23 / 51
2. 杏里 ~逃がさないから覚悟して?
杏里 ⑩
しおりを挟む
トロトロ更新で済みません (o_ _)o))
**************************************
一旦自宅に戻って黒珠と合流すると、二人揃って瑠珠が同僚に連れて行かれた居酒屋へ向かった。
杏里が何度電話をかけても出なかったのに、黒珠からの電話番号にはすぐ出たのが些か気に食わないけど、一先ず連絡が取れただけでも良しとしなければ、と自分にしつこいくらい言い聞かせる。
車なら瑠珠の会社まで二十分ちょっとだ。
けど今の杏里にはそれすらももどかしい。
助手席で苛々する杏里の頭に、黒珠の大きな手がポンと置かれ、床を打っていた爪先がピタリと止まった。頭に手を乗せたまま首を黒珠に向ける。
『子供扱いするなよ』と言いかけて止めた。実際、子供だし。
薄く笑みを這わせた黒珠の横顔を見たら、理由もなく大丈夫のような気がしてくるから不思議なものだ。
(黒珠のこの包容力って、いいよなぁ。羨ましいよなぁ。俺に黒珠くらいの包容力があったら、瑠珠も俺を見てくれるのかなぁ?)
じっと横顔を見詰める彼の視線が気になったのか、黒珠がチラリと視線を投げて来て「なに?」と訊いて来た。
「黒珠って、いい男だよなと思ってさ。俺が女だったら間違いなく惚れる。てか、男でも惚れるな」
「……あ~~~ぁ、ありがと…?」
「なんだよ、その返事」
「男に惚れられても嬉しくないなと、一瞬思った」
「セクシャル的な意味じゃなくてさ」
「わかってる。解ってるんだけど、この間それっぽい誘い掛けられて、ちょっと過敏になってるかも」
「マジかッ!? で? で? 架純ちゃん知ってんの!?」
因みに架純ちゃんと言うのは、黒珠と同じ年の彼女で、居酒屋のバイトから社員に登用された頑張り屋さんだ。
のほほんとした瑠珠とは対照的に、姐御肌のさっぱりした性格をしているからなのか、何故だか偶に二人のデートに引っ張り出される事がある。黒珠は苦笑して何も言わないけど、杏里が同じ立場なら絶対に勘弁して欲しい。
(どうせ俺は心が狭いからいいんだ!)
誰が聞いている訳でもないのに、こっそり言い訳している自分が可笑しい。
「知ってるも何も、バイト中に彼女の前で声かけられた。必死に笑い堪えていたのが、思い出す度に腹立つ」
珍しく拗ねた顔をする黒珠に杏里が小さく吹き出すと、彼は横目で睨み返して来て「このまま引き返すか?」と空恐ろしい冗談を言って来た。瑠珠の元に辿り着けないまま引き返すなんて、今の杏里にはこれ以上ないくらいの脅し文句だ。
「わ――――ッ!! 黒珠っ! 悪い! ごめん! 黒珠いつも泰然としたとこあるから、ちょっと嬉しくなっただけなんだってばっ。馬鹿にしたとか、そんなんじゃないんだよぉ」
慌てた形相で必死に言い訳をすれば、今度は黒珠が可笑しそうに笑いだした。
「冗談だよ」
「ひっでぇ」
肩を震わせながら運転する彼を睨み、唇を尖らせる。黒珠はチラチラこちらを見つつ、滑らかに運転する姿はやっぱり格好良いので、杏里は再び言葉を呑み込んだ。
(夏休みになったら、速攻で免許取ってやる!)
瑠珠に何かあるたびに、黒珠の運転で移動する情けなさをずっと感じていた。
十八になったし、行こうと思えば直ぐにでも行けなくはないけど、学校が終わってから教習場に通うのは、仕事や瑠珠の時間に合わせ辛いから嫌なので、正直に行きたくない。ただ瑠珠が仕事に行っている間なら、朝一で行ったって構わないくらいだ。その為に入校手続きはして来たし、空き時間の可能な限りの予約もして来た。そこに抜かりはない。
マンションの敷地内でなら、黒珠の補助が付いて何度か運転させて貰っている。彼曰く筋は悪くないそうなので、後はしっかり技術を叩き込んでくるだけだ。
そんなこんなとしているうちに、車は瑠珠の会社の最寄りの居酒屋前に到着した。
店の前に着いたと瑠珠に電話をかけると、今度は直ぐに出てくれた。
(先刻の電話は、別に無視していた訳じゃないよな……?)
つい依怙贔屓だと口走って、彼女を呆れさせた。
気が付かなかっただけとは言っていたけど、気になってしまう小心者だ。瑠珠のことに関しては。
そう言う所が自分でもガキ臭いと自覚しているけど、どう足掻いたって瑠珠の歳を越えることは出来ないんだし、無理して大人っぽくしたところで、本当に子供の頃から杏里を知っている瑠珠には、きっと逆効果だ。
杏里と黒珠は、ハザード点滅させたメタリックグレーのセダンに寄り掛かり、彼女が出て来るのを黙って待っていた。
通りすがりに投げかけられる視線を無視し、店の玄関をガン見している杏里を黒珠がニヤニヤして見ている。彼が言いたいことは、何となく判った。
ちょっと前の杏里だったら、間違いなく店に乗り込んでいただろう。
「俺だって、多少は成長してんだよ」
瑠珠が出て来るのを待てるくらいには。
こっそり注釈を入れている杏里のことなど、お見通しとばかりの黒珠。
「はいはい。そうだな。待てが出来るようになったもんな」
「俺は犬かよ」
「…成長しているって、話だったよな?」
「分かってて言ってるだろ?」
喉を鳴らして笑う黒珠を横目に、間もなくして瑠珠が店から出て来た。
直ぐに二人に気が付いて、瑠珠が手を振って来る。その後ろからひょっこり顔を見せた男に、杏里の眉が険しく寄せられた。
瑠珠と何やらコソコソ喋っているのがムカつく。
「なんだよ、アイツ」
無意識に漏れた言葉。
それと同時に足が踏み出ていた。
「瑠珠ッ!」
名前を呼ぶと、彼女の目がこちらを見た。当然、男の目もこちらを向く。
杏里は男に一瞥だけくれて瑠珠と男の間に割り込み、彼女の背後に寄り添うと前に促す。
「ちょ、杏里、待って」
肩越しに振り仰いだ彼女の言葉を無視した。
瑠珠はグイグイ前に押し出されながら、「今日はご馳走様」と男に向かって小さく頭を下げる。それすらも腹立たしいが、男に視線を向けると呆気に取られた顔をしていたので、それはちょっとだけ溜飲を下げてくれた。
「姉がお世話になりました」
呆けた顔をしている男に、黒珠が礼を言って頭を下げているのを見るともなしに見て、杏里は後部座席に瑠珠を押し込んだ。
彼女が男を気にしてなのか、黒珠を気にしてなのかは知らないが、杏里の向こう側を見ようとするのを遮るようにドアを閉めた。
「調子悪かった癖に、何やってんの?」
他の男なんかに気を取られている瑠珠が、心底ムカつく。
剣呑な表情で彼女に迫れば、瑠珠は顔を引き攣らせて後退って行き、反対側のドアに追い詰められる。
「こ、これには理由があってね」
「理由? どんな?」
訊きたくもないが、聞かなければ瑠珠に小さい男だと思われる。それだけの為だけに彼女からの言葉を待った。
杏里から目を逸らさない瑠珠の喉が上下する。
「それは俺も是非とも聞きたいな」
遅れて車に戻った黒珠の援護を受けて、杏里がさらに間合いを詰める。
怯えた瑠珠の目が、杏里と、ルームミラー越しから姉に威圧を掛ける黒珠の間を、何度も往復させていた。
怖がらせるのは本意ではないが、ここはキッチリさせないと、また同じ事態を招いて貰っては困る。
瑠珠はまだ杏里の恋人ではない。
彼に彼女を止める権利はなく、瑠珠には選択肢がある。あの男を選ぶことだってあるのだ。
(絶対阻止する。邪魔な芽は可能な限り摘み取ってやる!)
