう」
窓を開けた部屋で、
フェリシアンは、満悦な調教師の声を、双子の鬼と共に聞いていた。
フェリシアンは、最初、この頓珍漢な性の饗宴を嘲笑したが、同時に他人事ではない焦燥感も覚えていた。
そして、ぺニスをしごく手のテンションは増すばかり。
絶世の美青年が
窓の外に向けて、唇を戦慄かせる
さあ、もっと興奮させておくれ
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