65 / 201
魔法学校中等部編
29.お嬢様と宣伝の力
しおりを挟む
キナコに乗った私は、大空を駆け抜けていく。
大きくなったキナコとの飛行練習は、たまにしてたんだけど。
今はドレス姿だから、すごく飛びづらい。
風でスカートがヒラヒラ膨らむんですけど!
もう、なにこれ!
突然。
向かう先の空に、魔法の光が発生した。
さっき、止まったはずの魔法攻撃がまた始まった?!
やめて!
お願い!
その先に、シュトレ王子がいるのに!
「キナコ、急いで!」
「これ以上は、ご主人様が落ちちゃうよ」
「頑張ってしがみつくから!」
キナコが不思議そうな顔をして、こちらを振り返る。
「ねぇ、ご主人様? そんな危険なことしなくても」
「だって!」
「あのね……時間を止めればよくない?」
…………。
あー……。
あったよね、そんな魔法。
「ねぇ、キナコの上に乗ったままでも、魔法って使えるのかな?」
「ご主人様が強く願えば大丈夫!」
うん、わかった。
お願い、時間を止めて!
シュトレ王子を助けて!
――次の瞬間。
空の雰囲気が変わった感じがして。
飛空船や魔法の音が、完全に聞こえなくなった。
**********
よし!
とりあえず、安全になったし。
急いで、シュトレ王子のとこに向かわないと。
止まっている軍艦の間を抜けて、先に進む。
えーと。
あの映像でみた王子の方向は。
……こっちだよね?
「ねぇ、キナコ! 王子のいる場所ってわかる?」
「うん、任せて!」
時々忘れそうになるけど。
ドラゴンだもんね、この子。
――やっぱりすごいな。
「ちなみに、王子は普通に動いてるよ」
「え? 動いてるって、無事ってこと?」
「まぁ、無事なんだけど。それだけじゃなくて」
やがて、目の前に。
白に金色の装飾が入った騎士が見えてきた。
よかった。
無事だったんだ。
……ケガしてないよね?
……大丈夫だよね?
「クレナー!」
あれ?
シュトレ王子、こっちに向かってきてない?
どういうこと?
「クレナ、大丈夫だった?」
王子は、そのまま私のもとに飛んでくると。
キナコの上にいる私を抱きしめた。
ヘルメットのバイザーを上げた王子の顔は。
すごく優しくて。
「よかった……王子……。どこもケガしてないですか?」
「ああ。このとおり、平気だよ。クレナは?」
「私は平気。演説しただけだから」
「そうか、よかった……」
王子が強く抱きしめてくる。
どうしよう。
こんな時なのに。
胸がドキドキする。
振りほどかないと……いけないのに。
鎧越しなのに、すごくあたたかい。
もうちょっとだけ。
……このままでいたいよ。
「クレナの演説、聞こえたよ。すごく……よかった」
えええ!?
あれ、どれだけ遠くまで届いてるのさ!
恥ずかしすぎるんですけど。
「ちがうの! あれはね、実は台本があって……」
おもわず、しどろもどろになる。
あれ、作戦だったのに。
……ホントに意味あったのかなぁ。
王子は、慌てる私を、嬉しそうな顔で見つめている。
私の唇に人差し指を当てると。
ゆっくりと目を閉じた。
え。
ヘルメットから、さらりと綺麗な金色の髪が流れて。
至近距離になった王子の唇が、視界に入った。
おもわず、条件反射でギュッと目を閉じる。
唇から指が離れて。
別の感触が……重なった……?
「ちょっと! そこ、なにやってるんですか!」
気がつくと。
いつの間にか。音が戻っていて。
目の前に、リリーちゃんと、護衛の騎士達がいた。
王子に抱きしめられたままのポーズだったので、あわてて腕から逃れる。
「リリーちゃん!? こ、これは違うの!」
仮でも婚約者だし、言い訳しなくていい気もするんだけど。
なんだろう。
リリーちゃんの雰囲気が……コワイ。
すごい表情で王子を睨んでいる。
あれ?
よく見ると、リリーちゃんも、護衛の騎士たちもなにか大きな機材を背負っている。
手に持っているのは、映像クリスタル?