滑るように走り出した車の中で、瑠珠はビクビクしながら事の顛末を話し出した。
話を聞いて、杏里から地の底を這うような唸り声が漏れる。
(鈍い鈍いと思ってたけど、ここまで鈍かったかッ!)
ちょっと話を聞いただけで、杏里にも男――高槻が瑠珠狙いだって分かるのに、彼女には全く伝わっていないらしい。それは有難くもあるけど、瑠珠の事だから、うっかり付き合うことになる可能性もない訳ではない。
まだ、その気にはならないと彼女は言うだろうけど、そんな言葉が当てにならないことを知っている。
彼女は寂しがり屋だから。
無意識に杏里を求めてくれるのは、そこに愛があると信じたいけれど……。
黒珠が何度も深い溜息を吐き、杏里の溜息が重なると、いよいよ瑠珠はしゅんとなって項垂れた。
**************************************
一旦自宅に戻って黒珠と合流すると、二人揃って瑠珠が同僚に連れて行かれた居酒屋へ向かった。
杏里が何度電話をかけても出なかったのに、黒珠からの電話番号にはすぐ出たのが些か気に食わないけど、一先ず連絡が取れただけでも良しとしなければ、と自分にしつこいくらい言い聞かせる。
車なら瑠珠の会社まで二十分ちょっとだ。
けど今の杏里にはそれすらももどかしい。
助手席で苛々する杏里の頭に、黒珠の大きな手がポンと置かれ、床を打っていた爪先がピタリと止まった。頭に手を乗せたまま首を黒珠に向ける。
『子供扱いするなよ』と言いかけて止めた。実際、子供だし。
薄く笑みを這わせた黒珠の横顔を見たら、理由もなく大丈夫のような気がしてくるから不思議なものだ。
(黒珠のこの包容力って、いいよなぁ。羨ましいよなぁ。俺に黒珠くらいの包容力があったら、瑠珠も俺を見てくれるのかなぁ?)
じっと横顔を見詰める彼の視線が気になったのか、黒珠がチラリと視線を投げて来て「なに?」と訊いて来た。
「黒珠って、いい男だよなと思ってさ。俺が女だったら間違いなく惚れる。てか、男でも惚れるな」
「……あ~~~ぁ、ありがと…?」
「なんだよ、その返事」
「男に惚れられても嬉しくないなと、一瞬思った」
「セクシャル的な意味じゃなくてさ」
「わかってる。解ってるんだけど、この間それっぽい誘い掛けられて、ちょっと過敏になってるかも」
「マジかッ!? で? で? 架純ちゃん知ってんの!?」
因みに架純ちゃんと言うのは、黒珠と同じ年の彼女で、居酒屋のバイトから社員に登用された頑張り屋さんだ。
のほほんとした瑠珠とは対照的に、姐御肌のさっぱりした性格をしているからなのか、何故だか偶に二人のデートに引っ張り出される事がある。黒珠は苦笑して何も言わないけど、杏里が同じ立場なら絶対に勘弁して欲しい。
(どうせ俺は心が狭いからいいんだ!)
誰が聞いている訳でもないのに、こっそり言い訳している自分が可笑しい。
「知ってるも何も、バイト中に彼女の前で声かけられた。必死に笑い堪えていたのが、思い出す度に腹立つ」
珍しく拗ねた顔をする黒珠に杏里が小さく吹き出すと、彼は横目で睨み返して来て「このまま引き返すか?」と空恐ろしい冗談を言って来た。瑠珠の元に辿り着けないまま引き返すなんて、今の杏里にはこれ以上ないくらいの脅し文句だ。
「わ――――ッ!! 黒珠っ! 悪い! ごめん! 黒珠いつも泰然としたとこあるから、ちょっと嬉しくなっただけなんだってばっ。馬鹿にしたとか、そんなんじゃないんだよぉ」
慌てた形相で必死に言い訳をすれば、今度は黒珠が可笑しそうに笑いだした。
「冗談だよ」
「ひっでぇ」
肩を震わせながら運転する彼を睨み、唇を尖らせる。黒珠はチラチラこちらを見つつ、滑らかに運転する姿はやっぱり格好良いので、杏里は再び言葉を呑み込んだ。
(夏休みになったら、速攻で免許取ってやる!)
瑠珠に何かあるたびに、黒珠の運転で移動する情けなさをずっと感じていた。
十八になったし、行こうと思えば直ぐにでも行けなくはないけど、学校が終わってから教習場に通うのは、仕事や瑠珠の時間に合わせ辛いから嫌なので、正直に行きたくない。ただ瑠珠が仕事に行っている間なら、朝一で行ったって構わないくらいだ。その為に入校手続きはして来たし、空き時間の可能な限りの予約もして来た。そこに抜かりはない。
マンションの敷地内でなら、黒珠の補助が付いて何度か運転させて貰っている。彼曰く筋は悪くないそうなので、後はしっかり技術を叩き込んでくるだけだ。
そんなこんなとしているうちに、車は瑠珠の会社の最寄りの居酒屋前に到着した。
店の前に着いたと瑠珠に電話をかけると、今度は直ぐに出てくれた。
(先刻の電話は、別に無視していた訳じゃないよな……?)
つい依怙贔屓だと口走って、彼女を呆れさせた。
気が付かなかっただけとは言っていたけど、気になってしまう小心者だ。瑠珠のことに関しては。
そう言う所が自分でもガキ臭いと自覚しているけど、どう足掻いたって瑠珠の歳を越えることは出来ないんだし、無理して大人っぽくしたところで、本当に子供の頃から杏里を知っている瑠珠には、きっと逆効果だ。
杏里と黒珠は、ハザード点滅させたメタリックグレーのセダンに寄り掛かり、彼女が出て来るのを黙って待っていた。
通りすがりに投げかけられる視線を無視し、店の玄関をガン見している杏里を黒珠がニヤニヤして見ている。彼が言いたいことは、何となく判った。
ちょっと前の杏里だったら、間違いなく店に乗り込んでいただろう。
「俺だって、多少は成長してんだよ」
瑠珠が出て来るのを待てるくらいには。
こっそり注釈を入れている杏里のことなど、お見通しとばかりの黒珠。
「はいはい。そうだな。待てが出来るようになったもんな」
「俺は犬かよ」
「…成長しているって、話だったよな?」
「分かってて言ってるだろ?」
喉を鳴らして笑う黒珠を横目に、間もなくして瑠珠が店から出て来た。
直ぐに二人に気が付いて、瑠珠が手を振って来る。その後ろからひょっこり顔を見せた男に、杏里の眉が険しく寄せられた。
瑠珠と何やらコソコソ喋っているのがムカつく。
「なんだよ、アイツ」
無意識に漏れた言葉。
それと同時に足が踏み出ていた。
「瑠珠ッ!」
名前を呼ぶと、彼女の目がこちらを見た。当然、男の目もこちらを向く。
杏里は男に一瞥だけくれて瑠珠と男の間に割り込み、彼女の背後に寄り添うと前に促す。
「ちょ、杏里、待って」
肩越しに振り仰いだ彼女の言葉を無視した。
瑠珠はグイグイ前に押し出されながら、「今日はご馳走様」と男に向かって小さく頭を下げる。それすらも腹立たしいが、男に視線を向けると呆気に取られた顔をしていたので、それはちょっとだけ溜飲を下げてくれた。
「姉がお世話になりました」
呆けた顔をしている男に、黒珠が礼を言って頭を下げているのを見るともなしに見て、杏里は後部座席に瑠珠を押し込んだ。
彼女が男を気にしてなのか、黒珠を気にしてなのかは知らないが、杏里の向こう側を見ようとするのを遮るようにドアを閉めた。
「調子悪かった癖に、何やってんの?」
他の男なんかに気を取られている瑠珠が、心底ムカつく。
剣呑な表情で彼女に迫れば、瑠珠は顔を引き攣らせて後退って行き、反対側のドアに追い詰められる。
「こ、これには理由があってね」
「理由? どんな?」
訊きたくもないが、聞かなければ瑠珠に小さい男だと思われる。それだけの為だけに彼女からの言葉を待った。
杏里から目を逸らさない瑠珠の喉が上下する。
「それは俺も是非とも聞きたいな」
遅れて車に戻った黒珠の援護を受けて、杏里がさらに間合いを詰める。
怯えた瑠珠の目が、杏里と、ルームミラー越しから姉に威圧を掛ける黒珠の間を、何度も往復させていた。
怖がらせるのは本意ではないが、ここはキッチリさせないと、また同じ事態を招いて貰っては困る。
瑠珠はまだ杏里の恋人ではない。
彼に彼女を止める権利はなく、瑠珠には選択肢がある。あの男を選ぶことだってあるのだ。
(絶対阻止する。邪魔な芽は可能な限り摘み取ってやる!)
滑るように走り出した車の中で、瑠珠はビクビクしながら事の顛末を話し出した。
話を聞いて、杏里から地の底を這うような唸り声が漏れる。
(鈍い鈍いと思ってたけど、ここまで鈍かったかッ!)
ちょっと話を聞いただけで、杏里にも男――高槻が瑠珠狙いだって分かるのに、彼女には全く伝わっていないらしい。それは有難くもあるけど、瑠珠の事だから、うっかり付き合うことになる可能性もない訳ではない。
まだ、その気にはならないと彼女は言うだろうけど、そんな言葉が当てにならないことを知っている。
彼女は寂しがり屋だから。
無意識に杏里を求めてくれるのは、そこに愛があると信じたいけれど……。
黒珠が何度も深い溜息を吐き、杏里の溜息が重なると、いよいよ瑠珠はしゅんとなって項垂れた。
0
お気に入りに追加
74
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【R18】こんな産婦人科のお医者さんがいたら♡妄想エロシチュエーション短編作品♡
雪村 里帆
恋愛
ある日、産婦人科に訪れるとそこには顔を見たら赤面してしまう程のイケメン先生がいて…!?何故か看護師もいないし2人きり…エコー検査なのに触診されてしまい…?雪村里帆の妄想エロシチュエーション短編。完全フィクションでお送り致します!
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
性欲の強すぎるヤクザに捕まった話
古亜
恋愛
中堅企業の普通のOL、沢木梢(さわきこずえ)はある日突然現れたチンピラ3人に、兄貴と呼ばれる人物のもとへ拉致されてしまう。
どうやら商売女と間違えられたらしく、人違いだと主張するも、兄貴とか呼ばれた男は聞く耳を持たない。
「美味しいピザをすぐデリバリーできるのに、わざわざコンビニのピザ風の惣菜パンを食べる人います?」
「たまには惣菜パンも悪くねぇ」
……嘘でしょ。
2019/11/4 33話+2話で本編完結
2021/1/15 書籍出版されました
2021/1/22 続き頑張ります
半分くらいR18な話なので予告はしません。
強引な描写含むので苦手な方はブラウザバックしてください。だいたいタイトル通りな感じなので、少しでも思ってたのと違う、地雷と思ったら即回れ右でお願いします。
誤字脱字、文章わかりにくい等の指摘は有り難く受け取り修正しますが、思った通りじゃない生理的に無理といった内容については自衛に留め批判否定はご遠慮ください。泣きます。
当然の事ながら、この話はフィクションです。
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
【R18】ドS上司とヤンデレイケメンに毎晩種付けされた結果、泥沼三角関係に堕ちました。
雪村 里帆
恋愛
お陰様でHOT女性向けランキング31位、人気ランキング132位の記録達成※雪村里帆、性欲旺盛なアラサーOL。ブラック企業から転職した先の会社でドS歳下上司の宮野孝司と出会い、彼の事を考えながら毎晩自慰に耽る。ある日、中学時代に里帆に告白してきた同級生のイケメン・桜庭亮が里帆の部署に異動してきて…⁉︎ドキドキハラハラ淫猥不埒な雪村里帆のめまぐるしい二重恋愛生活が始まる…!優柔不断でドMな里帆は、ドS上司とヤンデレイケメンのどちらを選ぶのか…⁉︎
——もしも恋愛ドラマの濡れ場シーンがカット無しで放映されたら?という妄想も込めて執筆しました。長編です。
※連載当時のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる