114 / 258
~古都編 第4章~
しおりを挟む
[報告会議]
「では只今よりロングレンジ号襲撃事件の報告会議を行う。・・・ガーヴェラ遠征部隊大隊長、報告をお願いする。」
ルーストの号令により会議が始まった。会議に参加するのはルーストとナターシャ、親衛部隊大隊長を除く全大隊長と、彼の代わりに参加している親衛部隊の2人の隊長、そして元老院所属の年老いた大臣が5名であった。
ガーヴェラはルーストの言葉を受け、報告を始めた。
「では只今より先日発生した事件の報告を行わせて頂きます。・・・発生日時は10月2日の正午で、襲撃者はグリュンバルド大陸に縄張りを持つマフィア組織の一部と帝都軍の暗殺部隊でした。」
「帝都軍だと⁉何故帝都の暗殺部隊が我が大陸で活動しているのだ⁉」
大臣達が困惑を隠せずに狼狽え始めたが、ガーヴェラは報告を続ける。
「・・・彼らの襲撃理由は、汽車に乗っていた元フォルエンシュテュール家の王女、『ロメリア・フィル・シュトルセン・フォルエンシュテュール』・・・現在では『サーフェリート』という姓を使用している彼女の抹殺です。王家の血を穢した罰として・・・」
「その理由は確かなのか?」
「自白剤によって只今リーダー格の男が情報を漏らしました。そして他に捉えていた部下達も同じことを証言しています。」
「・・・」
「さらにロメリア元王女の証言によると、彼女は以前リールギャラレーで開催されたワイバーンレースに参加した際に別の暗殺部隊から襲撃を受けたとのことです。」
「その事件については俺の方でも調査済みだ。ガーヴェラが捕まえてきた奴らの特徴と事件当時の参加者の証言とも一致している。・・・よくもまぁ、俺達の大陸で好き放題やってくれるものだな・・・」
航空部隊大隊長のクローサーが舌を打つと、ポケットに両手を突っ込む。まるで不良の座り方そのものだった。
「・・・因みに今、ロメリア元王女は?」
「彼女は今来賓用の部屋で休んでもらっています。本日はこの部屋で一晩過ごさせようかと・・・」
「・・・帝都から追加の暗殺部隊が派遣される可能性は?」
「ゼロ・・・とは言い切れません。彼女を狙って別の暗殺部隊が城内に侵入する恐れもあります。」
ガーヴェラの報告に大臣達が騒ぎ始める。一方大隊長達は何も言葉を発することなく、黙り込んでいた。
「ガーヴェラ大隊長!何故彼女を城の中へと招き入れたのだ!彼女は今も命を狙われているのだろう⁉我々も狙われたらどうなる⁉」
「その点に関しては我ら2つの親衛部隊が対処いたします。現段階で城内と周囲の警戒を強化しており、常時戦闘態勢へと移行できるよう準備を整えております。ですので大臣の皆様はご安心してお過ごしください。」
「・・・」
第1親衛部隊隊長であるイルストが大臣達に進言する。彼の言葉を受けて大臣達は納得がいかないように顔をしかめながら互いに顔を見合わせる。
会議が沈黙に包まれると、ガーヴェラは再び話し始めた。
「そして・・・皆様にもう1つ・・・お伝えしなければならない事があります。」
「伝えたいことだと?」
ガーヴェラは懐に手を忍ばせると、1枚の紙を机の上に置いた。その紙は何かの契約書の用で、長い文章が書かれている下に赤い判子が押されていた。そのハンコを見た瞬間、海兵部隊大隊長のラグナロックが声を発した。
「この判子は・・・我ら大隊長と元老院の者達だけが使用できるものだな。」
「こんなものを何処で手に入れたんだい?」
守護部隊大隊長であるロストルの言葉を受けてガーヴェラが返事をする。
「これは拘束した襲撃者達の数名が汽車での輸送前に漏らした情報をもとに部下達が回収したものです。その情報には彼らが根城としていた場所も含まれており、そこで回収いたしました。」
「・・・」
「この紙には彼ら暗殺部隊を全面的に援助するということが書かれており、先程ラグナロック大隊長が言ったように私達しか使用することのできない判子が使用されています。・・・しかし署名は偽名であり、古都軍に所属している者、所属していた者、そして元老院の皆様方の名前とも一致しませんでした。・・・ですが、この印が使われた以上、我らの内誰かが判子を押したということです。」
「ということは・・・ガーヴェラ大隊長。我々の中に裏切者がいるということですか?」
第2親衛部隊隊長のウィンブルが尋ねると、ガーヴェラははっきりと頷いた。その瞬間、会議場が騒々しくなった。
「何とっ・・・我々の中に裏切者がおるのか⁉」
「ちっ・・・」
「何だか不穏な空気になって来たね~。」
「・・・」
