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翌朝、稽古の時間にライザ特製ドラゴンゴーレム改を使用した。ライザの操るドラゴンゴーレムは昨日の奴とは段違いに強い。こちらは僕と爺さん、ベルクロスの3人だが、なかなか攻撃が通らなくて苦労する。
戦闘訓練では武器や魔法は禁止だ。肉体のみで戦う。全く攻撃が通らない訳では無いのだが、決定打に掛ける。
って言うか、このドラゴンゴーレムがあれば王国位制圧出来るのでは無いか?そう考えるとライザの戦闘力はかなり高い事になる。
結局ドラゴンゴーレムは8時間位掛けて削りまくってようやく倒した。その後は組手に移る。
午後は帝国に転移する。まだ道場は出来ていないが、道場が無くても魔法の稽古は出来る。そろそろ道場の勧誘を始めても良いかなと考えての事だ。
勧誘ってどうするんだろうと商業ギルドで聞いてみたら、ポスターとチラシ配りだそうだ。帝国は紙が普及しているからね。
建築中の道場を見学しながら、準備をしていると。リリがやって来た。
「先生。こちらに居たんですね。探しました。」
さっき別の国から来ましたとは言えないので頷いて置く。
「父が用事があるそうなのですが、来て頂けますか?」
ほう?侯爵が?僕はリリの肩に手を置いて、侯爵邸の前に転移する。
「案内してくれ。」
「はい。」
リリと一緒に応接室で待っていると、侯爵がやって来た。
「呼び立てて済まんのう。あまり大げさにしたくない事なので、頼める者が少ない。是非、君に頼みたいのだが、まずは話を聞いてくれ。」
帝国の西には共和国がある。この共和国との国境は川になって居るそうだ。かなり大きな橋が架かっており、交易も盛んに行われている。
問題はこの橋の南側だ。この辺りは未開拓地で森林が広がっている。帝国はこの地を『聖獣の森』と呼んで神聖視しているそうだ。しかし、一方で共和国では『魔の森』と呼ばれ、時折ハンターの討伐対象になるそうだ。
何故、同じ森が2つの呼び名で呼ばれているのかは分からないらしい。
「実はだな。近く共和国が大規模な討伐を魔の森で行うと言う情報が入った。」
「なるほど、帝国側としては困ると?」
「うむ、あそこに聖獣様が住むと言われている、本当に住んでいるなら討伐されるのは避けたい。」
「聖獣と崇められる者が人間に討伐されるでしょうか?」
「それは、それで、厄介なのだよ。討伐隊が被害を受ければやはり魔の物が住んでいるとなるだろう?」
「なるほど、つまり聖獣と討伐隊の接触を避けたいと?」
「ふむ、そう言う事になるな。」
「解りました。面白そうなので引き受けましょう。」
「そうか?頼まれてくれるか?助かる。」
侯爵に頭を下げられてしまった。
まずは現地の視察からだな。フライで上空から地形を把握する。確かに川が流れていて、下流が森林になっている、大きさは帝都より若干大きい位だ。
サーチを掛けるが認識疎外の魔法が掛けられている様だ。でも、それって居ますよって合図になってますよ。
認識疎外の魔法の中央辺りに降りてみる。ふむ、何かは居る様だが、敵意は感じないな。
って言うか聖獣ってなんだ?フェンリルは神獣だよな?白虎・青龍・玄武・朱雀だっけ?4聖獣って居たよな。あれは日本の話だったか?
森を歩いていると時々何かの気配が横切る。付いて行けないスピードでは無いが、下手に手を出して良い物か?
15分程森の奥へ向かって歩いていると突然声が聞こえた。
「それ以上は駄目。引き返して。」
先程の気配が具現化している。見た目は人間の少女だ。10歳位に見える。
「もしかして、ドライアドか?」
「その通り、この先は聖獣の住処。何人たりとも入る事は許しません。」
「困ったな。その聖獣に重要な話があるんだが?」
「人間が聖獣に話?」
「その前に僕が人間に見えるかい?」
ドライアドが怪訝そうな顔をする。意外に表情が豊かだ。
「神の波動?あなたは使徒?」
「まあ、似た様な物だな。」
「それは、失礼しました。そのまま真っすぐ進めば聖獣の住処に辿り着くように森を弄ります。」
「助かるよ。」
僕はドライアドに礼を言って歩を進める。
暫く進むと、なんか、モコモコのぬいぐるみの様な生物が居た。
しかも1体では無いかなりの数だ。最低でも50匹は居るだろう。
大きさや動きはスライムに似ている。だが、毛がモコモコだ。なんだこの生物?
そう言えば今までにスライムって見た事無いな。この世界のスライムがこれか?
「あー。長とか居るのかな?一番偉い奴と話がしたいんだが?」
「奥に集落があります。長はそこに居ます。」
見た目に反して知性的な言葉を話す。しかも帝国語だ。
案内された集落は思った以上に文明的だ。
「私が、この集落を治めて居る者じゃ。お主は?」
「はい、帝国からの使者として参りました。」
「何かトラブルかね?」
「ああ、隣の共和国が大規模な討伐を行います。ここも危険にさらされるかもしれません。」
「ふむ、共和国の連中があの川を渡って来れるかのぉ。」
「ところで、凄く基本的な質問をしても良いでしょうか?」
「構わんぞい。」
「聖獣様って何者なんでしょうか?」
「ああ、人間が生まれる前より存在し、人間より高い知能を有し、時には神と崇められていた時もある。簡単に言えば魔物の古来種だな。」
「その姿は?」
「昔は手足もあったのだがな、長い間の進化で手足は無くなり頭だけになった。」
「普段の生活が不便ではありませんか?」
「我々には念動力と言う力がある。不便を感じた事は無いな。」
「で、どうします?ここに留まりますか?それとも一時的に避難しますか?」
「留まる。人間の軍隊など我らの相手にならんわ。」
「それも、困るんですよね。討伐隊に被害が出ると更なる人数の討伐隊が来ますよ。」
「確かに面倒だな。ドライアドの認識疎外でなんとかならんか?」
「解りました。僕が少しばかりドライアドに力を貸しましょう。それでなんとかなるはずです。」
「そうか?それは助かる。ところで食事を食べて行かんか?」
「良いんですか?」
「客人は持て成す。常識じゃろ?」
聖獣の食事は何となく宇宙食を思わせる物だった。味は美味いんだけどね。
酒は飲むんですか?と聞いたら大好物だそうだ。僕は竜泉酒を皆に振舞った。聖獣の酒も呑ませて貰ったが。これもかなり美味しかった。
宴会にはドライアドも混じっている。
「なぁ、ドライアドの力が弱まっている気がするんだが気のせいか?」
「良く解りましたね。実は神樹が死にかけているのです。」
「原因は?」
「良く解りませんが、寿命かと。現に、新しい神樹が別の地に芽吹いています。」
ドライアドに頼んで神樹の場所に案内してもらった。実際に見てみないと解らないしね。
神樹は、葉が数枚しか付いてなかった。
「この神樹の葉は万能薬になるんです。ドラゴンの血と混ぜるとエリクサーが作れるとも言われています。」
神樹はかなり大きい。それに対して根が細い気がする。更に地上に出てしまっている根も多い。寿命と言うのもあながち間違いでは無い。
僕は時越えの魔法を-1000年で掛けてみた。神樹はみるみる緑を取り戻し神々しく淡く光る。
「何をしたんですか?」
「神樹を蘇らせた。」
すると少女の姿のドライアドが大人の女性の姿に変化した。ドライアドは露出が多いのでちょっと刺激が強いな。
「この葉っぱ何枚か貰って良いかな?」
そう言うと神樹が震えて10枚程葉っぱが落ちて来た。どうやらくれるらしい。
葉っぱをストレージに仕舞った。あとでエリクサーを作ってみよう。
「ドライアドの力が増せば認識疎外の魔法も強くなるんだろ?」
「はい、必ず聖獣様を守って見せます。」
「頼んだぞ。」
結果から言うと共和国の討伐隊は失敗した。川に橋を架けるのに失敗し、討伐隊の3分の1を失ったそうだ。これで暫くは大規模な討伐隊は組まれないだろう。
侯爵に結果を報告して、完了だ。今回の報酬は白金貨5枚。それ以外の付属品はなしだ。
まあ、この位の仕事が僕には合ってるかな。あまり帝国で手柄は立てたくない。だが、今回の様に人目を忍んでやりたい放題と言うのは歓迎だ。
ちなみに聖獣様との交流は続いている、月に1回位だが、美味しいケーキなどを差し入れして、代わりに知識を貰っている。聖獣は何と言うか人間臭いので気が合う。
戦闘訓練では武器や魔法は禁止だ。肉体のみで戦う。全く攻撃が通らない訳では無いのだが、決定打に掛ける。
って言うか、このドラゴンゴーレムがあれば王国位制圧出来るのでは無いか?そう考えるとライザの戦闘力はかなり高い事になる。
結局ドラゴンゴーレムは8時間位掛けて削りまくってようやく倒した。その後は組手に移る。
午後は帝国に転移する。まだ道場は出来ていないが、道場が無くても魔法の稽古は出来る。そろそろ道場の勧誘を始めても良いかなと考えての事だ。
勧誘ってどうするんだろうと商業ギルドで聞いてみたら、ポスターとチラシ配りだそうだ。帝国は紙が普及しているからね。
建築中の道場を見学しながら、準備をしていると。リリがやって来た。
「先生。こちらに居たんですね。探しました。」
さっき別の国から来ましたとは言えないので頷いて置く。
「父が用事があるそうなのですが、来て頂けますか?」
ほう?侯爵が?僕はリリの肩に手を置いて、侯爵邸の前に転移する。
「案内してくれ。」
「はい。」
リリと一緒に応接室で待っていると、侯爵がやって来た。
「呼び立てて済まんのう。あまり大げさにしたくない事なので、頼める者が少ない。是非、君に頼みたいのだが、まずは話を聞いてくれ。」
帝国の西には共和国がある。この共和国との国境は川になって居るそうだ。かなり大きな橋が架かっており、交易も盛んに行われている。
問題はこの橋の南側だ。この辺りは未開拓地で森林が広がっている。帝国はこの地を『聖獣の森』と呼んで神聖視しているそうだ。しかし、一方で共和国では『魔の森』と呼ばれ、時折ハンターの討伐対象になるそうだ。
何故、同じ森が2つの呼び名で呼ばれているのかは分からないらしい。
「実はだな。近く共和国が大規模な討伐を魔の森で行うと言う情報が入った。」
「なるほど、帝国側としては困ると?」
「うむ、あそこに聖獣様が住むと言われている、本当に住んでいるなら討伐されるのは避けたい。」
「聖獣と崇められる者が人間に討伐されるでしょうか?」
「それは、それで、厄介なのだよ。討伐隊が被害を受ければやはり魔の物が住んでいるとなるだろう?」
「なるほど、つまり聖獣と討伐隊の接触を避けたいと?」
「ふむ、そう言う事になるな。」
「解りました。面白そうなので引き受けましょう。」
「そうか?頼まれてくれるか?助かる。」
侯爵に頭を下げられてしまった。
まずは現地の視察からだな。フライで上空から地形を把握する。確かに川が流れていて、下流が森林になっている、大きさは帝都より若干大きい位だ。
サーチを掛けるが認識疎外の魔法が掛けられている様だ。でも、それって居ますよって合図になってますよ。
認識疎外の魔法の中央辺りに降りてみる。ふむ、何かは居る様だが、敵意は感じないな。
って言うか聖獣ってなんだ?フェンリルは神獣だよな?白虎・青龍・玄武・朱雀だっけ?4聖獣って居たよな。あれは日本の話だったか?
森を歩いていると時々何かの気配が横切る。付いて行けないスピードでは無いが、下手に手を出して良い物か?
15分程森の奥へ向かって歩いていると突然声が聞こえた。
「それ以上は駄目。引き返して。」
先程の気配が具現化している。見た目は人間の少女だ。10歳位に見える。
「もしかして、ドライアドか?」
「その通り、この先は聖獣の住処。何人たりとも入る事は許しません。」
「困ったな。その聖獣に重要な話があるんだが?」
「人間が聖獣に話?」
「その前に僕が人間に見えるかい?」
ドライアドが怪訝そうな顔をする。意外に表情が豊かだ。
「神の波動?あなたは使徒?」
「まあ、似た様な物だな。」
「それは、失礼しました。そのまま真っすぐ進めば聖獣の住処に辿り着くように森を弄ります。」
「助かるよ。」
僕はドライアドに礼を言って歩を進める。
暫く進むと、なんか、モコモコのぬいぐるみの様な生物が居た。
しかも1体では無いかなりの数だ。最低でも50匹は居るだろう。
大きさや動きはスライムに似ている。だが、毛がモコモコだ。なんだこの生物?
そう言えば今までにスライムって見た事無いな。この世界のスライムがこれか?
「あー。長とか居るのかな?一番偉い奴と話がしたいんだが?」
「奥に集落があります。長はそこに居ます。」
見た目に反して知性的な言葉を話す。しかも帝国語だ。
案内された集落は思った以上に文明的だ。
「私が、この集落を治めて居る者じゃ。お主は?」
「はい、帝国からの使者として参りました。」
「何かトラブルかね?」
「ああ、隣の共和国が大規模な討伐を行います。ここも危険にさらされるかもしれません。」
「ふむ、共和国の連中があの川を渡って来れるかのぉ。」
「ところで、凄く基本的な質問をしても良いでしょうか?」
「構わんぞい。」
「聖獣様って何者なんでしょうか?」
「ああ、人間が生まれる前より存在し、人間より高い知能を有し、時には神と崇められていた時もある。簡単に言えば魔物の古来種だな。」
「その姿は?」
「昔は手足もあったのだがな、長い間の進化で手足は無くなり頭だけになった。」
「普段の生活が不便ではありませんか?」
「我々には念動力と言う力がある。不便を感じた事は無いな。」
「で、どうします?ここに留まりますか?それとも一時的に避難しますか?」
「留まる。人間の軍隊など我らの相手にならんわ。」
「それも、困るんですよね。討伐隊に被害が出ると更なる人数の討伐隊が来ますよ。」
「確かに面倒だな。ドライアドの認識疎外でなんとかならんか?」
「解りました。僕が少しばかりドライアドに力を貸しましょう。それでなんとかなるはずです。」
「そうか?それは助かる。ところで食事を食べて行かんか?」
「良いんですか?」
「客人は持て成す。常識じゃろ?」
聖獣の食事は何となく宇宙食を思わせる物だった。味は美味いんだけどね。
酒は飲むんですか?と聞いたら大好物だそうだ。僕は竜泉酒を皆に振舞った。聖獣の酒も呑ませて貰ったが。これもかなり美味しかった。
宴会にはドライアドも混じっている。
「なぁ、ドライアドの力が弱まっている気がするんだが気のせいか?」
「良く解りましたね。実は神樹が死にかけているのです。」
「原因は?」
「良く解りませんが、寿命かと。現に、新しい神樹が別の地に芽吹いています。」
ドライアドに頼んで神樹の場所に案内してもらった。実際に見てみないと解らないしね。
神樹は、葉が数枚しか付いてなかった。
「この神樹の葉は万能薬になるんです。ドラゴンの血と混ぜるとエリクサーが作れるとも言われています。」
神樹はかなり大きい。それに対して根が細い気がする。更に地上に出てしまっている根も多い。寿命と言うのもあながち間違いでは無い。
僕は時越えの魔法を-1000年で掛けてみた。神樹はみるみる緑を取り戻し神々しく淡く光る。
「何をしたんですか?」
「神樹を蘇らせた。」
すると少女の姿のドライアドが大人の女性の姿に変化した。ドライアドは露出が多いのでちょっと刺激が強いな。
「この葉っぱ何枚か貰って良いかな?」
そう言うと神樹が震えて10枚程葉っぱが落ちて来た。どうやらくれるらしい。
葉っぱをストレージに仕舞った。あとでエリクサーを作ってみよう。
「ドライアドの力が増せば認識疎外の魔法も強くなるんだろ?」
「はい、必ず聖獣様を守って見せます。」
「頼んだぞ。」
結果から言うと共和国の討伐隊は失敗した。川に橋を架けるのに失敗し、討伐隊の3分の1を失ったそうだ。これで暫くは大規模な討伐隊は組まれないだろう。
侯爵に結果を報告して、完了だ。今回の報酬は白金貨5枚。それ以外の付属品はなしだ。
まあ、この位の仕事が僕には合ってるかな。あまり帝国で手柄は立てたくない。だが、今回の様に人目を忍んでやりたい放題と言うのは歓迎だ。
ちなみに聖獣様との交流は続いている、月に1回位だが、美味しいケーキなどを差し入れして、代わりに知識を貰っている。聖獣は何と言うか人間臭いので気が合う。
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