「あのー、ご主人様? そろそろボクの背中でラブラブするのやめてもらえませんか?」
あー……。キナコ。
なんかいろいろ、ごめんね。
**********
王都の向かう先にいたグラウニット伯領軍は、一斉に船の旗を降ろしていた。
この世界では。
旗を掲げて戦わないのはルール違反になっている。
どこのだれか名乗らずに戦うのは卑怯者だからってことになるみたい。
だから。
戦っていた船が旗を降ろすっていうのは。
『もう、戦う意思はありません』っていうことで。
……降伏したっていうことになるんだって。
私たちは、ハルセルト家の軍艦「シルフォニア号」の艦橋で外を眺めていた。
リリーちゃんは、平気っていってくれたんだけど。
演説の途中で抜け出しちゃったし。
セントワーグ公爵の船にはちょっと戻りづらくて。
……あとで謝りにいかないと。
船団は、もう王都と王宮が見える位置まで進んでいる。
「お父様、王都は包囲されてたんですよね? このまま進んでも平気なんですか?」
お父様は、私の頭を撫でると、優しい笑顔で微笑んだ。
「わかってたと思うけど。グラウニット伯は最初からこちらの味方だったんだよ」
――え?
全然わかってませんでしたけど?
じゃあ、なんで説得する風の演説したのさ! 私!
すごい恥ずかしいんですけど!
「あれは、ふたつ理由がありますわ」
私の表情を見たリリーちゃんが腕に抱きつきながら説明してくれる。
「ひとつめは、グラウニット伯が表立ってこちらに降参する理由が必要でしたの」
「それってどういうこと?」
「んー、最初から内通してましただと、裏切り者になりますわよね?」
片手で唇に指をあてて、可愛らしく考えるポーズをするリリーちゃん。
今私の横に、天使がいるんですけど。
「なので、クレナちゃんが、セントワーグ家と王家の味方として説得するイベントが必要だったんですわ」
「えー。私の説得で裏切るとか、おかしくない?」
「やっぱり、クレナちゃんはわかってませんわね」
リリーちゃんは軽くため息をつくと、私の前に回り込む。
片手を腰にあてて、びしっと私を指さしてきた。
「星乙女って言われてるクレナちゃんと、竜王のキナコちゃんは、へっぽこ王家よりはるかに人気が高いですわ!」
「おい待て、その王家の人間が、今ここにいるんだけどな……」
そう。
シュトレ王子も、一緒にこの船に乗ってるんだけど。
なんだか。
王子とリリーちゃんの雰囲気が……険悪すぎる。
元婚約者同士だし……やっぱり、いろいろあるのかなぁ。
えーと。
話題、なにか話さないと。
「ほら、でも。包囲してたのってグラウニット伯だけじゃないんでしょ? 大丈夫なのかな?」
リリーちゃんが嬉しそうに、私に抱きついてきた。
「おい、リリアナ。あんまりクレナにくっつくな!」
「……さっきは、クレナちゃんにあんなことしたくせに……ゆるせませんわ」
すごい表情で、王子をにらんでる。
あんなことって……。
あれって。
やっぱりそうだよね……。
うわぁー。どうしよう。
顔がすごく熱くなる。
リリーちゃんが、頬を寄せて、さらにぎゅっと抱きしめてくる。
ちょっとリリーちゃん?
ビミョーに痛いんですけど!?
「他の包囲軍にも、クレナちゃんの特製映像を流してますの! グラウニット伯の動きをみて、みんな降参しはじめてますわ」
えええええええ!?
そういえば、リリーちゃん、ずっと映像クリスタル持ってた気がする。
「これが、ふたつめの理由ですわ!」
大きくなったキナコとの飛行練習は、たまにしてたんだけど。
今はドレス姿だから、すごく飛びづらい。
風でスカートがヒラヒラ膨らむんですけど!
もう、なにこれ!
突然。
向かう先の空に、魔法の光が発生した。
さっき、止まったはずの魔法攻撃がまた始まった?!
やめて!
お願い!
その先に、シュトレ王子がいるのに!
「キナコ、急いで!」
「これ以上は、ご主人様が落ちちゃうよ」
「頑張ってしがみつくから!」
キナコが不思議そうな顔をして、こちらを振り返る。
「ねぇ、ご主人様? そんな危険なことしなくても」
「だって!」
「あのね……時間を止めればよくない?」
…………。
あー……。
あったよね、そんな魔法。
「ねぇ、キナコの上に乗ったままでも、魔法って使えるのかな?」
「ご主人様が強く願えば大丈夫!」
うん、わかった。
お願い、時間を止めて!
