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「なら、私。探して来ます。」
アデルが勢い込んでそう言った。
「でも、居場所は解らないんじゃなかったのか?」
「私は斥候ですよ。情報収集は得意なんです。今日中にある程度の居場所は特定して見せますよ。」
そう言って駆けて行った。まあ、まだ時間は3時前だ。アデルの能力なら3時間もあれば本当に見つけて来るかもしれない。
明日には何らかの報告があるだろう。僕は家に帰る事にした。
翌日、本当にアデルはミリアの居場所を見つけて来たと報告して来た。
「本当にミリアの眼を治せるんですよね?」
「ああ、それは大丈夫だ。」
「では、一緒に来て下さい。」
僕はアデルに連れられて拠点の食堂を後にした。
「何処に向かうんだ?」
「南エリアです。」
帝都の南は農村地帯だが、その手前にある南エリアと言うのは貧民街の事だ。
「南エリア?目をやられたと言っても片目だろう?魔法使いなら片目でもそれなりの仕事があると思うが?」
「なんでも治療院を開いて、南エリアの住民の治療をしているそうです。」
ほう?ハンターを引退後に回復魔法を覚えたのか?しかも貧民街で治療院とは、はたから聞けば美談だな。
僕とアデルは南エリアに向かいながらミリアの現状を話して置く。
「一つ気になるのだが、ミリアはメンバーを恨んでいないのか?」
「それは、判りません。状況的には回避できない物でしたが、私に責任が無いとも言えません。レモーネやバレッタはともかく、私は恨まれて居るかもしれませんね。」
「会いに行って大丈夫か?」
アデルのメンタルを心配したのだが。
「私は恨まれても構いません。実際、あの時私がちゃんと気配を感じて居れば避けられた事故ですから。それにミリアの眼が治るのなら、何を言われても大丈夫です。」
「意外に芯は強いんだな。」
南エリアが近づくと建っている家の様子がだんだんと変わって来る。みすぼらしい家や壊れかけた家、長屋等が増えて来る。
「北エリアとは天地の差だな。」
北エリアとは貴族街の事だ。
「この南エリアには、病気や怪我で働けない人が多く住んでいますからね。」
アデルが、憐れむような声で言った。
「ここで、治療院を開いても、大して儲からないだろうな。」
「そうですね。多分、自分と同じ境遇の人を放っておけなかったのではないかと思います。」
暫く歩いていると、人だかりが見えた。何事かと思ったら。どうやら目的地らしい。
「あれが、ミリアの治療院ですね。」
「ほう?かなりの人が押しかけているが、あまり金を持っている様には見えんな。」
繁盛している様だが、金を貰っているのかどうか疑わしい。
「この人の多さではミリアに会うのは難しそうですね。」
「出直すか?」
「少し待ちましょう。」
「何なら手伝うか?」
「手伝うと言っても皆が何の治療に来ているのか判りませんよ?」
えーと、冗談なので突っ込んで欲しかったのだが。
「中を覗いてみればどんな治療をしているのか判るんじゃないか?」
「治療を覗くと言うのは倫理的にどうなのでしょうか?」
あれ?意外にアデルって常識人?
