大アジア戦争

ツカサメイ

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43話 アジア総軍作戦課 9月10日

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          43話 アジア総軍作戦課 9月10日

作戦課で石原莞爾が吼えていた。
「なぜ戦力が少ない!航空隊は無いのと同じ!
鉄道1本で補給が出来るか!捕虜の戦力化?
馬鹿を言うな!言葉も通じず戦争が出来るか!」
アジア総軍、統括将軍は中将の位である。
日本軍では有り得ない制度を採用していた、将兵
を分離せず、連続した昇級制度を採用した。
二等兵から中将や大将まで昇級が可能である。
アジア総軍測量課から出来たばかりの大地図を
奪い様に持ってきて広げ全般作戦を構想中・・・
参謀含む全員が4センチの棒を持つ、長さ400キロ
相当の物差し。ある者は鉄道に、ある者は山脈。
あるものは道路に・・川に・・・海に・・・
想像をはるかに越える広大さ・・・
教科書戦術の通用する戦場では無いと誰もが思う。
吉村陸戦参謀
「ドイツとソ連の戦闘予想を課題とすべきです」
怒鳴るのを止めた
「良いだろう!戦闘開始の時期、どちらが勝つか」
「ヒトラーは前回を考え5月攻勢開始でしょう」
「ふむ、そんなとこだろうな」
「ドイツの機動力を持ってもソ連の従深多重陣地
を破るのに日を要する・・・距離は150~300キロ。
鉄道を補給に使えない広域戦闘、攻勢は頓挫・・
ドイツは後退かわずかな補給で戦線維持のどちらか」
「こちらの兵力?」
「編成し展開できる増援兵力120万」
「正面戦闘に少ないか・・・」
「大方針を示してもらわないと作戦の立てようも・・」
「統括会議だな・・」

日本防衛会議はソ連方面はアジア総軍でまず対処
の合意が出来ていたので統括会議は政治面でも重要
な決定を行えた。「まずは総理よりの文書を読む」
「日本とアジア総軍の目的と方向について述べる。
端的に石油と資源であり、カザンまでの領域占有と
バクー油田占有である。同時に障害となるソ連軍と
ドイツ軍の領域からの排除と脅威の除去である。
アゼルバイジャンを占領し山脈利用により不敗の
根拠地を建設し防御を確立、カスピ海海軍を創設し
周辺と河川を支配。カザンからアゼルバイジャンまで
の防御を完遂し維持する」
石原は吠える
「壮大、実に壮大で良いですなあ~」
「壮大なのは確かだが・・・広大な地域だ・・・」
「鉄道と河川・・・長大ですなあ・・・」
「航空機活用・・それでも広い・・・」
「主戦場をウクライナの西にすれば何とか・・」
「ふむ・・・2000キロあれば機動防御で撃退できる」
「大規模な機動戦力・・・機甲部隊・・・」
「ウラジオ親衛軍をウクライナ西方に誘導する・・」
「うむ、しかるのち攻撃しモスクワに追い出しドイツ
との戦線を張る・・・」
「モスクワ・・・スターリンが逃げれば崩壊・・・」
「ドイツは戦力消耗で戦闘力は失う・・・」
「アジア総軍はドイツを撃退しウクライナ西方の丘陵
山岳地域に防御線を構築、アゼルバイジャンを維持」
「展開兵力・・・260万程になるか・・・」
「詳細は作戦課で検討し防衛装備部の計画と合わせる」
「良いとして・・・相当大規模の補給隊となる・・・」

作戦課で大変な作業が開始された。
部隊編成計画、兵器装備、燃料、物資輸送、鉄道輸送、
船舶輸送、河川砲艦船舶兵、航空基地展開計画、
平原戦闘戦術、山岳戦闘戦術、新兵器訓練、通信計画、
偵察・・・大量の計画が作られ調整され準備を実行。
第一段階作戦。
ドイツとソ連を丘陵山岳地域まで押し戻す。
第二段階作戦。
戦闘機による制空権維持。
第三段階作戦。
アゼルバイジャン占領。

もちろん現実の作戦は同時並行の部分を含む。

ウラジオ親衛軍にドイツ軍を追撃できる兵器を提供。
防御に大砲3000、追撃に砲戦闘車4000両、
トラック3000。車両2000・・・
モスクワに大砲1000、砲戦闘車1000両・・・

ウラジオ親衛軍は兵器と物資の補給に喜んだ。


 

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