王女殿下の死神

三笠 陣

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過去編 王女殿下の初陣

19 王女撃墜指令

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 後世、レーヌス河事変での北ブルグンディア軍の敗北の原因をどこに求めるかという議論がなされる。
 事変発生当初、北ブルグンディア軍は間違いなくロンダリア軍に対して優勢を確保していた。ロンダリア陸軍第二十三師団の攻勢を撃退し、逆に北ブルグンディアの主張する国境線をレナ高地を除いてほぼ確保していた。
 ここで守勢に回っていれば、ロンダリア軍による包囲殲滅は免れていたであろうと主張する史家もいる。
 だが、当時の北ブルグンディア陸軍の戦術思想を思えば、それが不可能であったことが判る。彼らは周辺諸国にも聞こえるほどに攻勢第一主義、白兵戦至上主義であり、一時的なものならばともかく、守勢を骨子とする作戦は怯懦の誹りを免れ得ないものだったのである。
 そうした戦術思想であったが故に、事変当初はロンダリア軍に対して優位に立て、逆にロンダリア軍が守勢に回った後はその攻勢主義があだとなってしまったともいえた。
 特にアルフレッド・ライガー大佐が防備を固めていたレナ高地に対して、戦力を逐次投入するような方法で攻勢をかけたことは、戦後も長く批判されることになる。
 アラン・オークウッド大佐によるロンダリア軍の反攻が始まった後も、攻勢転移に拘り、徒に第五軍の崩壊を早めてしまったという指摘もある。
 そして後世、最も批判の材料とされるのは、高位魔導師との連携であった。
 リュシアン・エスタークスという高位魔導師を戦地に派遣し、西部方面軍との連携を図らせたロンダリア側と違い、北ブルグンディア軍は最後まで宮廷魔導団との連携が取れなかった。
 これは、両国がどのような目的で高位魔導師を派遣したかの目的の違いであった。
 ロンダリア側は明確にエスタークス勅任魔導官を軍事作戦に投入するために派遣し(彼がエルフリード王女の専属魔導官という立場であったことも考慮する必要がある)、一方の北ブルグンディア側はあくまでも政治的実績を作らせるために三名の宮廷魔導団を派遣した。
 結果、第五軍司令官であるピエール・ド・ジョルジュ中将は自らの政治的責任を追及されることを恐れ、宮廷魔導団を戦場に派遣することに極めて消極的になってしまったのである。
 また、宮廷魔導団の三名に意見の対立があったことも注目に値する。
 伝統的魔術観を有するがために軍の支援に消極的なエルネスト・フランソワ・ド・アルベール宮廷魔導師と、軍の支援を積極的に主張するリリアーヌ・ド・ロタリンギア宮廷魔導師の意見対立は、宮廷魔導団の中でも派遣目的が明確化されていなかったことの証左とされる。
 そのため、戦地へと派遣されながら、彼らは戦局にほとんど寄与するところなく終わってしまったのである。
 リュシアン・エスタークス勅任魔導官は彼らの存在を最後まで警戒していたということから考えれば、何とも皮肉な結果であるともいえよう。
 レーヌス河事変は、大陸暦五三八年五月二十日に始まったロンダリア軍の反攻(作戦立案者の名を取って、「オークウッド攻勢」とも呼ばれる)による最終局面を迎え、翌二十一日は北ブルグンディア軍の攻勢転移をロンダリア軍は撃退、この日の夕刻までにレーヌス河右岸にて北王国陸軍第十一、第十二師団を包囲することに成功した。
 包囲された北ブルグンディア軍は、夜間、密かに包囲網からの脱出を図ったものの、失敗に終わっている。
 二十二日には包囲下にある二個師団に対して、ロンダリア軍による徹底的な砲撃と空爆が加えられ、ここに第十一、第十二師団は壊滅した。
 以後、ロンダリア軍は自らの主張する国境線の確保に成功し、その地点で一転して守勢に回ることになる。
 戦略予備も枯渇していた第五軍に余力はなく、五月二十四日、両国間の停戦交渉に先駆けて、ロンダリア西部方面軍司令部の提案に基づき、現地軍同士による停戦が発効した。
 ロンダリア軍は第二十三師団を壊滅させられたものの、最終的に自ら主張する国境線の確保に成功し、一方の北ブルグンディア側は三個師団を失うという決定的敗北を喫することになったのである。

◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆

「私は、参謀本部出仕という立場で交渉に参加することになった。一騎兵部隊の小隊長では、王族といえど流石に恰好がつかんらしいな」

 西部方面軍司令部が接収したホテルの一室にて、エルフリードはリュシアンにそう報告した。
 現地軍同士の停戦が発効し、西部方面軍司令部には楽観的な雰囲気が漂っていた。
 すでにロンダリア軍は自国の主張する国境線を確保しており、このまま停戦交渉がまとまれば政治的・軍事的目標が達成されることは間違いなかった。

「……しかし、それにしても空路で交渉に向かうというのは、何とかならんのか」

 エルフリードは寝台の上に胡座をかきながら、心底嫌そうに表情を歪めていた。

「まあ、空路の方が早いことは確かだからね」

 地図を覗いて飛行経路の確認を行っているリュシアンが、そのままの姿勢で答える。

「一旦、北王国東部の大都市ラウリカまで飛んで、そこからリブモントまでは鉄道って経路。空を飛ぶのは道中の半分くらいだから」

「だったら最初から陸路で行けばいいではないか」

「何日かかると思っているの? ここからラウリカまでだいたい二五〇キロ。そこから北王国の首都まで一八〇キロほど。両国を行き来する街道は八十年前の王位継承戦争で破壊されてそのまま。まともな道がないから、馬車も使いづらい。まさか外交使節を延々歩かせるわけにもいかないから、道中の約半分は空路ってのは理に適っている」

「判っている。愚痴だ愚痴、言わずにはおれんのだ」

 エルフリードは辟易として溜息をついた。

「翼竜は、クライヴ子爵を乗せた一騎に、書記官、通訳官でそれぞれ一騎ずつ、それに俺とエルの一騎、それに護衛の戦闘騎六騎が付く。計十騎の編隊になる」

「まあ、護衛が多すぎても威圧的になろうからな。竜兵二個小隊の護衛は、妥当なところであろう」

「現地では停戦が発効しているとは言っても、敵地の上空を飛ぶんだよ」

「仕方あるまい。こちら側が特使を派遣するということになったのだからな」

「まあ、そうだけど……」

 リュシアンはいまいち納得出来ていない表情のままであった。

「危険性を考え出したら切りがなかろう。それよりも、私は外交を学ぶ良い機会だと思っている。王を目指す以上、政治の知識は必須であろうからな」

「まあ、俺も外国の街並みには興味があるけど」

「ならば、良いではないか。どうせ、行って帰ってくるだけの仕事だ。功績にはならんだろうが、それでも王族として箔付けにはなるだろう。交渉ごとはすべて外交官たちに任せ、将来に向けての勉強と観光旅行みたいなものだと考えればよかろう」

「……まあ、それもそうか」

 色々と考えることが面倒に感じたのか、どこか吹っ切れた調子でリュシアンが言う。

「エルが戦場にいた所為で、ちょっと過敏になってるのかも。何というか、自分の手の届かないところで君が傷付いたり、死んだりするのは嫌だから」

「ふふっ、お前にそこまで想われているとは、私は幸せ者だな」

 リュシアンの言葉が素直に嬉しかったのか、エルフリードは顔を綻ばせた。その表情のまぶしさに、少年は自然と目を細めていた。

◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆

 現地軍同士の停戦が発効してなお、北ブルグンディア第五軍司令部は国境線奪還の意思を失っていなかった。

「停戦はロンダリア軍より提案せられたるものにして、我より進んで求めたるものに非ず」

 参謀の中にはそう主張する者もおり、ロンダリアの現地軍の方から停戦を求めてきた以上、敵の兵力事情も苦しいに違いないとする意見が司令部の中で出されていた。
 ピエール・ド・ジョルジュ中将も、一度は国境線を奪還していた以上、どうにも諦めの付かない思いを抱いていた。そのため、強硬意見を述べる参謀たちに理解を示すような態度を取り、それが一層、そうした者たちの意見を強硬化させていた。
 停戦が発効した二十四日の夕刻には、中央の陸軍総司令部に対して増援を求めると共に、増援部隊の到着を待って再度、攻勢に転ずる旨の意見を魔導通信にて送っている。
 それは、最低三個師団と師団規模の騎兵部隊、一〇〇騎の竜兵の増援があれば、国境線の回復は可能であるという強気の意見であった。
 あくまで、停戦を次の攻勢のための準備期間と考えていたのである。
 中央政府がロンダリアからの停戦協定締結のための特派使節受け入れを表明すると、少壮参謀の中には政府の弱腰をあからさまに糾弾する者さえ現れた。
 そうした雰囲気に包まれた司令部を訪れることに、オリヴィエ・ベルトラン宮廷魔導師としては気後れを覚えないでもない。
 戦訓の分析も行わず、愚直な攻勢を仕掛けて一体、何人の将兵を死なせるのだろうという批判的な思いもある。

「では、宮廷魔導師の皆さまも集まりましたところで、会合を始めさせていただきます」

 現地で停戦が発効してから二日目の五月二十六日、第五軍司令部と宮廷魔導師の三名は会合を開いていた。

「特派使節に随員として、ロンダリアの王女が我が国に派遣されるとのことです」

 説明をしているのは、第五軍の参謀長であった。

「宰相閣下、陸軍総司令官閣下の連名で、この王女の乗る翼竜を捕らえ、王女を捕虜とし、以後の交渉を有利ならしめるようにとの極秘指令が、第五軍に下りました」

「王族を捕虜として交渉とは、まるで中世の戦争ですな」

 ベルトランは正直な感想を漏らした。

「我が宮廷魔導団からも、この件に関して軍部に協力するよう、魔導団本部から命令が下っている」

 そう説明したのは、エルネスト・フランソワ・ド・アルベールであった。

「王女の護衛として、リュシアン・エスタークスなる勅任魔導官が派遣されるという。我々は、この護衛を排除する如く行動する。それ以外のことに関しては、一切を軍に委ねる」

 アルベールは、あくまでも軍への協力に消極的であった。
 正直なところ、ベルトランとしては何故この段階で魔導団本部から命令が下ったのか疑問であった。あるいは、戦地における宮廷魔導団のあまりの消極姿勢に、国王リシャール五世が痺れを切らしたのかもしれない。その圧力から、宮廷魔導団本部はこのような命令を発してきたのではないか。
 そうであれば、このロンダリア王女撃墜作戦は、是が非でも成功させなければ宮廷内における魔導団の立場が悪くなるだろう。
 だが、そもそも命令で軍に協力させるというのならば、派遣当初の段階でそうした命令を出すべきであったろう。本当に何のために我々は戦地に派遣されたのだろうかと疑問に思わざるを得ない。
 いや、もしかしたら宮廷魔導団本部は、単に国王直属機関が軍の指揮下に入ることが許容出来なかっただけなのかもしれない。それは完全に組織の面子、派閥抗争に属するものであり、そのために今回の国境紛争で多くの将兵が死んだのだとすれば、戦死者たちは浮かばれないだろう。
 そして、だからこその王女撃墜命令か、とも思う。
 国境紛争での敗北を、王女を捕虜とすることで相殺し、停戦交渉に多少なりとも有利な材料を作る。
 宰相、陸軍総司令官から第五軍に命令が下り、宮廷魔導団本部から自分たちに同様の命令が下ったことを考えると、今回の作戦は国王リシャール五世の承認を得たものに違いない。
 問題は、作戦が成功してもしなくても、間違いなくロンダリア側の態度は硬化するということだろう。
 交渉に赴こうとした使節団を襲撃し、王女を捕虜とする。国家間の信義を考えれば、批判に晒されるのは北ブルグンディア側である。
 だからこそ実効役を第五軍に任せたのだろうと、ベルトランは考える。
 特に王女を捕らえることに失敗した場合、すべては現地軍の暴走であると第五軍に責任を押し付けることが出来る。
 これが王都で騙し討ちをしようものならば、流石に国家としての面子に傷が付く。
 そして恐らく、ジョルジュ中将も薄々とそうしたことは気付いているだろう。だが、彼に拒否権はない。何故ならば、第五軍を壊滅させた責任によって彼の軍歴は終止符を打たれようとしているからだ。
 どの道、ジョルジュ中将は敗戦の責任を取らされる。
 政治的には“終わった人間”なのだ。
 そうした人間に責任を押し付けることで、国王や政府は王女撃墜の責任を回避する。
 ベルトランは宮廷と政府の思惑に溜息をつきたい気分であったが、組織の人間として上の命令は絶対である。この作戦は、やり遂げねばならないだろう。

「ちなみに、我々は三人とも翼竜に搭乗する訓練を受けていません」

 ベルトランは、襲撃の前提条件になるだろう情報を伝えた。

「では、宮廷魔導師の皆さまには、襲撃地点において地上待機していただくことになるでしょう」

「落下してくるロンダリアの王女を、墜落死せぬように魔術で受け止めるということですかな?」

「有り体に言えば、そういうことです」

 ベルトランはちらりとロタリンギア魔導師の表情を窺った。
 リリアーヌ・ロタリンギアという魔導師の少女は、意外というべきか無表情であった。貴族的価値観を重んじる彼女の性格からすれば、こうした騙し討ちには憤りを覚えるかと思ったが、そうではないらしい。
 それを疑問に思いつつも、ベルトランは襲撃計画を立案する参謀長の言葉に流されるままに会合に参加していた。





「アルベールさん、ベルトランさん、気付いておりますの?」

 会合終了後、リリアーヌは唐突にそう言った。

「何がだね?」

 軍への協力に関して、リリアーヌとの意見対立が激しかったアルベールが尋ねる。彼女が何を言っているのか、図りかねていたのだろう。

「ロンダリア王女エルフリードの護衛だという魔術師、リュシアン・エスタークス。彼、ロンダリア側が伝えてきた随員名簿では王女の乗る翼竜を操るそうではありませんか」

「それが何かね?」

「勅任魔導官ということは、わたくしたちと同じ高位魔導師。そして翼竜に乗れるとなれば、レーヌス河事変で確認された“翼竜に乗る高位魔導師”と特徴が合致します」

「断定は危険だろう」ベルトランは言う。「単に、軍の竜兵に同乗していた別の高位魔導師の可能性もある」

「では、エスタークスという男の魔力反応を確認出来れば、すべては判りますわ」

 リリアーヌの瞳には、鮮やかなほどの義憤が宿っていた。
 彼女の目の前で死んでいった将兵たちの無念、嘆き、悲しみ。それらを煮詰めて心に溶け込ませた感情が、彼女の胸に宿っているのだ。

「いずれにせよ、ロンダリアの高位魔導師は危険です。この機を活かして、徹底的に排除すべきですわ」

 それが憎しみと紙一重の義憤であることに、少女は気付いていなかった。
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