「だが帝都軍がこうも勝手に我々の大陸で行動している・・・そしてこのような誓約書も発見されたということは確かに援助を受けているという証拠・・・」
「それに内部に裏切者がいるということは私達の情報も外部に漏れているということですわ。」
「・・・少し前にエメラリア港がコーラス・ブリッツによって襲撃を受けましたが・・・彼らの襲撃のタイミングは我ら遠征部隊が街を離れた瞬間と同時でした。移動情報は我々軍部の者でしか共有されていないのに・・・まるでこちらの手をすべて読んでいるように常に先手を打たれてしまいました。恐らく・・・ナターシャ王女の言う通りだと思っています。」
「ガーヴェラ大隊長、もしや貴女・・・この事件にコーラス・ブリッツも関わっていると思っておられるのか?」
「十中八九、そう思っております。その証拠として。今回の汽車襲撃事件において敵勢力が使用した武器、防具は全てエメラリア港に配備されていたもので、コーラス・ブリッツの襲撃により、彼らが全て持っていったものでした。」
「コーラス・ブリッツが彼らに武器と防具を提供した・・・そう言うことか。」
「はい。」
「何ということだ・・・では帝都軍とコーラス・ブリッツが繋がっているということではないのか⁉」
「間違いなく、繋がっているでしょう。・・・そしてそこに我々の裏切者も。」
ガーヴェラの言葉に全員言葉を失った。今この場に裏切者がいる・・・しかしそれを判断する決定的な証拠がない今、全員が疑心暗鬼の状態に陥ってしまっていた。
全員の挙動が少し怪しくなった・・・その時だった。
バァンッ!
会議室のドアが勢い良く開き、そこから白いコートを身に纏った男が入ってきた。黒髪で、肩にかからない程度の長さがあり、激しく波打っている髪を揺らしている。寝起きなのか、髪が乱れていた。
「うぃ~・・・すまんすまん、遅れちまったぜ、ルースト。・・・ていうかおいおいおいおいなんだよ、皆そんな辛気臭い顔して?」
男は会議部屋を覆っている重く沈んだ空気をものともしない笑みを顔を赤くして浮かべていた。
「では只今よりロングレンジ号襲撃事件の報告会議を行う。・・・ガーヴェラ遠征部隊大隊長、報告をお願いする。」
ルーストの号令により会議が始まった。会議に参加するのはルーストとナターシャ、親衛部隊大隊長を除く全大隊長と、彼の代わりに参加している親衛部隊の2人の隊長、そして元老院所属の年老いた大臣が5名であった。
ガーヴェラはルーストの言葉を受け、報告を始めた。
「では只今より先日発生した事件の報告を行わせて頂きます。・・・発生日時は10月2日の正午で、襲撃者はグリュンバルド大陸に縄張りを持つマフィア組織の一部と帝都軍の暗殺部隊でした。」
「帝都軍だと⁉何故帝都の暗殺部隊が我が大陸で活動しているのだ⁉」
大臣達が困惑を隠せずに狼狽え始めたが、ガーヴェラは報告を続ける。
「・・・彼らの襲撃理由は、汽車に乗っていた元フォルエンシュテュール家の王女、『ロメリア・フィル・シュトルセン・フォルエンシュテュール』・・・現在では『サーフェリート』という姓を使用している彼女の抹殺です。王家の血を穢した罰として・・・」
「その理由は確かなのか?」
「自白剤によって只今リーダー格の男が情報を漏らしました。そして他に捉えていた部下達も同じことを証言しています。」
「・・・」
「さらにロメリア元王女の証言によると、彼女は以前リールギャラレーで開催されたワイバーンレースに参加した際に別の暗殺部隊から襲撃を受けたとのことです。」
「その事件については俺の方でも調査済みだ。ガーヴェラが捕まえてきた奴らの特徴と事件当時の参加者の証言とも一致している。・・・よくもまぁ、俺達の大陸で好き放題やってくれるものだな・・・」
航空部隊大隊長のクローサーが舌を打つと、ポケットに両手を突っ込む。まるで不良の座り方そのものだった。
「・・・因みに今、ロメリア元王女は?」
「彼女は今来賓用の部屋で休んでもらっています。本日はこの部屋で一晩過ごさせようかと・・・」
「・・・帝都から追加の暗殺部隊が派遣される可能性は?」
「ゼロ・・・とは言い切れません。彼女を狙って別の暗殺部隊が城内に侵入する恐れもあります。」
ガーヴェラの報告に大臣達が騒ぎ始める。一方大隊長達は何も言葉を発することなく、黙り込んでいた。
「ガーヴェラ大隊長!何故彼女を城の中へと招き入れたのだ!彼女は今も命を狙われているのだろう⁉我々も狙われたらどうなる⁉」
「その点に関しては我ら2つの親衛部隊が対処いたします。現段階で城内と周囲の警戒を強化しており、常時戦闘態勢へと移行できるよう準備を整えております。ですので大臣の皆様はご安心してお過ごしください。」
