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フリード帝国
城内
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闘技場で起きた些細な事があったラクシスは気にすることもなく目的のひとつであるドルチェゲイスを裁くことができたので、次の目的である魔導石の研究をしているだろうフリード帝国の中心部へと向かう
途中、轟音がした闘技場方面へと向かっていく野次や状況確認をしようと駆けていく人族と獣人奴隷がチラホラとすれ違っていく
その様子を見たラクシスは1人思う
やはりこの世界に奴隷制度なんかあってはならないと・・・早く目的を達成させなければならないんだと改めて決意をする
フリード帝国は円形型の街となっており、現在ラクシスがいるのは中央街の繁華街を過ぎた所
さらに中心の最深部・・・つまり皇帝が住まう城へと行かなければならないが、ラクシスには伝手がないため
少し思慮し・・・思いつく
「う~ん。あんまり呼びたくなかったんだけど・・・まぁ、仕方がないね」
ラクシスほどの存在が躊躇うほどの存在とは・・・?
周りを見渡し少し狭い路地を見つけそこへ向かって歩き出す
「よし、ここなら大丈夫かな?」
ふぅっと息を吐き気合を入れ手を地面に付け詠唱をする
「闇より深き暗闇よりも鮮やかで・・・憎悪よりも濃い想いよ・・・ラクシス=オリジンの名の下、集え!闇御津羽神の眷属・・・シャドウキャッt」バチンッ
クッ
やっぱり・・・
突如、フリード帝国の空が徐々に雲に覆われ・・・轟音と共に深淵のような一閃の黒い光(?)柱がラクシスの前に
現れた
やがてその柱は人を模した形へと変わり青い髪に闇のような黒い眼をしモデルのような体型の眼のやり場に困る恰好をした女性が立っていた
「主様・・・連れないじゃないですか?我が眷属なんぞ、呼ばずに我を呼んでくれても良いものを・・・ふふふ」
妖艶な姿をした浅黒い肌をし竜のような角を生やした女性はラクシスの頬に手を触れうっとりと見つめる・・・
「・・・そんな気はしてたよ闇御津羽神」
「で?我と主様との時間を邪魔する下等な生物は?・・・なるほど、フリード帝国を闇に飲ませたら良いのじゃな?」
「・・・うーん。待ってね?まず皇帝さんの所へ行って確認しないと・・・だから君じゃなくてシャドウキャットを呼ぼうとしたんだ」
「なっ!」
衝撃を受けた表情をする闇御津羽神
「それに・・・ここまで目立って来ちゃったら、人が集まっちゃうから」
「それなら帝国ごと催眠で代わりの記憶を改ざん・・・」
「ダメだって・・・」
珍しく慌てるラクシス
どうやらラクシスとって闇御津羽神は唯一、調子を狂わされる相手のようだ
「さ、ささ!いったん戻ってシャドウキャットを呼んでね?」
頬膨らませ明らかに拗ねる闇御津羽神
「・・・嫌じゃ・・・」
「ちゃんと後で呼ぶから・・・ね?」
「むぅ・・・仕方あるまい」
闇御津羽神が手をパチンッと鳴らすと地面から丸い影が現れ真っ黒な影ができシャドウキャットが現れた
「では主様を頼んだぞ?」シュンッ
「にゃ~」
闇御津羽神が消え代わりにシャドウキャットが現れ暗くなった空は通常に戻った
「じゃよろしくね?」「にゃっ」
ラクシスはシャドウキャットに手を出し頭を撫でてラクシスと一緒に影の中へと消えた
シャドウキャットの特性である影移動で皇帝がいる城内を自由に移動することができる
「な、なんだったんだ!?」「一瞬暗くなったよな!?」「急にもどっちまった!」などと繁華街でちょっとした騒ぎになったのは言うまでもない・・・
ーーーフリード帝国城内のとある一室
冷たい空気の漂う研究室のような場所で至る所に本棚やホルマリンで漬けられた部位が飾らせている
もさっ毛の天然パーマと白髪混じりの無精髭が印象的な男が一箇所に集められた獣人族へ向かって一歩、一歩進んでいく
「フヒヒヒッ、さて、今日も我々のためにぃ君たちには貢献してもらいますかね!」
手に持つ青白く反射する刃物が恐怖をそそる
「お、俺たちが犠牲になれば、ほ、他の仲間には手を出さないんだな?ちゃんと衣食住を確保してもらえるんだな!?」
「あぁ!もちろんですよ?私は嘘を付きませんから!ウヒヒッちゃんと獣人族が石の研究の為に犠牲さえなってくれれば、他の人たちに手は出しません!・・・私はね?ウヒヒッ」
!?
「どういう事だ!?き、聞いていた話と違うじゃないか!俺ら獣人の面倒を見てくれるんじゃないのか!?」
「失礼ですね?ちゃんと言いましたよ?私はあなたたち以外は手を出さない!とね?他の奴は知りませんがね?ウヒヒッ」
帝国兵の鎧を着た男が獣人に怒鳴る
「誰が貴様ら獣人なんぞの面倒なんか見るんだよ?お前たちはフリード帝国の繁栄となることに感謝するがよい!」フハハハッ
もさっ毛の天然パーマと白髪混じりの無精髭の男が冷たそうな視線を帝国兵に送り
「品がないですねぇ・・・まぁ良いでしょう!確かに獣人族はただの魔導石の糧になる程度の存在・・・ウヒヒッ我々フリード帝国のためになれるのだから感謝しかないですがね!」
ザシュッ!
途中、轟音がした闘技場方面へと向かっていく野次や状況確認をしようと駆けていく人族と獣人奴隷がチラホラとすれ違っていく
その様子を見たラクシスは1人思う
やはりこの世界に奴隷制度なんかあってはならないと・・・早く目的を達成させなければならないんだと改めて決意をする
フリード帝国は円形型の街となっており、現在ラクシスがいるのは中央街の繁華街を過ぎた所
さらに中心の最深部・・・つまり皇帝が住まう城へと行かなければならないが、ラクシスには伝手がないため
少し思慮し・・・思いつく
「う~ん。あんまり呼びたくなかったんだけど・・・まぁ、仕方がないね」
ラクシスほどの存在が躊躇うほどの存在とは・・・?
周りを見渡し少し狭い路地を見つけそこへ向かって歩き出す
「よし、ここなら大丈夫かな?」
ふぅっと息を吐き気合を入れ手を地面に付け詠唱をする
「闇より深き暗闇よりも鮮やかで・・・憎悪よりも濃い想いよ・・・ラクシス=オリジンの名の下、集え!闇御津羽神の眷属・・・シャドウキャッt」バチンッ
クッ
やっぱり・・・
突如、フリード帝国の空が徐々に雲に覆われ・・・轟音と共に深淵のような一閃の黒い光(?)柱がラクシスの前に
現れた
やがてその柱は人を模した形へと変わり青い髪に闇のような黒い眼をしモデルのような体型の眼のやり場に困る恰好をした女性が立っていた
「主様・・・連れないじゃないですか?我が眷属なんぞ、呼ばずに我を呼んでくれても良いものを・・・ふふふ」
妖艶な姿をした浅黒い肌をし竜のような角を生やした女性はラクシスの頬に手を触れうっとりと見つめる・・・
「・・・そんな気はしてたよ闇御津羽神」
「で?我と主様との時間を邪魔する下等な生物は?・・・なるほど、フリード帝国を闇に飲ませたら良いのじゃな?」
「・・・うーん。待ってね?まず皇帝さんの所へ行って確認しないと・・・だから君じゃなくてシャドウキャットを呼ぼうとしたんだ」
「なっ!」
衝撃を受けた表情をする闇御津羽神
「それに・・・ここまで目立って来ちゃったら、人が集まっちゃうから」
「それなら帝国ごと催眠で代わりの記憶を改ざん・・・」
「ダメだって・・・」
珍しく慌てるラクシス
どうやらラクシスとって闇御津羽神は唯一、調子を狂わされる相手のようだ
「さ、ささ!いったん戻ってシャドウキャットを呼んでね?」
頬膨らませ明らかに拗ねる闇御津羽神
「・・・嫌じゃ・・・」
「ちゃんと後で呼ぶから・・・ね?」
「むぅ・・・仕方あるまい」
闇御津羽神が手をパチンッと鳴らすと地面から丸い影が現れ真っ黒な影ができシャドウキャットが現れた
「では主様を頼んだぞ?」シュンッ
「にゃ~」
闇御津羽神が消え代わりにシャドウキャットが現れ暗くなった空は通常に戻った
「じゃよろしくね?」「にゃっ」
ラクシスはシャドウキャットに手を出し頭を撫でてラクシスと一緒に影の中へと消えた
シャドウキャットの特性である影移動で皇帝がいる城内を自由に移動することができる
「な、なんだったんだ!?」「一瞬暗くなったよな!?」「急にもどっちまった!」などと繁華街でちょっとした騒ぎになったのは言うまでもない・・・
ーーーフリード帝国城内のとある一室
冷たい空気の漂う研究室のような場所で至る所に本棚やホルマリンで漬けられた部位が飾らせている
もさっ毛の天然パーマと白髪混じりの無精髭が印象的な男が一箇所に集められた獣人族へ向かって一歩、一歩進んでいく
「フヒヒヒッ、さて、今日も我々のためにぃ君たちには貢献してもらいますかね!」
手に持つ青白く反射する刃物が恐怖をそそる
「お、俺たちが犠牲になれば、ほ、他の仲間には手を出さないんだな?ちゃんと衣食住を確保してもらえるんだな!?」
「あぁ!もちろんですよ?私は嘘を付きませんから!ウヒヒッちゃんと獣人族が石の研究の為に犠牲さえなってくれれば、他の人たちに手は出しません!・・・私はね?ウヒヒッ」
!?
「どういう事だ!?き、聞いていた話と違うじゃないか!俺ら獣人の面倒を見てくれるんじゃないのか!?」
「失礼ですね?ちゃんと言いましたよ?私はあなたたち以外は手を出さない!とね?他の奴は知りませんがね?ウヒヒッ」
帝国兵の鎧を着た男が獣人に怒鳴る
「誰が貴様ら獣人なんぞの面倒なんか見るんだよ?お前たちはフリード帝国の繁栄となることに感謝するがよい!」フハハハッ
もさっ毛の天然パーマと白髪混じりの無精髭の男が冷たそうな視線を帝国兵に送り
「品がないですねぇ・・・まぁ良いでしょう!確かに獣人族はただの魔導石の糧になる程度の存在・・・ウヒヒッ我々フリード帝国のためになれるのだから感謝しかないですがね!」
ザシュッ!
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