繰り返す毎日。

小雨深子

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繰り返す毎日。

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 『繰り返す毎日』
 精一杯背伸びをした。大きな欠伸が出た。隣のおじさんも釣られて大きな欠伸をした。顔を見合わせてクスッと笑った。今日も私の世界は平和なようです。『異常なし!異常なし!いやっ、隊長異常を発見しました!』『なんだ言ってみろ!』『お腹が空きましたー。』頭の中の兵隊が報告した。ふふっ、さっき駅前のコンビニで買った菓子パンを食べよう。私は、メロンパンを端っこのサクッとしたクッキー生地からもぎって食べる。中の方を食べてると、口の中の水分がなくなってモサモサする。仕方がないので、自販機でコーヒー牛乳を買った。非常に美味である。ここをもう少しだけ先に行った所に小さなタバコ屋さんがある。そこにはいつも可愛い子犬がいるが、私はいつも吠えられるので触れ合った事がない。触りたい気持ちを抑えて、タバコ屋のおばちゃんに軽く会釈をして、向かいの郵便ポストの前に飾ってあるお花を見る。それが毎日の日課である。学校までの道のりをスキップしてルンタルンタ行くと、いつもより早く学校についた。校門には私の苦手な生徒指導の先生が立っているので、こそっと素早く門を抜ける。私は生まれつき髪色が栗色をしているので、いつもビクビクしながら校門をくぐる。ラッキーな事に私は一度もこの先生に見つかった事がない。『ああ、今日も大丈夫だった』心の中で一安心ホッと一息ついて『おはよー!』元気よく教室のドアを開けると、シーンと静まり返っている。そうだったそうだった、私友達いないんだった。静かにしなきゃと席に座る。学校では心の中の大海原を泳いで、沢山の気持ちから『静かに』と『目立たずに』を選択する。心の海には軽い気持ちが浮いている。学校が終わりお腹が空いたので小走りでお家に帰る。元気よく『ただいまー!』シーンと静まり返っている。そうだったそうだった。私死んでるんだった。明日にはまた忘れて同じ朝を迎える。『生きたい』とっくの昔に、その想いは海に沈めた。
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