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032 菓子屋?
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今日から朝は爺さんに錬金魔法を教わっている。まあ、錬金術と言うと胡散臭い感じがするが、これが魔法になると結構便利だったりする。
具体的にはポーションと呼ばれる薬などを調合するのがメインだ。爺さんが言うには錬金魔法の腕が上がれば、それだけで生活が成り立つほど稼げるそうだ。稼げると聞くと頑張ってしまうのは俺が金に固執しているからなのかな?
ちなみにポーションは魔道具店の売れ筋でもあるらしいので、俺が作る2号店でも販売出来るかもしれない。
ローナが迎えに来て、市場に向かう。今日から牛丼の販売が始まるので、気合を入れて昨日の夜仕込んで置いた。流石にパックご飯を数十人分温めるのは面倒なので釜でご飯を炊いたのだが、意外に難しくて何度か失敗してしまった。学生時代に飯盒で炊いた時は一発で成功したのだけれど、釜だと量が多いので火加減が難しいんだよね。
丼物と言う事で、丼もショップで購入して置いた。一応30個用意したのだが、足りるよね?まあ、足りなくなったら、追加注文すれば良いだけの話だ。
道すがら、2号店で販売する甘い物候補として、カットしたバームクーヘンをローナとルルイに食べさせてみた。封を切らなければ結構日持ちするんだよね。
「上品な甘さのお菓子ですね。貴族のお菓子ですか?」
「あ、いや、俺も貴族がどんなお菓子を食べているかは知らないんだよ。」
ローナに言われてはっとする。この世界のお菓子のリサーチをして居ない事に気が付いたのだ。
似た様な菓子が数十倍の値段で売られて居たら不味い気がする。
一度貴族御用達の菓子店でどんな商品が売られているか、チェックしないとイケないかもしれない。
食堂に着くと既にキリクが仕込みを始めていた。俺も急いでフライドポテトを仕込んでマジックバッグに仕舞わないと。
基本、うちの料理は完成品をマジックバッグに入れて置いて、注文があるとそれを提供する形にしている。その方が手間が掛からないし、時間の短縮になるので、客の回転も速くなる。
厨房では常に何らかの料理が作られていて、完成するとマジックバッグに行くと言う流れになって居る。どの料理が減っているかを時々確認して補充するのが、調理人の大きな役割になって居るのだ。
ちなみに、現在うちの店では冷蔵用と保温用の2つのマジックバッグが稼働している。別に分けなくても容量的には問題は無いのだが、この方が解り易いのでそうしている。
さて、準備が整ったら開店だが。開店直後はロールパンや缶チューハイ等の持ち帰り商品が売れる。流石に早朝から酒を呑む客は少ないが、軽食はそこそこ出る。多分朝食なのだろう。
前半組の最大の山場は昼食タイムだ。この時間には店に入り切れない程の客が押し寄せる。ここを乗り越えれば後半組がやってくるのでだいぶ楽になる。
やがて14時になり、ソリオさん達がやって来た。昼食タイムに思ったより牛丼が出たので、報告して置く。多分、残りは20食分も無いだろう。明日はもう少し多めに仕込まないと。
ちなみに、ソリオさんが遅番になったので、エールは業者が直接設置しに来てくれる様になっている。エールは1日を通してかなりの量が出るので樽も1回り大きくなった。
アルコール度数の低いエールは、この世界では酒と言うより水に近い飲まれ方をしている。昼食時にも食事と一緒にエールを頼む客は多い。エールを飲んで足りない人はチューハイを購入してくれるので競合はしない。
あ、そうそう。忙しくなる前にソリオさんにお菓子の事を聞いて置かないと。
ソリオさんに貴族のお菓子の事を聞いたら、実際に食べてみた方が良いですよと店を紹介された。なんでも商会時代に取引のあった店らしい。
リサーチと言う事で、少し店を抜けさせて貰い。紹介された菓子屋に行ってみる。
市場の外周にある、高級店が並ぶ地域にその店はあった。既に入り口からして高そうな店だ。まるで宝石店の様な佇まいに呑まれそうになる。
意を決して中に入ると、店員に値踏みされるような目で見られた。そう言えば今の俺は平民の服を着ている。多分、金を持って無いと思われただろうな。
店員に、人気のある商品を一通り適当に詰めてくれと頼む。
「失礼ですがお客様。当店の菓子は1つ大銅貨2枚から5枚位致しますよ。」
「じゃあ、金貨2枚分程見繕ってくれ。」
そう言って金貨を2枚出すと店員の態度が急変した。って言うか、1つ2千円から5千円って、デコレーションケーキか?
店員が何やら大きめの木箱に2つほど菓子を詰めて渡してくれた。20万円分の菓子ってどうなん?って言うか、この木箱が高いんじゃ?
菓子を購入した俺は急いで店に帰る。
バックヤードで買って来た菓子を広げ一通り味見をしようと思ったのだが、あまりの甘さに3個目でギブアップした。これは幾らなんでも砂糖を使い過ぎでは無いだろうか?
スコーンの様な物やクッキーの様な物等様々な菓子があるが、どれも砂糖の味しかしない。しかも砂糖の質が悪いのかえぐみが強くて胃にもたれそうだ。恐らく砂糖の精製技術が進んで居ないのだろう。中には甘い砂糖菓子に蜂蜜を掛けた破壊力抜群の菓子もある。
確かに、これだけ大量に砂糖を使えば、ある意味保存食にはなるが、貴族はこれを食べなきゃいけないと考えると拷問に近い物を感じる。毎日お茶会をしていたら糖尿病も心配だ。
これらがこの世界の菓子のデフォルトなら、俺が販売しようとしている菓子は砂糖の使用量も少ないし、問題無いだろう。
金貨2枚も使ったので、残りの菓子は、店のメンバーで適当に摘まんでくれと言って置いた。
早番と遅番の引継ぎが終わり、17時になる。俺達は買えるが、キリクは少し残って、魔物肉で牛丼を再現する実験をするそうだ、研究熱心なのは良い事だが、なるべく早く帰って明日に備えて寝る様に言って置く。
まあ、店に居れば夕食代が浮くと言うのもあるのだろう。
最近うちのメンバーたちが、食堂の食事に慣れると今までの料理が物足りなくなると言う声を良く聞く。また、常連さん達も、ここで飯を食ったら他では食えないなと言う者が多い。
食堂としては有難い事だが、そこまでこの世界の料理が不味いとは思わない。多分、毎日塩味ばかりだと飽きると言う事では無いかと思う。
ちなみに後半組の夕食の為に、マジックバッグに干物を数種類10枚程入れて置いた。干物は仕入れ値が高いので、まだ商品として出す訳には行かない。
いずれ、海の近い町で仕入れが可能になればメニューに載せられるかもしれないが、今の所はメンバーだけの楽しみにして置く。
さて、俺とローナとルルイは何時もの様に3人で家に帰る。帰り道にローナに風呂を設置した事を伝えたら、入りたいです!と懇願された。まあ、減るもんじゃ無いから良いんだけど、一旦うちに帰って、ローナを風呂に入れて、ローナを家まで送りまた家に帰ると言う手順は面倒だなと思うし、ローナが湯冷めしてしまうのも心配だ。
今日だけなら良いのだが、頻繁に来る様なら、何か考える必要があるな。
と言う事で3人で家に帰ったらローナの顔を見た爺さんが眦を下げて喜んでいた。恐らく、孫の様な感覚なんだろうな。
既に爺さんは風呂に入った様で、さっぱりとした顔をしていた。
俺は、ローナの為に湯を沸かして。ルルイに風呂の入り方を教えさせた。俺がローナに直接教えるのも変だろう?
