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妹は幸せ
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「エドガーさまぁ、わたくし幸せですわぁ」
姉のドレスを着て、姉の婚約者といちゃつく。昔から姉の物を取るのが楽しかったわ。だってお姉様の物は私の物でしょう?
ちょっとワガママ言えば、お父様、お母様、使用人はみぃーんなわたくしの味方だもの。
今日は、わたくしの結婚式よ! お姉様にこんな素敵なドレスは勿体ないからわたくしがエドガー様と結婚するのよ!
「エリザベス、僕も幸せだよ」
ああ、素敵な方。なかなか靡いてくれないからつい色仕掛けもしまったわ。妊娠はウソ。妊娠を知ってるのは、エドガー様のご家族と、うちの家族だけだし生まれた月をごまかす予定なのよね。貴族が結婚前に、妊娠なんてスキャンダルだから。だけど、そもそも妊娠してないから時期を見てダメだったことにする予定よ。
お姉様が、籍を抜けてくれたからわたくしが実家を継げるし安泰だわ! 面倒な領主の仕事はお姉様に任せようかとも思ったけど、領主はさすがに譲ったりできない。お姉様のものは全部ほしいからちょうどよかったわ。ほんっと長子相続なんてバカバカしいわよね。それに、お姉様は人気デザイナーだから、仕事に集中していただかないと。これからは、わたくしのドレスを全部作らせるのよ。お姉様はわたくしを裏方で支えて貰うわ。ふふっ、お姉様のドレスはとっても人気だから、社交で目立つわよ! お姉様が貯め込んでたお金も、この式で使い切るけど、またお姉様に稼がせれば良いから、素敵なアクセサリーも買いたいわ。でも気をつけないと、貯金を半分しか出さないなんて事もあったものね。お父様に言って、お姉様に監視をつけようかしら。ぜーんぶわたくしのものなのに隠すなんて、お姉様は厚かましいわ。
エドガー様もわたくしを優先してくれるし、お姉様はしばらく放っておいて、稼げた頃に貯金を取り返すのもいいわね。
結婚式も無事終わり、エドガー様とふたりきりになる。幸せだわ。
「ねぇエドガー様、わたくし幸せよ。エドガー様と、お父様やお母様、使用人と一緒に、ずっーと仲良く暮らしましょうね」
「ああ、僕もエリザベスと過ごすのが楽しみだよ」
「お姉様は籍を抜いたから、家を継ぐのは私たちよ! お姉様は、デザイナーとしてわたくしのドレスを作って貰うの!」
お姉様の作るドレスやアクセサリーはとっても綺麗だから、ぜぇんぶ貰うわ。もちろんタダでね。だってお姉様の物はわたくしの物だもの。
「僕はエリザベスの屋敷に一緒に住むのかな?」
「えぇ!」
「僕は、持ち物も多いんだけど、そちらに持ち込んでも大丈夫かい?」
「もちろんよ! お姉様のお部屋はもともと空っぽだし、もう家と縁を切ったからあの部屋はわたくしの物よ! そこに全部エドガー様の物を入れたら良いわ」
「……そう、ありがとうエリザベス」
ふふっこれからわたくしの幸せな日々が始まるのね。
姉のドレスを着て、姉の婚約者といちゃつく。昔から姉の物を取るのが楽しかったわ。だってお姉様の物は私の物でしょう?
ちょっとワガママ言えば、お父様、お母様、使用人はみぃーんなわたくしの味方だもの。
今日は、わたくしの結婚式よ! お姉様にこんな素敵なドレスは勿体ないからわたくしがエドガー様と結婚するのよ!
「エリザベス、僕も幸せだよ」
ああ、素敵な方。なかなか靡いてくれないからつい色仕掛けもしまったわ。妊娠はウソ。妊娠を知ってるのは、エドガー様のご家族と、うちの家族だけだし生まれた月をごまかす予定なのよね。貴族が結婚前に、妊娠なんてスキャンダルだから。だけど、そもそも妊娠してないから時期を見てダメだったことにする予定よ。
お姉様が、籍を抜けてくれたからわたくしが実家を継げるし安泰だわ! 面倒な領主の仕事はお姉様に任せようかとも思ったけど、領主はさすがに譲ったりできない。お姉様のものは全部ほしいからちょうどよかったわ。ほんっと長子相続なんてバカバカしいわよね。それに、お姉様は人気デザイナーだから、仕事に集中していただかないと。これからは、わたくしのドレスを全部作らせるのよ。お姉様はわたくしを裏方で支えて貰うわ。ふふっ、お姉様のドレスはとっても人気だから、社交で目立つわよ! お姉様が貯め込んでたお金も、この式で使い切るけど、またお姉様に稼がせれば良いから、素敵なアクセサリーも買いたいわ。でも気をつけないと、貯金を半分しか出さないなんて事もあったものね。お父様に言って、お姉様に監視をつけようかしら。ぜーんぶわたくしのものなのに隠すなんて、お姉様は厚かましいわ。
エドガー様もわたくしを優先してくれるし、お姉様はしばらく放っておいて、稼げた頃に貯金を取り返すのもいいわね。
結婚式も無事終わり、エドガー様とふたりきりになる。幸せだわ。
「ねぇエドガー様、わたくし幸せよ。エドガー様と、お父様やお母様、使用人と一緒に、ずっーと仲良く暮らしましょうね」
「ああ、僕もエリザベスと過ごすのが楽しみだよ」
「お姉様は籍を抜いたから、家を継ぐのは私たちよ! お姉様は、デザイナーとしてわたくしのドレスを作って貰うの!」
お姉様の作るドレスやアクセサリーはとっても綺麗だから、ぜぇんぶ貰うわ。もちろんタダでね。だってお姉様の物はわたくしの物だもの。
「僕はエリザベスの屋敷に一緒に住むのかな?」
「えぇ!」
「僕は、持ち物も多いんだけど、そちらに持ち込んでも大丈夫かい?」
「もちろんよ! お姉様のお部屋はもともと空っぽだし、もう家と縁を切ったからあの部屋はわたくしの物よ! そこに全部エドガー様の物を入れたら良いわ」
「……そう、ありがとうエリザベス」
ふふっこれからわたくしの幸せな日々が始まるのね。
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