そんな話をしていると徐々に人が少なくなって来た。これならあと15分も待てば列が消化されそうだ。恐らく回復魔法を掛けるだけの治療なのだろう。
「しかし、時間を潰そうにも、店とか無さそうだな。」
「そうですね。この地域はお金を持っている人は近づかないですからね。」
仕方が無いので大人しく治療院の外で待っている。
およそ20分程で人の出入りが途絶えた。このタイミングを逃すと、また人が来てしまうだろう。
「行くぞ。良いか?」
「行きましょう。」
思い切って治療院に足を踏み入れる。
治療院には待合室等は無く、入るとすぐそこにミリアらしき女性が居た。右目に眼帯をしている。
アデルがその姿を見てはっとする。と、同時にミリアもアデルを見てはっとする。
「何しに来たの?私の姿を笑いに来たの?」
そう言ったミリアの声は震えていた。
「違う。あなたに用があって来ました。」
あら?なんか雰囲気が悪いな。
「悪いな。僕があなたに会いたくてアデルに無理を言って連れて来て貰ったんだ。」
そう僕が言うと、ミリアは初めて僕の存在に気が付いた様だ。
「あなたは一体?」
「『鈍色の刃』の新しいメンバーだ。今日はあなたの眼を治しに来ました。」
「私の眼を?冗談はやめて。」
「冗談ではありませんよ。こう見えてもSランクの魔法使いです。」
Sランクと聞いて一瞬だけミリアの眼に希望の光が見えた。
「眼を治す前に話を聞かせて貰っても良いですか?」
「何を聞きたいの?」
「まず、何故ハンターを引退したのですか?隻眼のハンターは珍しくありません。辞めたのは目のせいではありませんよね?」
これは事実だ。長くハンターをやって居れば、怪我を負う事は珍しくない。中には隻腕の戦士も居る。
「私は、あの一件以来、魔物に対する恐怖心が拭えないのです。魔物を見るだけで体が硬直して動けなくなります。」
やはりメンタル面の問題か、現代風に言えばPTSDだな。
「それでも、魔法使いとしては普通にやって行けたのでは無いですか?わざわざ、ここに治療院を開いたのは何故でしょう?」
「それは、ここが私の故郷の村に似て居たからです。私が生まれた村は非常に貧しい村でしたが、皆、良い人ばかりでした。」
なるほど、彼女はここに安心感を求めて依存している訳だ。
「ちなみに、この治療院ではどんな治療をしているんですか?」
「私は、ハンターを引退した後、少しの蓄えで回復魔法を会得しました。ヒールと状態異常回復の2つです。」
2つとも初級の魔法だな。それだけでは、ここ以外では治療院は難しいだろう。帝国は医学が進んでいる。魔法に頼る治療院は最低でもハイヒールを求められる。
「上級の回復魔法を覚える気は無いか?なんなら教えるぞ?」
「いや、悪いが時間が無い。この治療院には1日に3回ピークがある。今は一回目が終わった所だ。またお昼を過ぎれば人が押し寄せる。」
なるほど、3部制にして患者を捌いている訳か、確かに一気に押し寄せられたら休む暇も無い。
「じゃあ、お昼になる前に君の治療を終わらせよう。眼を見せて貰って良いか?」
「構わない。恥じ入る物でも無いしな。」
僕はミリアの右目にパーフェクトヒールを掛ける。欠損をも再生させる最上位のヒールだ。
「眼が、熱い。」
「大丈夫だ。すぐに収まる。」
ミリアの眼が再生した。僕とアデルは確認している。だが、当の本人はまだ、動転している様だ。
「ミリア、君の眼はもう見えるはずだ。ゆっくりで良いから確認してみてくれ。」
「眼が、私の眼が。本当に、治るなんて。」
「眼が治った今でも、ハンターに戻る気にはならないか?」
「済まないが、私は私の生きがいを見つけた。ハンターに戻る気は無い。」
「それは、本当に生きがいなのか?ただ逃げているだけでは無いと言い切れるか?」
ミリアはその言葉に動揺する。
毎年、帝都だけでも1000人近い新人がハンター登録をする。だが、それと同じ位の数のハンターが辞めて行く。けがや病気、年齢もあるだろうが、一番多い理由はハンターに限界を感じると言う物だ。
ハンターは資格が要らない上に登録すれば誰でもなれる。だが、続けて行くのには努力と気力が必須だ。挫折して辞めて行くハンターは想像以上に多い。
「別に君を虐めるつもりは無い。ただ、ハンターに戻ると言う道もあると言う事を提示しただけだ。それと、アデルに責任は無い。その事は解って欲しい。」
「アデルに責任が無い事は解って居る。誰も恨むつもりは無い。」
「そうか?なら、後は自分の人生だ、自分で決めてくれ。ハンターに戻りたいなら協力するし、上級の回復魔法を覚えたいなら教える。」
「優しいのだな。アデルに惚れているのか?」
「いや、そう言うのとは違う。」
あれ?なんでアデルががっかりした顔してんの?
「なら、私と結婚して、ここで一緒に治療院をやらないか?あなたの力があれば、救える人は大勢いる。」
いや、ちょっと待て、何言ってるの?って言うか、ミリアさんってこう言う人なの?
横を見たらアデルが固まっていた。
アデルが勢い込んでそう言った。
「でも、居場所は解らないんじゃなかったのか?」
「私は斥候ですよ。情報収集は得意なんです。今日中にある程度の居場所は特定して見せますよ。」
そう言って駆けて行った。まあ、まだ時間は3時前だ。アデルの能力なら3時間もあれば本当に見つけて来るかもしれない。
明日には何らかの報告があるだろう。僕は家に帰る事にした。
翌日、本当にアデルはミリアの居場所を見つけて来たと報告して来た。
「本当にミリアの眼を治せるんですよね?」
「ああ、それは大丈夫だ。」
「では、一緒に来て下さい。」
僕はアデルに連れられて拠点の食堂を後にした。
「何処に向かうんだ?」
「南エリアです。」
帝都の南は農村地帯だが、その手前にある南エリアと言うのは貧民街の事だ。
「南エリア?目をやられたと言っても片目だろう?魔法使いなら片目でもそれなりの仕事があると思うが?」
「なんでも治療院を開いて、南エリアの住民の治療をしているそうです。」
ほう?ハンターを引退後に回復魔法を覚えたのか?しかも貧民街で治療院とは、はたから聞けば美談だな。
僕とアデルは南エリアに向かいながらミリアの現状を話して置く。
「一つ気になるのだが、ミリアはメンバーを恨んでいないのか?」
「それは、判りません。状況的には回避できない物でしたが、私に責任が無いとも言えません。レモーネやバレッタはともかく、私は恨まれて居るかもしれませんね。」
「会いに行って大丈夫か?」
アデルのメンタルを心配したのだが。
「私は恨まれても構いません。実際、あの時私がちゃんと気配を感じて居れば避けられた事故ですから。それにミリアの眼が治るのなら、何を言われても大丈夫です。」
「意外に芯は強いんだな。」
南エリアが近づくと建っている家の様子がだんだんと変わって来る。みすぼらしい家や壊れかけた家、長屋等が増えて来る。
「北エリアとは天地の差だな。」
北エリアとは貴族街の事だ。
「この南エリアには、病気や怪我で働けない人が多く住んでいますからね。」
アデルが、憐れむような声で言った。
「ここで、治療院を開いても、大して儲からないだろうな。」
「そうですね。多分、自分と同じ境遇の人を放っておけなかったのではないかと思います。」
暫く歩いていると、人だかりが見えた。何事かと思ったら。どうやら目的地らしい。
「あれが、ミリアの治療院ですね。」
「ほう?かなりの人が押しかけているが、あまり金を持っている様には見えんな。」
繁盛している様だが、金を貰っているのかどうか疑わしい。
「この人の多さではミリアに会うのは難しそうですね。」
「出直すか?」
「少し待ちましょう。」
「何なら手伝うか?」
「手伝うと言っても皆が何の治療に来ているのか判りませんよ?」
えーと、冗談なので突っ込んで欲しかったのだが。
「中を覗いてみればどんな治療をしているのか判るんじゃないか?」
「治療を覗くと言うのは倫理的にどうなのでしょうか?」
あれ?意外にアデルって常識人?