「・・・」
第1親衛部隊隊長であるイルストが大臣達に進言する。彼の言葉を受けて大臣達は納得がいかないように顔をしかめながら互いに顔を見合わせる。
会議が沈黙に包まれると、ガーヴェラは再び話し始めた。
「そして・・・皆様にもう1つ・・・お伝えしなければならない事があります。」
「伝えたいことだと?」
ガーヴェラは懐に手を忍ばせると、1枚の紙を机の上に置いた。その紙は何かの契約書の用で、長い文章が書かれている下に赤い判子が押されていた。そのハンコを見た瞬間、海兵部隊大隊長のラグナロックが声を発した。
「この判子は・・・我ら大隊長と元老院の者達だけが使用できるものだな。」
「こんなものを何処で手に入れたんだい?」
守護部隊大隊長であるロストルの言葉を受けてガーヴェラが返事をする。
「これは拘束した襲撃者達の数名が汽車での輸送前に漏らした情報をもとに部下達が回収したものです。その情報には彼らが根城としていた場所も含まれており、そこで回収いたしました。」
「・・・」
「この紙には彼ら暗殺部隊を全面的に援助するということが書かれており、先程ラグナロック大隊長が言ったように私達しか使用することのできない判子が使用されています。・・・しかし署名は偽名であり、古都軍に所属している者、所属していた者、そして元老院の皆様方の名前とも一致しませんでした。・・・ですが、この印が使われた以上、我らの内誰かが判子を押したということです。」
「ということは・・・ガーヴェラ大隊長。我々の中に裏切者がいるということですか?」
第2親衛部隊隊長のウィンブルが尋ねると、ガーヴェラははっきりと頷いた。その瞬間、会議場が騒々しくなった。
「何とっ・・・我々の中に裏切者がおるのか⁉」
「ちっ・・・」
「何だか不穏な空気になって来たね~。」
「・・・」
「だが帝都軍がこうも勝手に我々の大陸で行動している・・・そしてこのような誓約書も発見されたということは確かに援助を受けているという証拠・・・」
「それに内部に裏切者がいるということは私達の情報も外部に漏れているということですわ。」
「・・・少し前にエメラリア港がコーラス・ブリッツによって襲撃を受けましたが・・・彼らの襲撃のタイミングは我ら遠征部隊が街を離れた瞬間と同時でした。移動情報は我々軍部の者でしか共有されていないのに・・・まるでこちらの手をすべて読んでいるように常に先手を打たれてしまいました。恐らく・・・ナターシャ王女の言う通りだと思っています。」
「ガーヴェラ大隊長、もしや貴女・・・この事件にコーラス・ブリッツも関わっていると思っておられるのか?」
「十中八九、そう思っております。その証拠として。今回の汽車襲撃事件において敵勢力が使用した武器、防具は全てエメラリア港に配備されていたもので、コーラス・ブリッツの襲撃により、彼らが全て持っていったものでした。」
「コーラス・ブリッツが彼らに武器と防具を提供した・・・そう言うことか。」
「はい。」
「何ということだ・・・では帝都軍とコーラス・ブリッツが繋がっているということではないのか⁉」
「間違いなく、繋がっているでしょう。・・・そしてそこに我々の裏切者も。」
ガーヴェラの言葉に全員言葉を失った。今この場に裏切者がいる・・・しかしそれを判断する決定的な証拠がない今、全員が疑心暗鬼の状態に陥ってしまっていた。
全員の挙動が少し怪しくなった・・・その時だった。
バァンッ!
会議室のドアが勢い良く開き、そこから白いコートを身に纏った男が入ってきた。黒髪で、肩にかからない程度の長さがあり、激しく波打っている髪を揺らしている。寝起きなのか、髪が乱れていた。
「うぃ~・・・すまんすまん、遅れちまったぜ、ルースト。・・・ていうかおいおいおいおいなんだよ、皆そんな辛気臭い顔して?」
男は会議部屋を覆っている重く沈んだ空気をものともしない笑みを顔を赤くして浮かべていた。
0
お気に入りに追加
354
あなたにおすすめの小説
未来人が未開惑星に行ったら無敵だった件
藤岡 フジオ
ファンタジー
四十一世紀の地球。殆どの地球人が遺伝子操作で超人的な能力を有する。
日本地区で科学者として生きるヒジリ(19)は転送装置の事故でアンドロイドのウメボシと共にとある未開惑星に飛ばされてしまった。
そこはファンタジー世界そのままの星で、魔法が存在していた。
魔法の存在を感知できず見ることも出来ないヒジリではあったが、パワードスーツやアンドロイドの力のお陰で圧倒的な力を惑星の住人に見せつける!
