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「ごめんなさい……それは違います。ーー僕が選んだのは、ルルさんです。彼女を婚約者に迎えます」
「えっ……???」
素っ頓狂な声を再度出してしまう。
「安心してください。ルルさんは僕が幸せにしてみせますから」
そう伝えると、私の元に跪き、右手にキスをしてきた。
これが俗に言う、誓いのキス?!
「クソネズミ……アナタだけは絶対に許さない」
おそらく私にしか聞こえない声で、ルメリアが言った。
もはや、復讐の宣戦布告をされたと言っても過言ではない。
色々と状況がぶっ飛びすぎていて、飲み込みたくないのだけれど……これってやっぱり……乙女ゲームみたいな世界線だわ!
私一体これからどうなるの……??
ルメリアに復讐されないために、レオン様と協力してハッピーエンドを目指すしかないのだろうか……。
いやいや、そもそも元の世界に戻りたい。
元の世界に戻るにはどうしたら……。
そう考えたら、目の前にゲームのコマンド画面のようなものが表示されてこう記されていた。
レオン様とハッピーエンドを迎えるまで、この世界からは脱出不可能です。
ーー革命貴族より
革命貴族……この名は大人気乙女ゲームの革命貴族シリーズだ。妹が一晩中やってたゲームだ。
てことはつまり、その世界のヒロインに転生したっていうこと!?
ルル……そう確信していたのだ。
どこかで聞いたことがある名前、間違いなく革命貴族のヒロインの名だった。
というか、コマンド画面が目の前に出ることがありえたことにも驚いている。
でもそこはもう深くは考えない。
何故なら、考えるとキリがないのだから。
つい数時間前まで学校にいて、いつも通りあたりまえの生活をしていた男子高校生のはずだったのに、乙女ゲームの世界に転生だなんてこんな突然、非現実的なことが起きるなんて、いくら考えても答えがでる事象ではない。
私はこの瞬間、それはそれは深く理解した。
自分が乙女ゲームのヒロインになってしまったということを。
「えっ……???」
素っ頓狂な声を再度出してしまう。
「安心してください。ルルさんは僕が幸せにしてみせますから」
そう伝えると、私の元に跪き、右手にキスをしてきた。
これが俗に言う、誓いのキス?!
「クソネズミ……アナタだけは絶対に許さない」
おそらく私にしか聞こえない声で、ルメリアが言った。
もはや、復讐の宣戦布告をされたと言っても過言ではない。
色々と状況がぶっ飛びすぎていて、飲み込みたくないのだけれど……これってやっぱり……乙女ゲームみたいな世界線だわ!
私一体これからどうなるの……??
ルメリアに復讐されないために、レオン様と協力してハッピーエンドを目指すしかないのだろうか……。
いやいや、そもそも元の世界に戻りたい。
元の世界に戻るにはどうしたら……。
そう考えたら、目の前にゲームのコマンド画面のようなものが表示されてこう記されていた。
レオン様とハッピーエンドを迎えるまで、この世界からは脱出不可能です。
ーー革命貴族より
革命貴族……この名は大人気乙女ゲームの革命貴族シリーズだ。妹が一晩中やってたゲームだ。
てことはつまり、その世界のヒロインに転生したっていうこと!?
ルル……そう確信していたのだ。
どこかで聞いたことがある名前、間違いなく革命貴族のヒロインの名だった。
というか、コマンド画面が目の前に出ることがありえたことにも驚いている。
でもそこはもう深くは考えない。
何故なら、考えるとキリがないのだから。
つい数時間前まで学校にいて、いつも通りあたりまえの生活をしていた男子高校生のはずだったのに、乙女ゲームの世界に転生だなんてこんな突然、非現実的なことが起きるなんて、いくら考えても答えがでる事象ではない。
私はこの瞬間、それはそれは深く理解した。
自分が乙女ゲームのヒロインになってしまったということを。
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