そんな話をしていると徐々に人が少なくなって来た。これならあと15分も待てば列が消化されそうだ。恐らく回復魔法を掛けるだけの治療なのだろう。
「しかし、時間を潰そうにも、店とか無さそうだな。」
「そうですね。この地域はお金を持っている人は近づかないですからね。」
仕方が無いので大人しく治療院の外で待っている。
およそ20分程で人の出入りが途絶えた。このタイミングを逃すと、また人が来てしまうだろう。
「行くぞ。良いか?」
「行きましょう。」
思い切って治療院に足を踏み入れる。
治療院には待合室等は無く、入るとすぐそこにミリアらしき女性が居た。右目に眼帯をしている。
アデルがその姿を見てはっとする。と、同時にミリアもアデルを見てはっとする。
「何しに来たの?私の姿を笑いに来たの?」
そう言ったミリアの声は震えていた。
「違う。あなたに用があって来ました。」
あら?なんか雰囲気が悪いな。
「悪いな。僕があなたに会いたくてアデルに無理を言って連れて来て貰ったんだ。」
そう僕が言うと、ミリアは初めて僕の存在に気が付いた様だ。
「あなたは一体?」
「『鈍色の刃』の新しいメンバーだ。今日はあなたの眼を治しに来ました。」
「私の眼を?冗談はやめて。」
「冗談ではありませんよ。こう見えてもSランクの魔法使いです。」
Sランクと聞いて一瞬だけミリアの眼に希望の光が見えた。
「眼を治す前に話を聞かせて貰っても良いですか?」
「何を聞きたいの?」
「まず、何故ハンターを引退したのですか?隻眼のハンターは珍しくありません。辞めたのは目のせいではありませんよね?」
これは事実だ。長くハンターをやって居れば、怪我を負う事は珍しくない。中には隻腕の戦士も居る。
「私は、あの一件以来、魔物に対する恐怖心が拭えないのです。魔物を見るだけで体が硬直して動けなくなります。」
やはりメンタル面の問題か、現代風に言えばPTSDだな。
「それでも、魔法使いとしては普通にやって行けたのでは無いですか?わざわざ、ここに治療院を開いたのは何故でしょう?」
「それは、ここが私の故郷の村に似て居たからです。私が生まれた村は非常に貧しい村でしたが、皆、良い人ばかりでした。」
なるほど、彼女はここに安心感を求めて依存している訳だ。
「ちなみに、この治療院ではどんな治療をしているんですか?」
「私は、ハンターを引退した後、少しの蓄えで回復魔法を会得しました。ヒールと状態異常回復の2つです。」
2つとも初級の魔法だな。それだけでは、ここ以外では治療院は難しいだろう。帝国は医学が進んでいる。魔法に頼る治療院は最低でもハイヒールを求められる。
「上級の回復魔法を覚える気は無いか?なんなら教えるぞ?」
「いや、悪いが時間が無い。この治療院には1日に3回ピークがある。今は一回目が終わった所だ。またお昼を過ぎれば人が押し寄せる。」
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「じゃあ、お昼になる前に君の治療を終わらせよう。眼を見せて貰って良いか?」
「構わない。恥じ入る物でも無いしな。」
僕はミリアの右目にパーフェクトヒールを掛ける。欠損をも再生させる最上位のヒールだ。
「眼が、熱い。」
「大丈夫だ。すぐに収まる。」
ミリアの眼が再生した。僕とアデルは確認している。だが、当の本人はまだ、動転している様だ。
「ミリア、君の眼はもう見えるはずだ。ゆっくりで良いから確認してみてくれ。」
「眼が、私の眼が。本当に、治るなんて。」
「眼が治った今でも、ハンターに戻る気にはならないか?」
「済まないが、私は私の生きがいを見つけた。ハンターに戻る気は無い。」
「それは、本当に生きがいなのか?ただ逃げているだけでは無いと言い切れるか?」
ミリアはその言葉に動揺する。
毎年、帝都だけでも1000人近い新人がハンター登録をする。だが、それと同じ位の数のハンターが辞めて行く。けがや病気、年齢もあるだろうが、一番多い理由はハンターに限界を感じると言う物だ。
ハンターは資格が要らない上に登録すれば誰でもなれる。だが、続けて行くのには努力と気力が必須だ。挫折して辞めて行くハンターは想像以上に多い。
「別に君を虐めるつもりは無い。ただ、ハンターに戻ると言う道もあると言う事を提示しただけだ。それと、アデルに責任は無い。その事は解って欲しい。」
「アデルに責任が無い事は解って居る。誰も恨むつもりは無い。」
「そうか?なら、後は自分の人生だ、自分で決めてくれ。ハンターに戻りたいなら協力するし、上級の回復魔法を覚えたいなら教える。」
「優しいのだな。アデルに惚れているのか?」
「いや、そう言うのとは違う。」
あれ?なんでアデルががっかりした顔してんの?
「なら、私と結婚して、ここで一緒に治療院をやらないか?あなたの力があれば、救える人は大勢いる。」
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