2 / 36
1章 運命の出会い
第0話 前世の記憶を思い出しました‼︎
しおりを挟むある日、私は前世の記憶を思い出した。
私は前世でOLをしていた。
ブラックな企業に就職してしまい、深夜遅くに自宅へ帰っていたら、車に後ろから突っ込まれてそのまま死んでしまったようだ。
よく覚えてないのよね。
気付いたら転生していたわ。
まぁ、転生できたから細かい事は特に気にしないけど。
今世で幸せになれればいいかなって。
ポジティブ思考でいこうと思ったのよね。
今世の私の自己紹介をするわ。
サーフィリア・ルナ・アイラック侯爵令嬢
この名前が今世の私の名前よ。
サラサラな銀髪に
サファイアのような深い輝きのある青色の右目とキラキラと輝くような金色の左目のオッドアイ
瞳は大きく
うっすらピンクに色づいた唇と頬は可愛いらしい
肌は透明感のある色白
まさに絶世の10歳の美少女だ。
ここでもう一つ、私が前世の記憶で思い出したことを説明するわ。
なんと、この世界は私が前世でプレイしていた乙女ゲームの世界そのものなの。
ゲームの中の世界、または類似世界だと思うわ。
並行世界かもしれないわね。
それについてはまだ分からないのだけど。
そして私はその乙女ゲームの悪役令嬢。
なんでよりにもよって悪役令嬢なんかに転生したの⁉︎と思った私は悪くないわ。
なぜって、この悪役令嬢、どのルートに行っても必ず死ぬんだもの‼︎
破滅エンドしかないのよ‼︎
本当に、製作者は何を考えていたのかしら。
まずは、乙女ゲームの舞台であるこの世界について説明するわね。
この世界は主に3つの国に分かれていて、精霊・竜族・獣人・人間・エルフ・魔族などの様々な種族が暮らしているわ。
この世界には精霊魔法というものもあって、それは精霊に精霊力(魔力)を渡して使う魔法のことよ。
竜族という種族がいるのだけれど、彼等は人間の姿にもなれる竜のことよ。魔力量が他の種族と桁違いに多いの。
獣人という種族は主に、動物の特徴を持っている獣化出来る者達のことで、獣人の中にもいくつかの種族があるわ。
ちなみに、獣人と竜族には発情期というものがあるの。
種族によって発情期の長さや頻度が違うのだけど、大体3ヶ月に一回くらいのペースでくるわ。
その期間は比較的妊娠しやすくなるのよね。
大体の人が初めて発情期がくるのが15歳よ。
でも、人間やエルフ、魔族には発情期はないのよね。
獣人とのハーフでも、血の濃さによって発情期の有無や酷さは変わってくるわ。
獣人の中には竜人という種族がいるのだけど、彼らは竜族と人間のハーフよ。
竜族と人間のハーフのことを竜人と呼んでいるの。
竜族ほどではないけれど、魔力量が多いわ。
でもかなり血が濃くないと、竜になることはできないの。
だから、ほとんどの竜人は獣化できないのよね。
この世界には、番という概念があるわ。
それは、簡単に言えば夫婦のことよ。
でも普通の夫婦よりも絆が深いといえるわ。
なぜかと言うと、番契約というものがあるからよ。これは一生夫婦でいることを誓うものよ。
人生で一度きりしか誓うことはできないの。
番契約は、真名を明かして誓うの。
お互いに真名を明かして誓うと、胸元に模様が現れるわ。
これは、その人達によって違うのよ。
その模様は一生消えず、お互いの寿命が同じになる効果があるわ。
寿命が長い方が分け与えるような感じね。
ちなみに真名っていうのは、魂に刻まれているその人の名前のことよ。
今の自分の名前に、魂に刻まれている名前を付け加えて、今の自分を表すの。
だから、その時の名前によって少し変わるのよね。
でも、真名自体は変わらないから、真名で誓い合った夫婦は、2人きりの時は真名でお互いを呼び合うらしいわ。
なぜ2人きりの時だけかと言うと、他の人に真名を知られてしまうと悪用されてしまう可能性があるからよ。
でもこの世界では、あんまり番契約する人はいないらしいわ。
まぁ、貴族で結婚する人は大体が政略結婚だから、誓い合わないわよね。
だって浮気できないし、他の伴侶もつくれないもの。
何故浮気が出来ないかって?