シュトレ王子を助けて!
――次の瞬間。
空の雰囲気が変わった感じがして。
飛空船や魔法の音が、完全に聞こえなくなった。
**********
よし!
とりあえず、安全になったし。
急いで、シュトレ王子のとこに向かわないと。
止まっている軍艦の間を抜けて、先に進む。
えーと。
あの映像でみた王子の方向は。
……こっちだよね?
「ねぇ、キナコ! 王子のいる場所ってわかる?」
「うん、任せて!」
時々忘れそうになるけど。
ドラゴンだもんね、この子。
――やっぱりすごいな。
「ちなみに、王子は普通に動いてるよ」
「え? 動いてるって、無事ってこと?」
「まぁ、無事なんだけど。それだけじゃなくて」
やがて、目の前に。
白に金色の装飾が入った騎士が見えてきた。
よかった。
無事だったんだ。
……ケガしてないよね?
……大丈夫だよね?
「クレナー!」
あれ?
シュトレ王子、こっちに向かってきてない?
どういうこと?
「クレナ、大丈夫だった?」
王子は、そのまま私のもとに飛んでくると。
キナコの上にいる私を抱きしめた。
ヘルメットのバイザーを上げた王子の顔は。
すごく優しくて。
「よかった……王子……。どこもケガしてないですか?」
「ああ。このとおり、平気だよ。クレナは?」
「私は平気。演説しただけだから」
「そうか、よかった……」
王子が強く抱きしめてくる。
どうしよう。
こんな時なのに。
胸がドキドキする。
振りほどかないと……いけないのに。
鎧越しなのに、すごくあたたかい。
もうちょっとだけ。
……このままでいたいよ。
「クレナの演説、聞こえたよ。すごく……よかった」
えええ!?
あれ、どれだけ遠くまで届いてるのさ!
恥ずかしすぎるんですけど。
「ちがうの! あれはね、実は台本があって……」
おもわず、しどろもどろになる。
あれ、作戦だったのに。
……ホントに意味あったのかなぁ。
王子は、慌てる私を、嬉しそうな顔で見つめている。
私の唇に人差し指を当てると。
ゆっくりと目を閉じた。
え。
ヘルメットから、さらりと綺麗な金色の髪が流れて。
至近距離になった王子の唇が、視界に入った。
おもわず、条件反射でギュッと目を閉じる。
唇から指が離れて。
別の感触が……重なった……?
「ちょっと! そこ、なにやってるんですか!」
気がつくと。
いつの間にか。音が戻っていて。
目の前に、リリーちゃんと、護衛の騎士達がいた。
王子に抱きしめられたままのポーズだったので、あわてて腕から逃れる。
「リリーちゃん!? こ、これは違うの!」
仮でも婚約者だし、言い訳しなくていい気もするんだけど。
なんだろう。
リリーちゃんの雰囲気が……コワイ。
すごい表情で王子を睨んでいる。
あれ?
よく見ると、リリーちゃんも、護衛の騎士たちもなにか大きな機材を背負っている。
手に持っているのは、映像クリスタル?
「あのー、ご主人様? そろそろボクの背中でラブラブするのやめてもらえませんか?」
あー……。キナコ。
なんかいろいろ、ごめんね。
**********
王都の向かう先にいたグラウニット伯領軍は、一斉に船の旗を降ろしていた。
この世界では。
旗を掲げて戦わないのはルール違反になっている。
どこのだれか名乗らずに戦うのは卑怯者だからってことになるみたい。
だから。
戦っていた船が旗を降ろすっていうのは。
『もう、戦う意思はありません』っていうことで。
……降伏したっていうことになるんだって。
私たちは、ハルセルト家の軍艦「シルフォニア号」の艦橋で外を眺めていた。
リリーちゃんは、平気っていってくれたんだけど。
演説の途中で抜け出しちゃったし。
セントワーグ公爵の船にはちょっと戻りづらくて。
……あとで謝りにいかないと。
船団は、もう王都と王宮が見える位置まで進んでいる。
「お父様、王都は包囲されてたんですよね? このまま進んでも平気なんですか?」
お父様は、私の頭を撫でると、優しい笑顔で微笑んだ。
「わかってたと思うけど。グラウニット伯は最初からこちらの味方だったんだよ」
――え?
全然わかってませんでしたけど?
じゃあ、なんで説得する風の演説したのさ! 私!
すごい恥ずかしいんですけど!
「あれは、ふたつ理由がありますわ」
私の表情を見たリリーちゃんが腕に抱きつきながら説明してくれる。
「ひとつめは、グラウニット伯が表立ってこちらに降参する理由が必要でしたの」
「それってどういうこと?」
「んー、最初から内通してましただと、裏切り者になりますわよね?」
片手で唇に指をあてて、可愛らしく考えるポーズをするリリーちゃん。
今私の横に、天使がいるんですけど。
「なので、クレナちゃんが、セントワーグ家と王家の味方として説得するイベントが必要だったんですわ」
「えー。私の説得で裏切るとか、おかしくない?」
「やっぱり、クレナちゃんはわかってませんわね」
リリーちゃんは軽くため息をつくと、私の前に回り込む。
片手を腰にあてて、びしっと私を指さしてきた。
「星乙女って言われてるクレナちゃんと、竜王のキナコちゃんは、へっぽこ王家よりはるかに人気が高いですわ!」
「おい待て、その王家の人間が、今ここにいるんだけどな……」
そう。
シュトレ王子も、一緒にこの船に乗ってるんだけど。
なんだか。
王子とリリーちゃんの雰囲気が……険悪すぎる。
元婚約者同士だし……やっぱり、いろいろあるのかなぁ。
えーと。
話題、なにか話さないと。
「ほら、でも。包囲してたのってグラウニット伯だけじゃないんでしょ? 大丈夫なのかな?」
リリーちゃんが嬉しそうに、私に抱きついてきた。
「おい、リリアナ。あんまりクレナにくっつくな!」
「……さっきは、クレナちゃんにあんなことしたくせに……ゆるせませんわ」
すごい表情で、王子をにらんでる。
あんなことって……。
あれって。
やっぱりそうだよね……。
うわぁー。どうしよう。
顔がすごく熱くなる。
リリーちゃんが、頬を寄せて、さらにぎゅっと抱きしめてくる。
ちょっとリリーちゃん?
ビミョーに痛いんですけど!?
「他の包囲軍にも、クレナちゃんの特製映像を流してますの! グラウニット伯の動きをみて、みんな降参しはじめてますわ」
えええええええ!?
そういえば、リリーちゃん、ずっと映像クリスタル持ってた気がする。
「これが、ふたつめの理由ですわ!」
0
お気に入りに追加
491
あなたにおすすめの小説
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢は逃げることにした
葉柚
恋愛
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢のレイチェルは幸せいっぱいに暮らしていました。
でも、妊娠を切っ掛けに前世の記憶がよみがえり、悪役令嬢だということに気づいたレイチェルは皇太子の前から逃げ出すことにしました。
本編完結済みです。時々番外編を追加します。
ぽっちゃりな私は妹に婚約者を取られましたが、嫁ぎ先での溺愛がとまりません~冷酷な伯爵様とは誰のこと?~
柊木 ひなき
恋愛
「メリーナ、お前との婚約を破棄する!」夜会の最中に婚約者の第一王子から婚約破棄を告げられ、妹からは馬鹿にされ、貴族達の笑い者になった。
その時、思い出したのだ。(私の前世、美容部員だった!)この体型、ドレス、確かにやばい!
この世界の美の基準は、スリム体型が前提。まずはダイエットを……え、もう次の結婚? お相手は、超絶美形の伯爵様!? からの溺愛!? なんで!?
※シリアス展開もわりとあります。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
旦那様、そんなに彼女が大切なら私は邸を出ていきます
おてんば松尾
恋愛
彼女は二十歳という若さで、領主の妻として領地と領民を守ってきた。二年後戦地から夫が戻ると、そこには見知らぬ女性の姿があった。連れ帰った親友の恋人とその子供の面倒を見続ける旦那様に、妻のソフィアはとうとう離婚届を突き付ける。
if 主人公の性格が変わります(元サヤ編になります)
※こちらの作品カクヨムにも掲載します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる