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6. 惣の束縛 絹の呪縛 どっちにしても逃げらんない
惣の束縛 絹の呪縛 どっちにしても逃げらんない ⑨ 【R18】
しおりを挟むとうとう優に捕まり、ぎっちり手首を掴んで連行されている。
「優ぅ手ぇ痛いよ~ぉ」
「緩めたら逃げるだろ。逃がさないけど」
「もお休み時間終わりだよ? 優は頭良いからサボったって付いて行けるだろうけど、あたしヤバいんですけど」
こんな事、優には絶対言いたくないけど、目前に迫っている夏休みは補習の予定が入っているくらいには、切羽詰まっている。
なのに優ときたら美佳を見て、口の片端を持ち上げて笑うと、「美佳は馬鹿なくらいが丁度良い」と言って一向に聞く耳なんて持ってない。
(確かに馬鹿かも知れないけど、学年の順位は下から数えた方が早いけど、でもそれって酷くないですか?)
表立って抗議すると何倍にもなって返ってくるから、ふくれっ面で優を見るに止めた。彼は珍しくやんわりと微笑んで美佳を見ると、
「下手な知識や知恵は美佳にいらないからな。お前は俺の傍にいればいいんだよ」
「な…なにそれ!?」
「んー? だって孕んだら関係なくなるだろ? ずっと家にいたら他の男の接触が減って、安心だし?」
にっこりと笑う邪気のない顔に、茫然自失のまま引っ張って行かれる。
何が何でも妊娠させる気満々らしい。
(いや―ッ!! 妊娠を理由に家に軟禁する気だ。絶対そうだッ!! 惣さん再びだッ!! )
しかし。高校くらいは卒業したい――――のに、何故だかスペアキーを持っている視聴覚室の準備室に連れ込まれている。
本当に一体どこから鍵を手に入れたんだか。
(いやいやいや。今はそんな事問題じゃないから!)
問題は今目の前にいる男。
後ろ手に鍵を閉めて美佳を引き寄せ、よろめいた彼女を腕に抱く。優の胸に顔を沈めた美佳の頭頂にキスを落とし、ふふっと笑いを零す。
美佳はぷるるっと小さく震えた。
嬉しそうに優しく笑う優がめちゃくちゃ怖い。なのに抗うことも出来ないでいる。
ちょっと前の彼女なら、逃げられないと分かっていながら抵抗して、もっと酷い目に遭っていた。
「優。学校ではこうゆーこと止めようよ」
「やだ。今したい」
駄々っ子のように言って美佳の顎を取り顔を上向かせ、ちろっと唇を舐めてくる。身を強張らせた美佳の髪を指で梳き唇を啄む。何度も何度も角度を変えながら食み、美佳の唇が綻んでくるとぬるりと舌を滑り込ませた。咄嗟に身を引こうとした美佳の襟足を掴んで許さず、口中を蹂躙していく。
ダメなのにと思いつつ、いつもより優しいキスに、美佳の警戒心が緩んできた。優の舌に自ら舌を絡め、ぴちゃぴちゃと隠微な水音に、知らず二人の熱くなった呼気が漏れた。混ざり合った唾液を流し込まれ、美佳の喉が上下する。彼女の口端から垂れた唾液を舐め取り、とろんとしている美佳の額に口づけると、閉じた瞼が小刻みに震える。
(…ダメ……好きか、どうかも…わから…ない……のに…)
身体を合わせる度後悔するのに、拒絶する術ごと快楽に飲み込まれていく。
自分がどうしようもない淫乱な気がして、泣きたくなる。
そんな事で泣いたら泣いたで、もっと淫乱になれよとか言って、優を喜ばせ調子に乗らせるだけだって学習した。調子に乗らせて後悔しなかった例がない。
優は艶っぽく濡れた美佳の唇を再び塞ぐと、抱き上げて壁際に移動し、彼女のシャツの裾を引っ張り出してボタンを丁寧に外していく。
肌理の細かい滑らかな肌に左手を滑らせ、腰のラインを撫でる。ゆっくりと背中を這い上がり、ブラのホックを外すと豊満な胸がぶるんと揺れた。解放された胸元に右手が滑り込み、下から救い上げると敏感になった頂に生地が擦れて、美佳の吐息混じりの声が漏れる。
「美佳…可愛い」
ついぞ聞いたことのない言葉に「嘘ばっか」と漏らすと、優は首筋に唇を這わせながら「ほんとだよ」と囁いて耳朶を噛んだ。
「っ……あ…ん」
吐息混じりの声が漏れる。
耳の輪郭に沿うように舌が蠢き、ぴちゃぴちゃと響く水音が鼓膜を震わせる。それだけでも美佳をぞくぞくさせるのに充分だというのに、優の右手がやわやわと乳房を揉み、時折ぷっくりと勃ち上がった頂を指先で悪戯するようにくるくる回す。左手は背中から尻を這い回り、美佳は下腹の騒めきに切なく眉を寄せた。