それは、先程説明した番に関係があるの。
初めて発情期がくるのが15歳と言ったけれど、運命の番に関しては別よ。
運命の番に15歳より前に出会うと、出会ってから1月後くらいから初めての発情期になるの。
運命の番っていうは、元々一つの魂だったのが二つに分かれたもので、半身とも呼ばれているわ。
だから、一つの魂に一つの魂しか決まっていないの。
一つしかないから、同じ世界にいない可能性もあるわ。
一生で出会えるかどうかも分からない確率よ。
でもね、一度出会えばたちまち惹かれ合うそうよ。運命の番にしか分からない甘い匂いもあるらしいわ。
とってもロマンチックだと思わない?
竜族は特に番に対して執着と愛情が重いらしいわ。
それで、なぜ浮気できないかというと、獣人と竜族は発情期のときに、フェロモンが出るの。
フェロモンが出て、無差別にそれをバラ撒いてしまうから、襲われないようにみんな家に籠るの。
今は抑制剤ができてきているから、抑えることもできるのだけど、副作用もあって、頭痛がしたり、身体が怠くなったりするのよ。
それに抑えきれない時もあるから、大体外は歩き回らないわ。
ちなみに、発情期は男性にはこないわ。でも、番契約をして、相手が人間や魔族、エルフの女性だったら、竜族や獣人の男性でも発情期がくるの。
それで、番契約をすると、今まで出ていたフェロモンが、番にした人にしか出なくなるの。
簡単にいうと、今まで色んな方向に向いていたフェロモンが、一つの方向に向いた感じね。
フェロモンについてはそんな感じよ。
で、番がいるのに浮気しようとすると、拒否反応が出るの。
最後まですることはできるのだけど、その後が大変なことになるわね。
これは獣人や人間とかは関係ないわ。
全ての種族共通のことよ。
まぁ、番契約をするのは本当に好き合っている人達だから、そんな心配しなくても大丈夫だけどね。
ちなみに、番契約をすると相手の感情が大体分かるようになるわ。
だからもし、無理矢理最後までされそうになっても、恐怖とかの感情が相手に伝わるから、魔法を使ったりとかして助ければ大丈夫よ。
事前にもしものことを考えて準備しておくのもありね。
だから、王族とかは本当に好きで、なおかつ周りを説得できないとしないわよね。
だって、後継ぎの問題とかあるもの。
まぁ、番になればある程度妊娠の確率は上がるし、もしその人が運命の番だったら、さらに妊娠の確率は上がるわ。
それに、もし運命の番に出会ったら、ちゃんと結婚できるように法律もできているの。それは王族も適用されるわ。
国によって違ったりはするのだけどね。
魔族は、魔力量が多い方で、角が生えていたりするのが特徴的よ。
ちなみに、全ての種族共通で、魔力量が多ければ多いほど外見が美しく、寿命が長くなるの。
乙女ゲームのことも大まかに説明しておくわ。『あなたに永遠の愛を誓う』というタイトルの乙女ゲームがこの世界の舞台になっているの。
ゲームのヒロインは私の異母妹である、
リーフェ・ローナ・アイラック
ふわふわのローズピンクの髪にエメラルドのような透き通った緑の色の目をした可愛らしさを詰め込んだような女の子よ。儚さもあるわね。守ってあげたくなるような感じよ。
さすがヒロインね。悪役令嬢の私とは真逆だわ。
私はどっちかっていうと、綺麗系なのよね。
でも悪役令嬢なだけあって、ヒロインに負けないくらい美人よ。
簡単なシナリオを説明するわね。
リーフェが学園で王太子や騎士見習いや宰相候補、上級貴族達と触れ合って、笑いあり、涙あり、冒険ありの末に運命の人と結ばれるという流れになっているわ。
その過程で現れる私こと悪役令嬢は、リーフェが選択するルートによって、立場が少し変わってくるわ。王太子なら婚約者として、他の攻略対象者達だったら幼馴染として、ヒロインをいじめたり攻略の邪魔をして、最終的には必ず死んでしまうという役割なの。
正直言って悪役令嬢になんかなりたくもないし、それで死ぬんじゃなくて、寿命で死にたいわ。
……痛いのなんてごめんよ。
ストーリーが進んで行くと、必ず邪竜が現れるの。その邪竜をヒロインが愛の力(笑)で浄化するのよね。
……設定が壮大過ぎて笑ってしまったわ。
この世界での精霊の立場は重要なポジションにあるわ。この世界を管理しているのが精霊達だからなのよね。
今の私は精霊の愛し子になっているの。
……ゲームにはそんな設定なかった気がするのだけれど。
やっぱりただの類似した世界なのかしら。
精霊の愛し子って言うのは、精霊に愛された人のことよ。
精霊王や大精霊から祝福を貰った人のことで、高度な精霊魔法を使うことができるわ。
下級精霊や中級精霊、上級精霊から祝福を貰う人は結構いるのよね。
逆に、精霊王や大精霊から祝福を貰う人はほんの一握りなの。
どの精霊から祝福が貰えるかで、これからどこまで精霊魔法が使えるようになるかが変わるのよね。
愛し子は精霊魔法が使えるのは精霊達のおかげだからか、とても敬われているわ。
精霊の祝福は、まぁ、精霊の好き嫌いよね。だって嫌いな人には力を貸したくないもの。
あ、そうそう、私はお父様が人間と竜人のハーフで、お母様が狐族と豹族のハーフなのよね。
人間の血は混ざっているけれど、獣人の血の方が濃いから、獣化することができるのよ。
私は狐族の血が強く出ていて、獣化すると銀の毛色の狐になるわ。
光に反射するとキラキラして綺麗なの。
竜人の血も狐族程強くは出ていないけれど、首元に銀色の鱗が生えているのよ。
ちょっとした先祖返りみたいなものね。だって普通は竜人とのハーフだと、竜族の特徴は出ないもの。
竜族の特徴が出るのは竜人だけなのよ。
血の濃さによってそれもまた変わってくるのよ。
特徴は、身体のどこかに鱗が生えていることね。大体の人がそうよ。
まぁ、私の場合は、獣化するとほとんど毛に覆われて見えないのだけど。
ちなみに異母妹のリーフェは母親である第二夫人が人間だから、人間の血が濃くて獣化出来ないのよね。
さっきからずっと異母妹と言っているけれど、そうよ、私とリーフェの母親は違うの。
お父様が浮気したのよ。
それで私のお母様と仲が悪くなって、お母様は私と以外会わなくなり、お父様は仕事に逃げたわ。
私とも会うのが気まずいらしくて、全然会わないのよね。
……異母妹には会っているようだけれど。
まぁ、異母妹は良くも悪くも純粋だからかしらね。癒されるのよ、きっと。
……コンコンコン。
「お嬢様、朝食の時間でございます」
そこでハッと我に返る。
そうだったわ。朝起きたら急に前世の記憶を思い出したのよね。
さて、取り敢えず早く着替えて朝食を食べに行きましょうか。
朝食の席に着くと、もうすでにお母様以外の全員が揃っていた。
「おはよう御座います、お父様、ロアナ様、リーフェ」
ブラウン色の髪にエメラルド色の瞳をしている男性が、私のお父様の
ロナウド・ロード・アイラック
ふわふわのワインレッド色の髪にブラウン色の瞳をしている女性が、お父様の浮気相手でリーフェの母親。一年前から一緒に暮らすようになって第二夫人になった、
ロアナ・ローズ・アイラック
……正直言って嫌いなのよね。
いつも突っかかってくるし、この前なんか頬を打たれたりしたのよ。
やたらとプライドが高くて傲慢な人なのよ。
「ああ、おはようサフィー」
「おはよう御座います‼︎お義姉様‼︎」
「………おはよう御座います。随分と遅い起床でしたのね。一体何をしていたのかしら?」
「申し訳ありませんわ。ロアナ様」
「ふん!………これだからあの女の娘は」
最後の言葉は小声で話したようだけれど、しっかりと私達に聞こえたわ。
それを聞いてもお父様は……。眉を潜めただけで、何もおっしゃらない。
まぁ、もとより当てにしていないのだけど。
私が朝食を食べ終えて部屋に戻ろうと立ち上がりかけたところで……。
「ああ、そういえばサフィー、そろそろ運命の番の匂いがわかるようになる時期だな」
「ええ、そうですわね」
そう、運命の番の匂いが分かるようになるのは10歳と半年が経つ頃。その時期になれば、運命の番を匂いで判別することができるようになると言われている。まぁ、近くに来なければ分からないのだけど……。
「いいですね‼︎私も運命の番に会ってみたいです‼︎」
「そうね、でも出会える確率はとても低いのよ?」
「信じていれば、きっと会えますよ‼︎」
「そうね…」
リーフェのことは軽くスルーして今度こそ立ち上がろうとした時、
「ああ、サフィー、明日王宮でガーデンパーティーが王太子主催で開かれるから、それに参加する。準備しておきなさい」
「……分かりました」
「お父様、私は?」
「ああ、リーフェも一緒に参加するぞ」
「わーい、やった~‼︎」
「それでは私はこれで失礼します」
「ああ」
***
部屋へ戻ってソファーへ座る。
「はぁ~」
確かシナリオで明日のガーデンパーティーで何かあるのよね?
王太子がリーフェとガーデンパーティーの庭園で話して恋に落ちるんじゃなかったかしら。
でもお互いに誰だか分からないまま立ち去ってしまうのよね。
普通貴族の令嬢なら、王太子の容姿くらい分かるでしょうに。
王太子の名前はエリックだったかしら。
俺様で自分勝手なキャラだから好きじゃないのよね。
だから名前もよく覚えてないのよ。
見た目も好みじゃないし。
金髪碧眼のザ、王子様っていう感じだった気がするわ。
確かに顔は整っててイケメンだとは思うけど、私が好きなのは爽やかな青年、って感じの人なのよ。
シナリオではサフィーが王太子に一目惚れして、我が儘を言って婚約者になるみたいだけど……私は絶対王太子なんかの婚約者なんてなりたくないし。
そこはどんな風に変わるのかしら。
取り敢えず明日の為の準備をしますか~。
********************
説明が長くなってしまってすみません。
ほとんどの設定をここで書いているので、もし設定が分からなくなった方や忘れてしまった方は、ここを読み直していただければ分かりやすいと思います。
どうぞよろしくお願いします。
1
お気に入りに追加
183
あなたにおすすめの小説
優秀な姉の添え物でしかない私を必要としてくれたのは、優しい勇者様でした ~病弱だった少女は異世界で恩返しの旅に出る~
日之影ソラ
ファンタジー
前世では病弱で、生涯のほとんどを病室で過ごした少女がいた。彼女は死を迎える直前、神様に願った。
もしも来世があるのなら、今度は私が誰かを支えられるような人間になりたい。見知らぬ誰かの優しさが、病に苦しむ自分を支えてくれたように。
そして彼女は貴族の令嬢ミモザとして生まれ変わった。非凡な姉と比べられ、常に見下されながらも、自分にやれることを精一杯取り組み、他人を支えることに人生をかけた。
誰かのために生きたい。その想いに嘘はない。けれど……本当にこれでいいのか?
