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私はエリーゼ様と一緒に、中庭でお茶をしていた。空は雲一つない晴天で、エリーゼ様はとても気持ちよさそうに紅茶を嗜んでいる。
「とても綺麗なお庭ですね」
「そうでしょ?特に薔薇がね」
「白いバラも育てているんですね」
「そうなの。不思議の国のアリスを見て、白いバラにペンキを塗りたくなったのよね」
物語を読んで、やりたいと言う事を実行するその行動力と、財力は素晴らしいものだけど…
「もう白薔薇に、ペンキは塗りましたか?」
「塗ってみたけど、やりたいようにならない物ね。ドロドロのべたべたになってやめてしまったの」
エリーゼはしょんぼりとして言った。きっと絵本のように白いバラが、綺麗に薔薇になると思っていたのだろう。私もそれを思っていた時がある。
「エリーゼ様、私ならあの白い薔薇を三色にすることができますよ。それもペンキを塗らないで、です」
「何を冗談を言っているのよ。白色は白色でしかないのよ。貴方は魔法使いじゃないんだから」
「はい、魔法は使えませんが、私には学があります。それで白い薔薇を赤と黄色と、青色に染めて見せますよ」
それを聞いたエリーゼは絶対にできないと思っているのだろう。軽く鼻を鳴らして「やれるものならやればいいわ」と白い薔薇の咲くところへてくてく歩いて行った。
「はい、ここの薔薇を一本貴方にあげるわ。もしその薔薇を赤、黄色、青の色に変えられるなら、私は貴方を家庭教師に認めてあげる」
「ありがとうございます。では数日ほど、私に猶予をくださいませ」
私は白い薔薇を一本拝借して、さっそく薔薇に色を付けることに取り掛かった。それから、私は三日ほど、時間を要した。朝日が昇るたびにエリーゼ様が、薔薇はできたかと聞いきて、それをファミール様が見物していた。
二日が経ったとき、ジャック様が私の部屋へ面白い物見たさにやって来た。ケーキと紅茶を銀トレーに乗せている。
「ジャック様、今日のお二人の勉強は終わりましたが」
「薔薇をどんなふうに色を変えるのかと思ってね」ジャック様はにこっと笑った。
「完成してから、見てください。まだ途中なんです」私は寝不足の目を擦った。
「それは見ないとして、ケーキだよ。一緒に食べようじゃないか」
「せっかくのケーキなら、私ではなく、お二人とお食べになったほうがよろしいかと」
「二人は今、お昼寝をしているよ」
それを聞いて、二人もまだ子供なんだなぁと感じた。とても成長が早い感じだったが、きっと前の家庭教師達から、とにかく大人になるような教育をされたのだろう。子供らしくて安心した。
「一つ報告がある」
「何ですか?」私は紅茶を飲む手を止めた。
「あの魔女の家は、贋作だった。本物はもっと大きいらしい」
「そ、そうでしたか。よかったですお役に立てたのなら」
私はホッとした。もし本物だったのなら、私はただただ、贋作だと言い放った、礼儀知らずのバカ女だ。安心して、私は紅茶を飲んだ。
「唐突で申し訳ないのだけれど」
「何でしょうか」
「パーティに付いてきてはくれないかな」
「とても綺麗なお庭ですね」
「そうでしょ?特に薔薇がね」
「白いバラも育てているんですね」
「そうなの。不思議の国のアリスを見て、白いバラにペンキを塗りたくなったのよね」
物語を読んで、やりたいと言う事を実行するその行動力と、財力は素晴らしいものだけど…
「もう白薔薇に、ペンキは塗りましたか?」
「塗ってみたけど、やりたいようにならない物ね。ドロドロのべたべたになってやめてしまったの」
エリーゼはしょんぼりとして言った。きっと絵本のように白いバラが、綺麗に薔薇になると思っていたのだろう。私もそれを思っていた時がある。
「エリーゼ様、私ならあの白い薔薇を三色にすることができますよ。それもペンキを塗らないで、です」
「何を冗談を言っているのよ。白色は白色でしかないのよ。貴方は魔法使いじゃないんだから」
「はい、魔法は使えませんが、私には学があります。それで白い薔薇を赤と黄色と、青色に染めて見せますよ」
それを聞いたエリーゼは絶対にできないと思っているのだろう。軽く鼻を鳴らして「やれるものならやればいいわ」と白い薔薇の咲くところへてくてく歩いて行った。
「はい、ここの薔薇を一本貴方にあげるわ。もしその薔薇を赤、黄色、青の色に変えられるなら、私は貴方を家庭教師に認めてあげる」
「ありがとうございます。では数日ほど、私に猶予をくださいませ」
私は白い薔薇を一本拝借して、さっそく薔薇に色を付けることに取り掛かった。それから、私は三日ほど、時間を要した。朝日が昇るたびにエリーゼ様が、薔薇はできたかと聞いきて、それをファミール様が見物していた。
二日が経ったとき、ジャック様が私の部屋へ面白い物見たさにやって来た。ケーキと紅茶を銀トレーに乗せている。
「ジャック様、今日のお二人の勉強は終わりましたが」
「薔薇をどんなふうに色を変えるのかと思ってね」ジャック様はにこっと笑った。
「完成してから、見てください。まだ途中なんです」私は寝不足の目を擦った。
「それは見ないとして、ケーキだよ。一緒に食べようじゃないか」
「せっかくのケーキなら、私ではなく、お二人とお食べになったほうがよろしいかと」
「二人は今、お昼寝をしているよ」
それを聞いて、二人もまだ子供なんだなぁと感じた。とても成長が早い感じだったが、きっと前の家庭教師達から、とにかく大人になるような教育をされたのだろう。子供らしくて安心した。
「一つ報告がある」
「何ですか?」私は紅茶を飲む手を止めた。
「あの魔女の家は、贋作だった。本物はもっと大きいらしい」
「そ、そうでしたか。よかったですお役に立てたのなら」
私はホッとした。もし本物だったのなら、私はただただ、贋作だと言い放った、礼儀知らずのバカ女だ。安心して、私は紅茶を飲んだ。
「唐突で申し訳ないのだけれど」
「何でしょうか」
「パーティに付いてきてはくれないかな」
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