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劣等感の寝取らせ編

前編

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 劣等感だった。
 私が夫である継音に対して抱いていたのはいつも劣等感だった。

「継音」
「なんですか由紀さん?」

 大学で一番人気者だった彼を酔わせて強姦も同然に抱いた。
 それからの付き合いだ。
 自分を強姦した女と結婚するなんて頭はいいけどきっと馬鹿なのだろう。

「今度部長が来るんだ。色々と相手してほしい」
「部長さんですか! 分かりました。任せてください!」

 そういって綺麗に微笑む継音。
 長く一緒に暮らしていても、ドキッとしてしまうほどに美形である。
 家に帰れば家事を完璧にこなして、優しく妻を立て気もきく、仕事で遅くなっても起きて待っているしまさしく理想の夫だろう。

「あぁ、いつも世話になってるから、失礼のないようにな」
「はい!」

 なにが楽しいのか継音はニコニコと笑顔を絶やさない。
 時たま……その笑顔にイラつく。
 こちらは仕事でストレスがたまっているというのに能天気に笑っているからだ。

 そもそも今回の部長の訪問だって継音のせいなのである。
 お弁当を忘れたからとわざわざ届けに来て、あのセクハラ部長の目に留まったのだ。
 ねちねちと継音について訊ねられ、ついには家に来ると言いはじめた。

 いかにも性欲が強そうなセクハラ部長は私の5つ上で今年で32だったはずだ。
 胸も尻もでかく、ぷっくりした唇に男にセクハラするときはいつも目尻を下げ濡れたような瞳でだらしない顔を晒している。
 紫の下着が似合いそうな性欲の権化である。

 しかし、同時にこれはチャンスだと思っている。
 部長は間違いなく継音にセクハラをするだろう。
 その様をビデオにとり部長を脅す、ついでに継音の罰になるだろう。

 劣等感だ、劣等感が私を苛む。
 私は私より優れている継音を許せない。
 だから、その笑顔を泣き顔に変えたいし、貶めたいのだ。

 大学卒業とともに結婚した際に継音は専業主夫となったが、本来なら私が勤める会社よりも良い会社に内定をもらっていた。
 それが許せなかったから私は、結婚と共に家庭に入るように継音に言った。
 もちろん継音は私に逆らうことなく内定を蹴り、家庭に入った。

 私は継音が惨めであれば惨めであるほど興奮する。
 抱くときは常に記憶障害を起こすほどに薬を多量に使って無理やりに抱き、みだらな言葉を吐かせ、録画したそれを後日見せながら薬を使わずに無理やりに抱く。
 結婚してからしばらくはそれで涙を流しながら許しを乞いていたくせに、最近では恥じらいのみで受け入れ始めていることに苛立ちを感じる。

 本当にどうしようもなくこの苛立ちは継音が惨めになる事のみで癒される。
 社会に出た事のない継音だ、部長にセクハラを受ければすぐに弱音を吐くに違いない。
 どうせ部長を嵌めるのならば確実に弱みとなる動画がほしい、そして継音をもっと貶めるにはあの部長に抱かせることだろう。

 継音は私に逆らうことはない、流石に直球で抱かれろとはいえないが、私のために抵抗するな従えと言っておけば後はあのセクハラ部長がことを進めるだろう。
 部長の弱みを握れて、継音を貶められる。
 そう考えると私は胸がスカッとし気分がよくなる。
 あぁ、早く週末が来ないかな?
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