そんな疑問に答えをくれたのは、平和な時代に生まれた勇者様だった。
私は私で勝手に生きていきますから、どうぞご自由にお捨てになってください。
木山楽斗
恋愛
伯爵令嬢であるアルティリアは、婚約者からある日突然婚約破棄を告げられた。
彼はアルティリアが上から目線だと批判して、自らの妻として相応しくないと判断したのだ。
それに対して不満を述べたアルティリアだったが、婚約者の意思は固かった。こうして彼女は、理不尽に婚約を破棄されてしまったのである。
そのことに関して、アルティリアは実の父親から責められることになった。
公にはなっていないが、彼女は妾の子であり、家での扱いも悪かったのだ。
そのような環境で父親から責められたアルティリアの我慢は限界であった。伯爵家に必要ない。そう言われたアルティリアは父親に告げた。
「私は私で勝手に生きていきますから、どうぞご自由にお捨てになってください。私はそれで構いません」
こうしてアルティリアは、新たなる人生を送ることになった。
彼女は伯爵家のしがらみから解放されて、自由な人生を送ることになったのである。
同時に彼女を虐げていた者達は、その報いを受けることになった。彼らはアルティリアだけではなく様々な人から恨みを買っており、その立場というものは盤石なものではなかったのだ。
【完結】愛されなかった私が幸せになるまで 〜旦那様には大切な幼馴染がいる〜
高瀬船
恋愛
2年前に婚約し、婚姻式を終えた夜。
フィファナはドキドキと逸る鼓動を落ち着かせるため、夫婦の寝室で夫を待っていた。
湯上りで温まった体が夜の冷たい空気に冷えて来た頃やってきた夫、ヨードはベッドにぽつりと所在なさげに座り、待っていたフィファナを嫌悪感の籠った瞳で一瞥し呆れたように「まだ起きていたのか」と吐き捨てた。
夫婦になるつもりはないと冷たく告げて寝室を去っていくヨードの後ろ姿を見ながら、フィファナは悲しげに唇を噛み締めたのだった。
魔力ゼロの出来損ない貴族、四大精霊王に溺愛される
日之影ソラ
ファンタジー
魔法使いの名門マスタローグ家の次男として生をうけたアスク。兄のように優れた才能を期待されたアスクには何もなかった。魔法使いとしての才能はおろか、誰もが持って生まれる魔力すらない。加えて感情も欠落していた彼は、両親から拒絶され別宅で一人暮らす。
そんなある日、アスクは一冊の不思議な本を見つけた。本に誘われた世界で四大精霊王と邂逅し、自らの才能と可能性を知る。そして精霊王の契約者となったアスクは感情も取り戻し、これまで自分を馬鹿にしてきた周囲を見返していく。
HOTランキング&ファンタジーランキング1位達成!!
茶番には付き合っていられません
わらびもち
恋愛
私の婚約者の隣には何故かいつも同じ女性がいる。
婚約者の交流茶会にも彼女を同席させ仲睦まじく過ごす。
これではまるで私の方が邪魔者だ。
苦言を呈しようものなら彼は目を吊り上げて罵倒する。
どうして婚約者同士の交流にわざわざ部外者を連れてくるのか。
彼が何をしたいのかさっぱり分からない。
もうこんな茶番に付き合っていられない。
そんなにその女性を傍に置きたいのなら好きにすればいいわ。
死に役はごめんなので好きにさせてもらいます
橋本彩里(Ayari)
恋愛
フェリシアは幼馴染で婚約者のデュークのことが好きで健気に尽くしてきた。
前世の記憶が蘇り、物語冒頭で死ぬ役目の主人公たちのただの盛り上げ要員であると知ったフェリシアは、死んでたまるかと物語のヒーロー枠であるデュークへの恋心を捨てることを決意する。
愛を返されない、いつか違う人とくっつく予定の婚約者なんてごめんだ。しかも自分は死に役。
フェリシアはデューク中心の生活をやめ、なんなら婚約破棄を目指して自分のために好きなことをしようと決める。
どうせ何をしていても気にしないだろうとデュークと距離を置こうとするが……
まったりいきます。5万~10万文字予定。
お付き合いいただけたら幸いです。
たくさんのいいね、エール、感想、誤字報告をありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる