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6. 梓、ビビッて逃走する
梓、ビビッて逃走する ⑩ 【R18】
しおりを挟む「やぁ……んっ」
背後から秘裂を割って忍び込む指先が、まだ潤いきっていない蜜口を通り過ぎ、花芯に触れる。指の腹で優しく転がしながら、怜は梓の耳朶を唇で食みながら喋り出す。
「こっちに戻ったら一緒に暮らせるかと思ったのに、何で翔んとこに戻るわけ?」
ツレない梓を責める言葉なのに、甘さが溶け込んだ声音に鼓膜を震わされ、腰が砕けて吐息が零れた。
崩れそうになった腰を引き上げられ、お腹に当たった硬い感触に梓の全身がぶわっと熱を持つ。
「れい…く……ッ」
会社で、しかも朝っぱらからダメだと頭では拒否しているのに、怜にしがみ付いて彼の脈動を感じながら、立っているだけで精一杯になっている。
「お陰でもう半月もアズちゃんとしてないんだよ?」
耳元でくちゅっと厭らしい水音がする。怜の口中に含まれた耳殻がねっとりと舐られ、彼の右手が花芯を圧し潰した。お腹の奥がキュッとなって腰が跳ね、とろりと零れ出た蜜を指に絡めて、怜がふふと嬉しそうに笑った。
「胸に赤い花、また咲かせてあげるね」
耳を舐りながら囁く怜に、梓が「ぃや~ぁ」と頭を小さく振って涙混じりの声を漏らすと、彼は笑みを浮かべながら「しーっ。しーっ。外に聞こえちゃうよ?」と艶っぽい声で追い打ちを掛け、梓の腰に回した腕を更に引き付けた。
怜が寄り掛かっている扉の向こうは、直ぐに廊下だ。もし今ここで彼が背中を浮かしたら、いつでも人が入り込める状況にある。
そんな危うさを愉しんでいる様にも見える怜にイラっとしつつ、なのに両手で押さえた唇から、どうしても甘い喘ぎと吐息が零れてしまう。堪える彼女の目にじわりと涙が滲んだ。
(怜くん……意地悪だ)
怜の指先が器用に秘所を弄り、梓は彼の胸でいやいやと首を振る。
花芯を親指で捏ね「気持ちイイ?」と蜜口で遊ばせていた中指を挿し込んでくる。ピクリと震えた梓の首筋に落とされた口付けは怜の熱を伝え、彼女の唇からも呼応するように蕩けた喘ぎが零れた。ぐにぐにと押し広げながら深く侵入し、淫靡な水音を立てながら抽送される。
「ぁ……んんっ」
膣内を蠢く怜の指が気持ち良過ぎて、頭が痺れ身体が麻痺してくる。なのに快感だけはどんな些細なものでも拾い上げ、梓を震わせて堪らない。
「…はぁ。梓の膣内、凄く熱い」
「ぁ…れい……」
「はあぁ。膣内に入りたい」
「や……だめ…も……戻ら………ぃと」
「こんなにして、戻れるの?」
そう言って抽送の指を早めだした。
ぐちゅぐちゅと掻き回されて水音が激しさを増し、怜の手に濃厚な蜜がしとどに溢れて落ちる。梓は羞恥の余り小さく嗚咽を漏らし始めた。それなのに怜は意地悪だ。
抽送を弛めるどころか指を一気に三本に増やし、愛液を掻き出すように梓の敏感な部分を抉ってくる。ガクガク震えて怜にしがみ付けば、愉しそうな笑いを含んだ声で言った。
「洪水起こしてるけど、このまま戻ったらきっとスカートまで汚れちゃうね? それって困らない?」
ショーツは手遅れだけど、と序でとばかりに呟く。
「っあ…あ、あ、あ……んッ………ぃ…じわ、るぅ」
「梓が悪いんだよ? 一緒に住もうって言ったのに、あの家に戻るから。僕のマンションにも来てくれないし。梓をどんなに愛したって、全然足りないのに」
怜の指使いに、もっとと腰が勝手に動いてしまう。
昇り詰めていく快楽に抗えない身体がピンと張り詰め、怜の胸に顔を埋めた梓の指が彼のスーツの背中を握り締めた。
快楽が弾ける――――寸前。
怜はずるりと指を引き抜き、濡れそぼった手の蜜を丁寧に舐め取り始めた。
置いてけぼりにされた快楽に、梓は目元を赤く染めて怜を見遣る。彼女は達しそびれた物足りなさに膝を擦り合わせ、叱られた子供の様に心許なさげな表情をした。
「デスクに、戻りたい?」
そう訊いてくる怜の口角が持ち上がって、嫣然と梓を見ている。
身体の奥に宿った疼きが彼を欲しがり、頭がどうにかなりそうなのに、片隅ではまだ理性が残っていて、自分の情欲に素直になれない。
怜に身を委ねたら、そう思っただけで奥がズクンとした。
こぽりと溢れてきた蜜が、とっくに吸い取りきれなくなっていたショーツから染み出し、擦り合わせた太腿を濡らす。目の前で微笑んでいる怜にはきっとお見通しなのだと理解した途端に、羞恥の涙が溢れてきた。
「れ…れいく、んの……ばかぁ…いじわるぅ」
「続き、したい?」
お腹に熱い屹立を押し付け、梓の情欲を煽ってくる。
この熱杭で激しく穿たれたい、なのにまだ梓は迷いを捨てきれないでいる。
怜は彼女の顎をくいっと上げて、戦慄く唇に口付けを落とした。舌先で梓の唇を叩くと、薄く開かれたそこから忍び込んできて、梓の舌を攫って絡め取る。
吐息が混ざり合い、怜から注がれた唾液が流れ込み、梓は小さく喉を鳴らした。
怜の唇が離れる間際に、梓の唇をチロっと舐める。そしてまた唇を耳元に寄せ「膣内でイかせて」と熱い吐息で耳殻を舐った。
「ぁ……ん」
怜の背中を掴んだ指先にきゅっと力が篭る。
耳を愛撫する唇に「いいよね?」と囁かれれば、もう梓は頷くしか出来なくなっていた。
怜は後ろ手に鍵を掛け、ゆっくり扉から背中を浮かすと、梓を抱き上げてゆったりとしたソファに運んだ。
みんな仕事中なのに、そんな事を思いながら、けど火の点いてしまった身体は、怜でなければ消し去ることが無理な所まで来ていた。
愛液に塗れたショーツは取り払われ、持ち上げられた秘所に怜の舌が這っている。怜が舐め取っても直ぐに溢れて来る蜜の卑猥な水音に耳を冒されて、悦ぶ身体が震えあがる。
「っ……ふ、あっ……ぁぁぁっ」
「梓のココ、大変なことになってるよ? 革張りのソファで良かったね」
ぐちゅっと音をさせて怜の指を呑み込み、淫壁が嬉しそうに彼の指を絞めつける。怜の顔もまた嬉しそうに破顔した。
「いやぁ…ん。言わないでぇ」
「手首まで伝ってくるほど溢れさせるなんて、何でこんなになるまで我慢するの?」
「だから…やめてぇ」
奥までぐりぐりと押し込まれた指先が、子宮に触れる。円を描くように撫でまわされて吐息を漏らすと、怜は「ココに出してもいい?」と切なげな声で訊いてきた。
「だめ」
「梓の膣内に出したい」
指先が子宮の手前をくいっと押し上げる。すると身体が弓なりに撓って激しい快感が体中を駆け巡り、ガタガタと悪寒の様に全身が震え、頭がスパークした。
「イッちゃったね。……前から梓、ここ擦ると弱かったの、気付いてた?」
悪戯が成功したかのように満悦顔の怜が言う。
今の衝撃は、弱いなんて生易しいモノじゃなかった。
雷に撃たれて痙攣するかのような震えがまだ収まらない。
怜は前を寛がせると、自身の痛いほど滾った雄に避妊具を被せ「早く結婚して」と梓を穿った。痺れが治まらないところに楔が打ち込まれ、反らした白い喉から喘ぎが漏れ出ると、怜の唇がそれを呑み込んだ。
ひたすら絶頂を味わわされ、落ちることを許さない抽送が繰り返される。
気持ち良過ぎて、頭が狂う。
幾度、達すれば怜は満足してくれるのだろう、ぼんやりと思った。
津波の様に押し寄せる快楽。
蕩け合った二人の甘く熱いブレス。
「れ…ぃい……また、きちゃう」
彼にしがみ付いてぷるぷる震える梓の頭を抱え、怜は切なく眉を寄せると「僕も限界」と息を殺して白濁を吐き出した。
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