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7. 怜、果たして彼女は本当に自分を好きなのか?

怜、果たして彼女は本当に自分を好きなのか? ③ 【R18】

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 梓の膣内は蕩けてしまいそうに熱くて、怜をぐいぐいと締め付け引っ張り込んで、少しでも気を抜いたら吐精させられそうになる。
 すっかり怜の形になった膣内は、淫壁がぴったりと添って絡みつき、ゴムを付けていても正直ヤバいくらい気持ちが良い。梓も奥を突かれると初めの頃は痛みを感じていたようだが、すっかり快楽を拾えるようになり、ナカイキ出来るようになった。   

 緩やかな抽送を繰り返しながら、梓の胸にしゃぶりつきもう片方を指先で弄ぶ。彼女の指が、感じる度に強弱をつけて怜の頭を掻き抱く。
 梓が吐息を漏らすたび淫襞が纏わりつき、腰がゾクゾクして、性急に突き上げたい衝動に駆られる。暴れそうになる半身を宥め賺すのもこれで何度目か。
 貪るように口中に含んだ乳房をぢゅっと音を立てて吸うと、怜を咥え込んでいる隘路がより狭まり、彼を悩ましくさせる。

「れいくぅん……も…イキそぉ」

 そう言った梓の身体が小刻みに震えた。
 緊張させていた身体から力が抜け、甘い吐息が怜の鼓膜を擽る。彼は肉杭を突き刺したまま、弛緩している梓を俯せにして膝を立たせた。

「ぁ…ぃや……待って」
「ダメ。僕がイってないから、もうちょっと付き合って」

 逃がさないように腰を掴み、ギリギリまで引き抜いて一気に奥まで突き上げた。
 悲鳴のような嬌声を上げ、喉を反らし背中を弓なりに撓らせる。
 怜を美味しそうに咥え込んで涎を垂らす淫口がひくひくし、待てと言った癖に腰は気持ち良さそうに乱れ踊って、口元に愉悦の笑みを浮かべた。
 肌がぶつかり合う音と卑猥な水音、どうしても漏れ出る微かな呻きと甘い喘ぎ。

「……ふぅん……ぁあ……いぃの…そこ……もっとぉ」
「…はっ……もっとって……そのお強請り、可愛過ぎるでしょッ!」

 彼女のリクエストに応えるべく、梓の弱い所を小刻みに擦り上げる。
 身体を丸め、短く弾んだ吐息が梓の唇から零れ、絶頂間近の腰が揺れ出す。
 もっととお強請りしてくる淫らな花は、誘い込まれた獲物をぎゅうぎゅう締め上げて来る。

「っあ…あ、あ、あ……ぃく~ぅ」
「…っく……僕も」

 梓の膣内をガンガンに突き、掻き混ぜる。泡立った愛液が二人をしとどに濡らし、梓は絶頂の嬌声と共にベッドに沈み、白濁を吐き出す怜は恍惚とした眼差しで梓の痙攣する背中を眺めていた。
 なかなか止まらない吐精に、尾骨の辺りが痺れてしょうがない。梓の膣内でビクンビクンと上下するたび、彼女は短く喘いでいた。

 やっと止まってズルリと引き抜く。梓がぶるると震え「ぃやん」と漏らした声が、身悶えるほど可愛すぎて、またすぐに突っ込んでやろうかと思ったくらいだ。けど流石に止めて置く。
 就業時間に連れ出してる手前、余り遅くなれない。
 由美に怒られるには充分過ぎる時間が経っているけれど。

「アズちゃん。何か食べられる余力ある?」

 昼食の予定だった筈なのに、別な食事になってしまった。もちろん美味しく頂いたが、正直なところまだ食べたりない。
 気怠げに瞼を持ち上げた梓が「う~ん」と眉を寄せ、もぞもぞと起きあがる。立てた膝に額を預けると溜息を吐いた。

「…なくても食べるぅ……お腹空いたぁ」

 そうだよね、とちょっと反省しながらルームサービスを頼み、その間にシャワーを済ませた。
 運動後? だし、がっつり行きたいところだが、時間もそうないので、二人が頼んだのはパスタだ。因みに怜は二人前で、梓は戻ったらケーキがあると聞き、涙を呑んで堪えることにしたらしい。
 美味しそうに食べる梓を上目遣いで見る。

「ねえ」
「なぁに?」
「何から連想して、欲情しちゃったの?」
「ごふっ!……ゴホッゴホッ」
「ちょっ大丈夫!?」

 咽せて咳き込む梓の背中を擦り、「水飲んで」とグラスを手渡す。
 暫くは苦しそうにしていた梓だったが、漸く落ち着くと水を飲んで、ほうっと吐息を漏らした。涙目になった目元を拭い、「もおッ!」と怜を睨んでくる。

「いきなり何て事を聞くのよ」
「まさかアズちゃんが、仕事中にそんな嬉しいこと考えてるなんて思わないじゃない?」
「嬉しい事って……」

 げんなりと眉尻を下げて怜を見る。彼は満悦の微笑みを湛えて梓の頬に手を伸ばし、するりと撫でて言を継いだ。

「少なくとも、思い出して欲情するくらいには、僕とのセックスが気持ちいいって事でしょ? 男としては喜ばしい事です」

 にっこり笑うと、梓は赤面したまま黙々とパスタを口に運ぶ。

「で、何で?」
「……まだ訊く?」
「だって気になるでしょ」

 クルクルと器用にパスタを巻き取り、梓から目を離さないまま口に運ぶ。
 怜は話を聞くまで退かないだろうと観念し、梓は渋々の面持ちで経緯を話し始めた。

「三魔女も偶には役立つこともあるんだな」  

 梓にしてみたら嫌がらせの部類に入るくらいの迷惑かも知れないが、怜にとっては迷惑を掛けられ通しの為、恩恵に与るなど本当に意外と言った口振りだ。
 梓はぷっと吹き出し、

「ちょっと前から思ってたんだけど、怜くんがゲイになった原因……?」
「……あるかも」

 女なんて皆同じだと思っていた。
 梓に出会っていなければ、きっと変わることもなかったろう。

(他の女を懐に入れるなんて、絶対無理だし)

 想像しただけで寒気がする。

「そう考えると、アズちゃんに出会えたはのは奇跡だよなぁ」
「何よ。大袈裟なこと言って」

 ぶっきらぼうに言い放ち、耳まで真っ赤な梓が何とも愛らしい。
 怜から目を逸らして手でパタパタ顔を扇ぎ、ひたすら食べ続ける彼女の頬に触れる。ピクッと肩を揺らした梓の顔を上向かせた。

「全然大袈裟なんかじゃないよ? 僕は今凄く幸せだし」

 微笑んで目を覗き込めば、恥ずかしがって梓は目を泳がせる。だからわざと彼女と視線を合わせてやると、眉をきゅっと絞って困った顔で睨まれた。

「そ、そお。良かったね」
「アズちゃんは? 僕と居て、幸せだって思ってくれてる?」

 彼女に訊いてみたかった。
 惰性でも妥協でもなく、望んで隣にいることを選んでくれたのか。
 心臓がドキドキして息苦しさを感じながら、真剣な眼差しで梓を見た。

 梓は暫く瞠目したまま怜を見返し、その間の長いことと言ったらない。梓がコクリと頷いてくれるまでの僅かな時間で、天国と地獄を何往復もした様な疲労感を感じた。
 溜めないで、そこは早めに返事しようよ、と心の中で泣きそうになったのは、梓に言っていない。
 真っ赤な顔で頷いた梓が可愛かったので、そこはチャラにした。元は取れたと思う。

 “好きか” と訊いたら話をすり替えたりする梓も、 “幸せか” と訊けば頷いてくれた。それがどの程度の “幸せ” かは分からないけど、先ずは由としよう。欲張りすぎると足下を掬われそうだ。
 願わくはこの幸せがずっと続きますように、頬を赤らめてはにかんでいる梓を眺め、怜はそんな事を考えていた。
   
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