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今日はドラゴンソードを売りに行く。正直楽しみで仕方ない。ブラスマイヤーが国宝級だと言うので、幾らになるんだろうとドキドキしている。
おかげで早朝の稽古に身が入らず、ルシルに良いのを一発貰ってしまった。
ここで何時もならルシルを連れて行くのだが、今日はセリーを連れて行く。流石にドラゴンの素材はルシルにはあまり知られたくない。
転移で魔道具屋の近くまで飛び、歩いて魔道具屋へ行く。
店に入るとセリーが驚いたような顔をした。
「ん?どうしたの?」
「店は小さいですが、置いてあるものが凄いです、中にはアーティファクト級の物もありますよ。」
まじか?そんなに凄い店だったの?
って言うか、何時もはこのへんでお婆さんが現れるんだけどな。
と思って居ると普通に奥から人が出て来た。誰?どうやら客の様でしきりにお婆さんに礼を言っている。
唖然として見送っていると。お婆さんに声を掛けられる。
「あんたに貰った素材で大儲けさ。」
「って事は若返りの秘薬ですか?」
「そうさね、今の人、幾つに見えた?」
「40歳位ですかね?」
「150歳は超えているよ。うちの上客さ。例の素材を調合して30年若返る秘薬が出来たよ。白金貨50枚で2本も売れたさ。」
それは儲かるな。この店の秘密が少しわかった気がする。しかし、ブラスマイヤーは20年と言って居たが、このお婆さんは30年と言って居る。余程腕が良いのか?
「で、今日は何の用じゃ?」
「ドラゴンソードを作ったんだけど買って貰える?」
「ほう?ドラゴンソードか、物に寄るね。良い物なら買おう。」
そう言われたのでストレージからドラゴンソードを取り出す。
渡そうとしたら引っ手繰られた。お婆さんの癖に素早い上に力も強い。
「これは、凄いねぇ。今まで見た中で一番すごい剣かもしれない。その分持ち手を選ぶぞこれは。属性は火属性だね。しかも魔鉱を使っているので発動体としても優れている。下手をすれば聖剣に匹敵するんじゃないか?」
「で、幾らで買ってくれるんだ?」
「本当に売って良いのかい?自分で使うと言う選択肢もあるんじゃないかい?」
「今の僕では装備出来ないからね。持っていてもしょうがないんだ。それにまた作れるしね。」
「このドラゴンの意匠と言い、見るからに美しい形状。国宝と言っても過言じゃないね。オークションなら白金貨1万枚出す奴も居るかもしれんぞ。」
「お婆さんには世話になってるからね。それに売った後ならオークションに出しても良いよ。僕の名前が出るのは困るけどね。」
「解った。白金貨5000枚出そう。それで良いか?」
「構わないよ。」
例の千両箱ならぬ千枚箱が5個出て来た。確認せずにストレージに仕舞って行く。
「確認しなくて良いのか?」
「ここで、お婆さんが僕をだましても特は無いでしょ?」
「確かにそうじゃな。」
「次は何か希望がありますか?」
「ドラゴンの爪を持っているなら短剣を作ってくれんかのう?」
「短剣ですか?」
「出来ればさっきの様に魔鉱も使って豪華に作って欲しい。とりあえず4本。全部違うデザインで。」
「解りました。なるべく早く作って持って来ます。」
魔道具屋を出るとセリーが大きく息を吐く。
「白金貨5000枚なんて初めて見ました。緊張で息をするのを忘れちゃいましたよ。」
「あれ?公爵家ってあまり大きな取引はしないのですか?」
「大きな取引でも精々白金貨100枚止まりですよ。エイジさんはちょっと金銭感覚がマヒしてませんか?」
ん~。言われてみればそうかもしれない。
家に転移し執事のルーメンさんに、何時ものと言って白金貨50枚入りの麻袋を渡す。
「エイジさん、公爵家の年間収入は国からの給付金も含めて白金貨200枚です。この家は月に白金貨200枚上稼いでますよね?明らかにおかしいですよ。」
「いや、おかしいと言われてもね。僕は他の貴族を知らないと前に言ったでしょ?その辺が、関係しているんだと思いますよ。」
「では、伯爵家の年間収入は白金貨120枚程度が標準です。まずはこの辺から覚えて行ってはどうでしょう?」
珍しくセリーが強い口調で言うので逆らうのは止めて置こう。
ちなみに執事のルーメンさんに聞いた所、今のこの家ならば年間白金貨150枚あれば十分成り立つそうだ。
ちなみに余ったお金はどうしているのか聞いたら僕の名義で商業ギルドに貯金しているそうだ。既に白金貨300枚位あるらしい。
日本の小市民は100万以上の単位になると現実感湧かないんだよね。
時間があまったので魔法の研究の続きをしようと思う。
部屋に籠り、ブラスマイヤーに相談する。
まずは刻印魔法からだ、刻印魔法と付与魔法どちらが効果が高いのかの検証だ。
これは意外に早く結論が出た。刻印魔法の方が元になっている魔法が強いのだ。
試しにミスリルでごく普通の指輪を作り。魔法防御、物理防御、火魔法、風魔法、水魔法、土魔法、氷魔法と7つの刻印魔法を付与した。7つなのはこれ以上は刻印できる場所が無いからだ。腕輪ならあと3つ位行けそうだ。
これはセリーにプレゼントして使い勝手を報告して貰おう。
次にいよいよ『時越えの魔法』を試してみる。最初聞いた時はタイムマシンだと思った。しかし、お婆さんは危険な魔法では無いと言う。
まず、物に掛けてみようと思う。タイムマシンなら消えるはずだ。
床に果物を1個置いて、時越えの魔法時越えの魔法を掛ける。時間は1分に設定した。
しかし、何も起こらない。次に1か月に設定して魔法を掛けると劇的な変化があった。果物が腐ったのだ。これは時間が進んだって事だよね?時間を戻すように2か月に設定して魔法を掛けると、つぼみになった。
「なあ、ブラスマイヤー、これってさ、若返りの秘薬を作る魔法なんじゃない?」
「どうもそのようだな。人間に直接かければ効果は高いだろうが、秘薬の方が高く売れると言う判断だろうな。」
「ストレージで若返りの秘薬って作れる?」
「ドラゴンの胆のうがあるから20本位なら作れるんじゃないかな?」
「20本か意外に少ないな。あのお婆さんはどうやって作ってるのかな?ドラゴンの胆のう以外の材料は?」
「魔力水だな、後はドラゴンの血を使うと完成時の効果が高いとも聞く。」
「あのお婆さんはドラゴンの血は欲しがらなかった。欲しがったのは目玉だけだ。そう考えると。ドラゴンの材料が無くても若返りの秘薬は作れるんじゃないかと思う。」
「ふむ、なら魔力水に時越えの魔法を掛けて反応を見てみればよい。何かわかるかもしれんぞ。」
僕は魔力水に時越えの魔法を掛ける。しかし、1瞬光るだけで何もできない。
「一瞬光ったな、これは魔法を何かに定着させれば良いと言う事だ。試しにポーションを使ってみろ。」
確か、ストレージに80%台の上級ポーションがあったはずだ。それを取り出し、時越えの魔法を掛けてみる。
今度は結構長く光っている。光が収まると、すぐに鑑定を掛ける。
『若返りの秘薬3年』おお、完成している。しかし、3年って短いな。待てよ、これが万能薬だったら?そうか、やられた。万能薬は若返りの秘薬のベースになるんだ。
「ブラスマイヤー、やられたよ。万能薬だ。万能薬に時越えの魔法を掛ければおそらく20年若返る秘薬が出来る。」
「なるほど、更にドラゴンの目玉で30年の秘薬か。」
「万能薬は白金貨5枚だが、30年の若返りの秘薬なら白金貨50枚だぞ。」
「しかし、お主に若返りの秘薬は必要無いだろう?」
「まあね。だが、欲しい人は幾らでも居るんだろう?」
「まあ、幸いドラゴンの血液は大量に残っている。上級ポーションさえ作れば秘薬の増産も可能だろう。」
まあ、そうなんだけどね。なんか納得行かないんだよね。
よし、こうなったらあのお婆さんから技術を盗めるだけ盗んでやる。他の本も探すぞ!
おかげで早朝の稽古に身が入らず、ルシルに良いのを一発貰ってしまった。
ここで何時もならルシルを連れて行くのだが、今日はセリーを連れて行く。流石にドラゴンの素材はルシルにはあまり知られたくない。
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店に入るとセリーが驚いたような顔をした。
「ん?どうしたの?」
「店は小さいですが、置いてあるものが凄いです、中にはアーティファクト級の物もありますよ。」
まじか?そんなに凄い店だったの?
って言うか、何時もはこのへんでお婆さんが現れるんだけどな。
と思って居ると普通に奥から人が出て来た。誰?どうやら客の様でしきりにお婆さんに礼を言っている。
唖然として見送っていると。お婆さんに声を掛けられる。
「あんたに貰った素材で大儲けさ。」
「って事は若返りの秘薬ですか?」
「そうさね、今の人、幾つに見えた?」
「40歳位ですかね?」
「150歳は超えているよ。うちの上客さ。例の素材を調合して30年若返る秘薬が出来たよ。白金貨50枚で2本も売れたさ。」
それは儲かるな。この店の秘密が少しわかった気がする。しかし、ブラスマイヤーは20年と言って居たが、このお婆さんは30年と言って居る。余程腕が良いのか?
「で、今日は何の用じゃ?」
「ドラゴンソードを作ったんだけど買って貰える?」
「ほう?ドラゴンソードか、物に寄るね。良い物なら買おう。」
そう言われたのでストレージからドラゴンソードを取り出す。
渡そうとしたら引っ手繰られた。お婆さんの癖に素早い上に力も強い。
「これは、凄いねぇ。今まで見た中で一番すごい剣かもしれない。その分持ち手を選ぶぞこれは。属性は火属性だね。しかも魔鉱を使っているので発動体としても優れている。下手をすれば聖剣に匹敵するんじゃないか?」
「で、幾らで買ってくれるんだ?」
「本当に売って良いのかい?自分で使うと言う選択肢もあるんじゃないかい?」
「今の僕では装備出来ないからね。持っていてもしょうがないんだ。それにまた作れるしね。」
「このドラゴンの意匠と言い、見るからに美しい形状。国宝と言っても過言じゃないね。オークションなら白金貨1万枚出す奴も居るかもしれんぞ。」
「お婆さんには世話になってるからね。それに売った後ならオークションに出しても良いよ。僕の名前が出るのは困るけどね。」
「解った。白金貨5000枚出そう。それで良いか?」
「構わないよ。」
例の千両箱ならぬ千枚箱が5個出て来た。確認せずにストレージに仕舞って行く。
「確認しなくて良いのか?」
「ここで、お婆さんが僕をだましても特は無いでしょ?」
「確かにそうじゃな。」
「次は何か希望がありますか?」
「ドラゴンの爪を持っているなら短剣を作ってくれんかのう?」
「短剣ですか?」
「出来ればさっきの様に魔鉱も使って豪華に作って欲しい。とりあえず4本。全部違うデザインで。」
「解りました。なるべく早く作って持って来ます。」
魔道具屋を出るとセリーが大きく息を吐く。
「白金貨5000枚なんて初めて見ました。緊張で息をするのを忘れちゃいましたよ。」
「あれ?公爵家ってあまり大きな取引はしないのですか?」
「大きな取引でも精々白金貨100枚止まりですよ。エイジさんはちょっと金銭感覚がマヒしてませんか?」
ん~。言われてみればそうかもしれない。
家に転移し執事のルーメンさんに、何時ものと言って白金貨50枚入りの麻袋を渡す。
「エイジさん、公爵家の年間収入は国からの給付金も含めて白金貨200枚です。この家は月に白金貨200枚上稼いでますよね?明らかにおかしいですよ。」
「いや、おかしいと言われてもね。僕は他の貴族を知らないと前に言ったでしょ?その辺が、関係しているんだと思いますよ。」
「では、伯爵家の年間収入は白金貨120枚程度が標準です。まずはこの辺から覚えて行ってはどうでしょう?」
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まず、物に掛けてみようと思う。タイムマシンなら消えるはずだ。
床に果物を1個置いて、時越えの魔法時越えの魔法を掛ける。時間は1分に設定した。
しかし、何も起こらない。次に1か月に設定して魔法を掛けると劇的な変化があった。果物が腐ったのだ。これは時間が進んだって事だよね?時間を戻すように2か月に設定して魔法を掛けると、つぼみになった。
「なあ、ブラスマイヤー、これってさ、若返りの秘薬を作る魔法なんじゃない?」
「どうもそのようだな。人間に直接かければ効果は高いだろうが、秘薬の方が高く売れると言う判断だろうな。」
「ストレージで若返りの秘薬って作れる?」
「ドラゴンの胆のうがあるから20本位なら作れるんじゃないかな?」
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今度は結構長く光っている。光が収まると、すぐに鑑定を掛ける。
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「ブラスマイヤー、やられたよ。万能薬だ。万能薬に時越えの魔法を掛ければおそらく20年若返る秘薬が出来る。」
「なるほど、更にドラゴンの目玉で30年の秘薬か。」
「万能薬は白金貨5枚だが、30年の若返りの秘薬なら白金貨50枚だぞ。」
「しかし、お主に若返りの秘薬は必要無いだろう?」
「まあね。だが、欲しい人は幾らでも居るんだろう?」
「まあ、幸いドラゴンの血液は大量に残っている。上級ポーションさえ作れば秘薬の増産も可能だろう。」
まあ、そうなんだけどね。なんか納得行かないんだよね。
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