美佳の白い肌がほんのり朱に染まり、熱を帯びてくると優は口角を上げて微笑み、「美佳の可愛い手で俺のに触って」と昂っている半身を擦り付けた。
「…や……む…り」
「無理じゃないだろ? 何回俺と入れ替わった?」
「…でも……ぁん」
「早く。このままじゃ苦しい……触ってくれないなら、速攻挿れて突き捲るぞ? 俺はそれでも全然いいんだけど」
ぐりぐりと美佳の腹に押し付ける。優の胸元を押し止めていた両手が何度か躊躇い、彼の「早く」の言葉に、おずおずとベルトに手を伸ばした。
美佳の首筋を優の熱い唇と舌が微かな水音とともに食む快感を堪えながら、半身を押さえ付けるものから解放すると、昂ったモノが美佳の手に当たった。びくりと手を引っ込めると「逃げるなよ」美佳の手を捕らえ、反り返って脈打ちながら上下する肉杭に誘導した。
「やあ~ぁ」
半ベソを掻いた声を漏らす美佳の手の中に滾ったモノが握らされる。
「動かして」
「…ゆ……ゆう」
「ほら。擦って」
声の振動が首筋の皮膚の表面をピリピリ伝って、美佳の口から吐息が漏れるのを優が唇を重ねて飲み込み、綻んだ隙間からぬるりと舌が忍び込む。口蓋を擽り歯列の裏をなぞると美佳の舌先が絡んできた。
最初は優の誘導で動かし始めた手も、時折漏れる彼の熱い吐息でスウィッチが入り、美佳自らが動かし始めると、優は太腿をさわさわと撫でスカートの中に手を忍ばせた。ショーツの上から美佳の秘所に触れると、ピクリと震えて足を閉じようとする。それを阻止するように指が中に滑り込み、しっとりと濡れたクレバスをつうっとなぞり上げた。
「…っ……ぁっ…んっ」
漏らした吐息も余すことなく飲み込もうとする優の唇に塞がれる。
くちゅくちゅと卑猥な水音を立てる秘所が熱く熟れていく。優の指が花芯を捏ね回し、時に爪で軽く引っ掻くと美佳の身体がビクンと痙攣した。
「美佳…手止まってる」
うっすらと笑みを浮かべてそう促しながら、蜜口をうろうろしていた指先が、にゅるっと膣内なかに滑り込んだ。美佳は小さく「…んっ」と吐息を漏らし、出し挿れされる指の動きに背筋を戦慄かせる。
「…っふぅ……ぁ…い…いや……んんッ…」
手の中の優は更に硬さを増し、脈を打って解放を待ち兼ねているようだ。それを意識した途端、ずくんと体の中心が激しく疼くのを感じ、思わず優にしがみ付いた。
胸に縋りつく美佳の頭にキスを落とすと、矢庭に美佳を壁に向かせ、ショーツを奪い取って足を開かせ腰を後ろに突き出させる。優の両手が双丘を撫で、前に回された手が腰を引き寄せると昂ったモノを擦り付けた。
花弁に分け入り、蜜がぬるぬると絡んだ熱杭が花芯を弄ぶ。ぷっくりと勃った花芯がぴくぴく震え、腰が切なさそうに悶えていた。
「腰振って……コレ欲しい?」
熱杭を滑らせながら優の手が両の乳房を揉み拉き、首筋に埋めた唇が囁いた。
スライドするたびに熱杭は蜜口をわざと引っ掻け、美佳をざわつかせる。
涙を滲ませ、ぷるぷると首を振る美佳を嬲り続ける優は、「素直になれって」と杭の先端をつっと挿れた。腰を回し蜜口をじりじりさせている。
「どうしたって俺から逃げられないよ? どんなに逃げたって、何度生まれ変わったって、何処までも追い駆けるから。いい加減降参して、俺の事欲しいって認めろよ」
唇を噛んで頑なな美佳。
花芯を、蜜口を、乳房と頂を、耳朶を、項を、同時に責められ続けて陥落しない方がおかしい。
(も…おかし…くな……るぅ)
その言葉を頭の中で紡ぎ出すことすら、もはや困難になっていた。
粘りのある水音が卑猥に室内に響く。溢れる蜜が太腿を伝い、快楽を逃そうと喘ぐ美佳の口から唾液が滴り落ち、優が首筋に歯を立てじゅっと吸うと、美佳の膝から完全に力が抜け、腰が落ちた。咄嗟に腰を掬い上げた優は「ねえ美佳」と蜜壺に指を差し込んで嬲りながら返事を催促してきた。
もうどうしようもないくらい、子宮が疼いてる。
最奥を深く突いて宥めて欲しくて、肩越しに優を振り返った。
目元を赤く潤ませ上気した頬。小さく震える唇が、躊躇いながら言葉を繰り出す。
「お…くに……ゆ…ゆうを……ちょうだい」
美佳のお強請りに、優の半身がびくんびくんと震える。
ようやく言わせた言葉に優はほくそ笑んだ。
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