かつてダンジョン配信者として成功することを夢見たダンジョン配信者マネージャー、S級ダンジョンで休暇中に人気配信者に凸られた結果バズる
竜頭蛇
ファンタジー
伊藤淳は都内の某所にあるダンジョン配信者事務所のマネージャーをしており、かつて人気配信者を目指していた時の憧憬を抱えつつも、忙しない日々を送っていた。
ある時、ワーカーホリックになりかねていた淳を心配した社長から休暇を取らせられることになり、特に休日に何もすることがなく、暇になった淳は半年先にあるS級ダンジョン『破滅の扉』の配信プロジェクトの下見をすることで時間を潰すことにする.
モンスターの攻撃を利用していたウォータースライダーを息抜きで満喫していると、日本発のS級ダンジョン配信という箔に目が眩んだ事務所のNO.1配信者最上ヒカリとそのマネージャーの大口大火と鉢合わせする.
その配信で姿を晒すことになった淳は、さまざまな実力者から一目を置かれる様になり、世界に名を轟かす配信者となる.
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
お持ち帰り召喚士磯貝〜なんでも持ち運び出来る【転移】スキルで異世界つまみ食い生活〜
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ひょんなことから男子高校生、磯貝章(いそがいあきら)は授業中、クラス毎異世界クラセリアへと飛ばされた。
勇者としての役割、与えられた力。
クラスメイトに協力的なお姫様。
しかし能力を開示する魔道具が発動しなかったことを皮切りに、お姫様も想像だにしない出来事が起こった。
突如鳴り出すメール音。SNSのメロディ。
そして学校前を包囲する警察官からの呼びかけにクラスが騒然とする。
なんと、いつの間にか元の世界に帰ってきてしまっていたのだ!
──王城ごと。
王様達は警察官に武力行為を示すべく魔法の詠唱を行うが、それらが発動することはなく、現行犯逮捕された!
そのあとクラスメイトも事情聴取を受け、翌日から普通の学校生活が再開する。
何故元の世界に帰ってきてしまったのか?
そして何故か使えない魔法。
どうも日本では魔法そのものが扱えない様で、異世界の貴族達は魔法を取り上げられた平民として最低限の暮らしを強いられた。
それを他所に内心あわてている生徒が一人。
それこそが磯貝章だった。
「やっべー、もしかしてこれ、俺のせい?」
目の前に浮かび上がったステータスボードには異世界の場所と、再転移するまでのクールタイムが浮かび上がっていた。
幸い、章はクラスの中ではあまり目立たない男子生徒という立ち位置。
もしあのまま帰って来なかったらどうなっていただろうというクラスメイトの話題には参加させず、この能力をどうするべきか悩んでいた。
そして一部のクラスメイトの独断によって明かされたスキル達。
当然章の能力も開示され、家族ごとマスコミからバッシングを受けていた。
日々注目されることに辟易した章は、能力を使う内にこう思う様になった。
「もしかして、この能力を金に変えて食っていけるかも?」
──これは転移を手に入れてしまった少年と、それに巻き込まれる現地住民の異世界ドタバタコメディである。
序章まで一挙公開。
翌日から7:00、12:00、17:00、22:00更新。
序章 異世界転移【9/2〜】
一章 異世界クラセリア【9/3〜】
二章 ダンジョンアタック!【9/5〜】
三章 発足! 異世界旅行業【9/8〜】
四章 新生活は異世界で【9/10〜】
五章 巻き込まれて異世界【9/12〜】
六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】
七章 探索! 並行世界【9/19〜】
95部で第一部完とさせて貰ってます。
※9/24日まで毎日投稿されます。
※カクヨムさんでも改稿前の作品が読めます。
おおよそ、起こりうるであろう転移系の内容を網羅してます。
勇者召喚、ハーレム勇者、巻き込まれ召喚、俺TUEEEE等々。
ダンジョン活動、ダンジョンマスターまでなんでもあります。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
引退冒険者は従魔と共に乗合馬車始めました
SILVER・BACK(アマゴリオ)
ファンタジー
引退を考え始めた中年冒険者が、偶然幼い馬の魔獣と出会う。その魔獣を従魔として拾い育て、仕事を乗合馬車の御者と変え新たな人生を歩み始めた。今までの人生で味わった希望に絶望、仲間との出会いや別れ、そして新たな仕事や出会いに依頼。そんな冒険者の旅物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる