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「え、ここって何処なの……てか、何この部屋…………」
視界を見渡す限り、そこには知らない世界が広がっていて唖然とすることしかできなかった。
デザインが奇抜で豪華な印象の広い部屋の天井には、一度も現物を見たことがないから詳しくは分からないけれど、シャンデリアが煌びやかに光を放っている。
その下には、とてつもなく長い食卓があり、各々、皿が並べられている。
洋風といえばいいのだろうか、ちょっと違う気もするが、小洒落た大昔の西洋風の器に、ものすごく美味しそうな魚介系の料理が盛り付けられてある。
その食卓を囲うように、たくさん椅子が並べられている。
しばらく、呆然とそのまま時間を過ごしてしまったのだろうか。
そこで、ハッと何かに気がついた。
目の前の光景には、もちろん困惑していて何がなんだか分からないままだけれど、それ以上な違和感が確かにあった。
明かに、”身体が変なのだ“。
いつもあるはずのものがなくて、いつもないはずのものがそこにあるのだ。
おそるおそる全身を撫でるようにして触れていくと慣れているはずの感触の違いに驚いた。
本来、もっと角ばっているはずの体つきがなんだか、ふわふわしていて柔らかい。
これだけ明確が情報が揃っていては、確信せざるを得なかった。
「私……女性になっちゃった!」
またもや、違和感に気がついた。
「口調まで変化してる!」
どうやら、意味不明なファンタジックな夢を見ているらしい。
こんな夢を見たことは今までに一度もない。それくらいにリアルなのだ。
こんな綺麗に描写されることなんてなかったのに、想像力が豊かになったのだろうか。
どうであれ、はやくこんな夢からは逃れたい。
目を覚まして私!
ありえない状況に慌てふためくようにしていると、『ガチャッ』という音が聞こえた、と、共に音の方向にふり向くと、顔立ちの整った気品のある女性が扉の前で佇んでいた。
視界を見渡す限り、そこには知らない世界が広がっていて唖然とすることしかできなかった。
デザインが奇抜で豪華な印象の広い部屋の天井には、一度も現物を見たことがないから詳しくは分からないけれど、シャンデリアが煌びやかに光を放っている。
その下には、とてつもなく長い食卓があり、各々、皿が並べられている。
洋風といえばいいのだろうか、ちょっと違う気もするが、小洒落た大昔の西洋風の器に、ものすごく美味しそうな魚介系の料理が盛り付けられてある。
その食卓を囲うように、たくさん椅子が並べられている。
しばらく、呆然とそのまま時間を過ごしてしまったのだろうか。
そこで、ハッと何かに気がついた。
目の前の光景には、もちろん困惑していて何がなんだか分からないままだけれど、それ以上な違和感が確かにあった。
明かに、”身体が変なのだ“。
いつもあるはずのものがなくて、いつもないはずのものがそこにあるのだ。
おそるおそる全身を撫でるようにして触れていくと慣れているはずの感触の違いに驚いた。
本来、もっと角ばっているはずの体つきがなんだか、ふわふわしていて柔らかい。
これだけ明確が情報が揃っていては、確信せざるを得なかった。
「私……女性になっちゃった!」
またもや、違和感に気がついた。
「口調まで変化してる!」
どうやら、意味不明なファンタジックな夢を見ているらしい。
こんな夢を見たことは今までに一度もない。それくらいにリアルなのだ。
こんな綺麗に描写されることなんてなかったのに、想像力が豊かになったのだろうか。
どうであれ、はやくこんな夢からは逃れたい。
目を覚まして私!
ありえない状況に慌てふためくようにしていると、『ガチャッ』という音が聞こえた、と、共に音の方向にふり向くと、顔立ちの整った気品のある女性が扉の前で佇んでいた。
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