タオル類とシャンプーセットはローナ用に新しい物を購入する。恐らく、また入りに来ると思ったからだ。
ついでだから、ローナには夕飯も食べて行って貰おう。髪が乾くのに時間が掛かるしね。まあ、風魔法である程度までは乾かせるんだけど、その後完全に乾くまでに30分位は掛かる。
クリーンの魔法を使えば1発で乾かせるのだが、そうするとシャンプーの効果も消えちゃうんだよね。
まあ、湯冷めを防ぐならクリーンの魔法も有効なのだが、今日はシャンプーとリンスの効果を実感して欲しい。後々売り物にする予定なのでね。
ローナとルルイが風呂を満喫している間に俺は爺さんと魔法の訓練だ。訓練が終わったら、食事を作り、ローナを加えた3人で食事を取り、その後、ローナを家に送り届けてから、ようやく俺も風呂に入る。
風呂に入った後は部屋で缶コーヒーを飲みながら電子書籍を読むのが俺の新しい日課だ。髪の毛が乾いたらベッドに入り、明日の予定を考えながら眠りに落ちる。
シャンプーが売れたらブラシも売れるんじゃね?この世界にブラシってあるのだろうか?
具体的にはポーションと呼ばれる薬などを調合するのがメインだ。爺さんが言うには錬金魔法の腕が上がれば、それだけで生活が成り立つほど稼げるそうだ。稼げると聞くと頑張ってしまうのは俺が金に固執しているからなのかな?
ちなみにポーションは魔道具店の売れ筋でもあるらしいので、俺が作る2号店でも販売出来るかもしれない。
ローナが迎えに来て、市場に向かう。今日から牛丼の販売が始まるので、気合を入れて昨日の夜仕込んで置いた。流石にパックご飯を数十人分温めるのは面倒なので釜でご飯を炊いたのだが、意外に難しくて何度か失敗してしまった。学生時代に飯盒で炊いた時は一発で成功したのだけれど、釜だと量が多いので火加減が難しいんだよね。
丼物と言う事で、丼もショップで購入して置いた。一応30個用意したのだが、足りるよね?まあ、足りなくなったら、追加注文すれば良いだけの話だ。
道すがら、2号店で販売する甘い物候補として、カットしたバームクーヘンをローナとルルイに食べさせてみた。封を切らなければ結構日持ちするんだよね。
「上品な甘さのお菓子ですね。貴族のお菓子ですか?」
「あ、いや、俺も貴族がどんなお菓子を食べているかは知らないんだよ。」
ローナに言われてはっとする。この世界のお菓子のリサーチをして居ない事に気が付いたのだ。
似た様な菓子が数十倍の値段で売られて居たら不味い気がする。
一度貴族御用達の菓子店でどんな商品が売られているか、チェックしないとイケないかもしれない。
食堂に着くと既にキリクが仕込みを始めていた。俺も急いでフライドポテトを仕込んでマジックバッグに仕舞わないと。
基本、うちの料理は完成品をマジックバッグに入れて置いて、注文があるとそれを提供する形にしている。その方が手間が掛からないし、時間の短縮になるので、客の回転も速くなる。
厨房では常に何らかの料理が作られていて、完成するとマジックバッグに行くと言う流れになって居る。どの料理が減っているかを時々確認して補充するのが、調理人の大きな役割になって居るのだ。
ちなみに、現在うちの店では冷蔵用と保温用の2つのマジックバッグが稼働している。別に分けなくても容量的には問題は無いのだが、この方が解り易いのでそうしている。
さて、準備が整ったら開店だが。開店直後はロールパンや缶チューハイ等の持ち帰り商品が売れる。流石に早朝から酒を呑む客は少ないが、軽食はそこそこ出る。多分朝食なのだろう。
前半組の最大の山場は昼食タイムだ。この時間には店に入り切れない程の客が押し寄せる。ここを乗り越えれば後半組がやってくるのでだいぶ楽になる。
やがて14時になり、ソリオさん達がやって来た。昼食タイムに思ったより牛丼が出たので、報告して置く。多分、残りは20食分も無いだろう。明日はもう少し多めに仕込まないと。
ちなみに、ソリオさんが遅番になったので、エールは業者が直接設置しに来てくれる様になっている。エールは1日を通してかなりの量が出るので樽も1回り大きくなった。
アルコール度数の低いエールは、この世界では酒と言うより水に近い飲まれ方をしている。昼食時にも食事と一緒にエールを頼む客は多い。エールを飲んで足りない人はチューハイを購入してくれるので競合はしない。
あ、そうそう。忙しくなる前にソリオさんにお菓子の事を聞いて置かないと。
ソリオさんに貴族のお菓子の事を聞いたら、実際に食べてみた方が良いですよと店を紹介された。なんでも商会時代に取引のあった店らしい。
リサーチと言う事で、少し店を抜けさせて貰い。紹介された菓子屋に行ってみる。
市場の外周にある、高級店が並ぶ地域にその店はあった。既に入り口からして高そうな店だ。まるで宝石店の様な佇まいに呑まれそうになる。
意を決して中に入ると、店員に値踏みされるような目で見られた。そう言えば今の俺は平民の服を着ている。多分、金を持って無いと思われただろうな。
店員に、人気のある商品を一通り適当に詰めてくれと頼む。
「失礼ですがお客様。当店の菓子は1つ大銅貨2枚から5枚位致しますよ。」
「じゃあ、金貨2枚分程見繕ってくれ。」
そう言って金貨を2枚出すと店員の態度が急変した。って言うか、1つ2千円から5千円って、デコレーションケーキか?
店員が何やら大きめの木箱に2つほど菓子を詰めて渡してくれた。20万円分の菓子ってどうなん?って言うか、この木箱が高いんじゃ?
菓子を購入した俺は急いで店に帰る。
バックヤードで買って来た菓子を広げ一通り味見をしようと思ったのだが、あまりの甘さに3個目でギブアップした。これは幾らなんでも砂糖を使い過ぎでは無いだろうか?
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確かに、これだけ大量に砂糖を使えば、ある意味保存食にはなるが、貴族はこれを食べなきゃいけないと考えると拷問に近い物を感じる。毎日お茶会をしていたら糖尿病も心配だ。
これらがこの世界の菓子のデフォルトなら、俺が販売しようとしている菓子は砂糖の使用量も少ないし、問題無いだろう。
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まあ、店に居れば夕食代が浮くと言うのもあるのだろう。
最近うちのメンバーたちが、食堂の食事に慣れると今までの料理が物足りなくなると言う声を良く聞く。また、常連さん達も、ここで飯を食ったら他では食えないなと言う者が多い。
食堂としては有難い事だが、そこまでこの世界の料理が不味いとは思わない。多分、毎日塩味ばかりだと飽きると言う事では無いかと思う。
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さて、俺とローナとルルイは何時もの様に3人で家に帰る。帰り道にローナに風呂を設置した事を伝えたら、入りたいです!と懇願された。まあ、減るもんじゃ無いから良いんだけど、一旦うちに帰って、ローナを風呂に入れて、ローナを家まで送りまた家に帰ると言う手順は面倒だなと思うし、ローナが湯冷めしてしまうのも心配だ。
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既に爺さんは風呂に入った様で、さっぱりとした顔をしていた。
俺は、ローナの為に湯を沸かして。ルルイに風呂の入り方を教えさせた。俺がローナに直接教えるのも変だろう?
タオル類とシャンプーセットはローナ用に新しい物を購入する。恐らく、また入りに来ると思ったからだ。
ついでだから、ローナには夕飯も食べて行って貰おう。髪が乾くのに時間が掛かるしね。まあ、風魔法である程度までは乾かせるんだけど、その後完全に乾くまでに30分位は掛かる。
クリーンの魔法を使えば1発で乾かせるのだが、そうするとシャンプーの効果も消えちゃうんだよね。
まあ、湯冷めを防ぐならクリーンの魔法も有効なのだが、今日はシャンプーとリンスの効果を実感して欲しい。後々売り物にする予定なのでね。
ローナとルルイが風呂を満喫している間に俺は爺さんと魔法の訓練だ。訓練が終わったら、食事を作り、ローナを加えた3人で食事を取り、その後、ローナを家に送り届けてから、ようやく俺も風呂に入る。
風呂に入った後は部屋で缶コーヒーを飲みながら電子書籍を読むのが俺の新しい日課だ。髪の毛が乾いたらベッドに入り、明日の予定を考えながら眠りに落ちる。
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