69 / 78
その他(本編は完結しました) ※ネタバレあり
【あとがき】
しおりを挟む
どうも、『青天白雪、紅の君。2072』の作者の凜 Oケイ(リン オーケイ)です。
まず言いたいのは作品を読んでくれて本当にありがとうございますということです!
この作品は自分が初めてちゃんと完成させることができた長編小説でもあります。自分のアマ小説家としてのキャリアは本当に短いものですが、自分なりのベストを尽くせたんじゃないかと思っています。
突然ですがなぜこういったストーリー、世界観の作品を書きたいと思ったかについて少し語りたいと思います。自分は小さい頃からSFが好きでした。SFは、今の社会では体験できないような心躍ったり、あるいは考えさせられる状況を臨場感たっぷりに表現してくれるところが大好きです。そういう意味では魔法とかのファンタジーもそうなんですが、なぜか自分はSFの方に惹かれることが多かったと思います。それでSFっぽい作品を自分でも書いてみたいとずっと思っていました。しかし本作を読まれた方の中にはこう思われた方もいるのではないでしょうか? 「思ったより現代社会に近くない?」と。これの理由はとても簡単です。単に自分の知識や実力が宇宙や惑星規模、遠未来を舞台にできるほど成熟していないと感じたからです(笑) この作品には様々な要素を込めたいと思っていました。そういった複雑な要素たちをあまりに現代から離れた世界観でやるというのは自分にとっては離れ業のように思えたのです。
本作ではやりすぎに思えるくらいに中華要素を出しました。これにはいくつか理由があるのですが、最大の理由は僕が好きだからです(笑) 自分は高校の第二外国語で中国語を取りました。そしてSF好きの僕が中華SFに惹かれるのは自然な流れでした。中華圏というのは文化的な興味深さもありますし、歴史的政治的な背景というのも創作の題材に向いているように思えました。
恋愛といったウェットな要素も本作は積極的に取り入れました。そういった強い感情のある方が圧倒的にドラマを生み出しやすいからです。本作は一人称視点というのもあって個人の感情の描写にかなりの重きを置きました。これは感情というのが人間を動かす原動力のうち最大のものだと自分が思っているからでもあります。
本作ではできるだけ”わかりやすさ”にこだわりました。名前のある登場人物が比較的少ないのも、冗長な文章もここから来ています。しかしこれは決して読者を信用していないからではありません。読む人の負担を軽減したいと考えたからです。自分はあまり上手な読者ではないので、難解な作品を読むと混乱したりすることがありました。自分が読んでいて心地よく読める作品を目指しました。ちなみに文体に翻訳文っぽいところがあるのは、50年後の日本語は絶対に現代とはまた違うものになっているという確信から来ています。50年後の日本語で書かれた文章を今の日本語に訳したといった感じでしょうか。
本作の元になる構想は2020年の初めぐらいには形になっていました。それから一年弱、本文はまったく書かずただただストーリーを考えていました。すぐにでも本文を書き始めたい気持ちはありました。しかし自分にはそうしたくない理由もありました。それは前に挑戦した長編小説の失敗です。ちなみにその作品はベタな異世界転生モノでした(笑) 主人公とヒロインだけを適当に決め、雑な世界観で場当たり的にストーリーを展開しました。もちろんそういった書き方で成功する人もいますが、自分はそうではありませんでした。5万字ほど書いたぐらいで先が見えなくなり、モチベーションを完全に失いました。この失敗から自分は終わりを見据えることの大切さを学びました。だからこそ本作は構想の時点でエンディングまで考え抜き、本文も完成するまでどこかに投稿したりといったことはしませんでした。
本作を完成させるには構想に一年弱、執筆に約一年半を要しました。執筆開始時に自分は18歳でした。仁山コズたちとほとんど同じです(笑) 暇な学生として自分でも引くぐらいストイックに執筆に取り組みました。
楽しさを求めて初めた執筆という趣味です。しかし本作の執筆は楽しいことばかりではありませんでした。思うように筆が進まなかったり、書くモチベーションを維持できなくて自己嫌悪に陥ったり、本作を書く意味を見失ったりしました。それでも本作を完成させることができたのは締め切りがないという安心感や自分が暇だった、そして何より前作の失敗という前提があったからでしょう。
創作は自分にとって趣味としての楽しさに欠ける面はあります。ゲームをしていた方が確実に楽しいです。しかし創作は他の趣味にはないものがあります。それは究極の自由です。小説、イラストや漫画、楽曲など…自分の作品なら何をしてもいいのです! 空想は何にも縛られなくて良いのです。そしてこれが多くの人を創作に駆り立てる原動力であると思います。
自分で意外だった現象が一つあります。それは自分が自分の作品、つまり本作に影響を受けているということでした。思考回路が主人公に近くなったり、作中の出来事にやけに動揺したりということがありました。ちなみに魏邏陽が亡くなったときはすこし泣きそうになりました(笑)
最後に作者として。一応は次回作も考えています。この作品とはまた違ったテイストの作品を書きたいななどと考えています。長編だとするとまた年単位で時間をもらうことになると思います。今後は就活やらで暇じゃなくなると思うので、下手したら本作以上に時間がかかるかもしれません。僕が次作を出す頃には皆さん本作も僕のこともお忘れかもしれませんが、いつかまたこうして会えることを楽しみにしています! ご愛読ありがとうございました!
まず言いたいのは作品を読んでくれて本当にありがとうございますということです!
この作品は自分が初めてちゃんと完成させることができた長編小説でもあります。自分のアマ小説家としてのキャリアは本当に短いものですが、自分なりのベストを尽くせたんじゃないかと思っています。
突然ですがなぜこういったストーリー、世界観の作品を書きたいと思ったかについて少し語りたいと思います。自分は小さい頃からSFが好きでした。SFは、今の社会では体験できないような心躍ったり、あるいは考えさせられる状況を臨場感たっぷりに表現してくれるところが大好きです。そういう意味では魔法とかのファンタジーもそうなんですが、なぜか自分はSFの方に惹かれることが多かったと思います。それでSFっぽい作品を自分でも書いてみたいとずっと思っていました。しかし本作を読まれた方の中にはこう思われた方もいるのではないでしょうか? 「思ったより現代社会に近くない?」と。これの理由はとても簡単です。単に自分の知識や実力が宇宙や惑星規模、遠未来を舞台にできるほど成熟していないと感じたからです(笑) この作品には様々な要素を込めたいと思っていました。そういった複雑な要素たちをあまりに現代から離れた世界観でやるというのは自分にとっては離れ業のように思えたのです。
本作ではやりすぎに思えるくらいに中華要素を出しました。これにはいくつか理由があるのですが、最大の理由は僕が好きだからです(笑) 自分は高校の第二外国語で中国語を取りました。そしてSF好きの僕が中華SFに惹かれるのは自然な流れでした。中華圏というのは文化的な興味深さもありますし、歴史的政治的な背景というのも創作の題材に向いているように思えました。
恋愛といったウェットな要素も本作は積極的に取り入れました。そういった強い感情のある方が圧倒的にドラマを生み出しやすいからです。本作は一人称視点というのもあって個人の感情の描写にかなりの重きを置きました。これは感情というのが人間を動かす原動力のうち最大のものだと自分が思っているからでもあります。
本作ではできるだけ”わかりやすさ”にこだわりました。名前のある登場人物が比較的少ないのも、冗長な文章もここから来ています。しかしこれは決して読者を信用していないからではありません。読む人の負担を軽減したいと考えたからです。自分はあまり上手な読者ではないので、難解な作品を読むと混乱したりすることがありました。自分が読んでいて心地よく読める作品を目指しました。ちなみに文体に翻訳文っぽいところがあるのは、50年後の日本語は絶対に現代とはまた違うものになっているという確信から来ています。50年後の日本語で書かれた文章を今の日本語に訳したといった感じでしょうか。
本作の元になる構想は2020年の初めぐらいには形になっていました。それから一年弱、本文はまったく書かずただただストーリーを考えていました。すぐにでも本文を書き始めたい気持ちはありました。しかし自分にはそうしたくない理由もありました。それは前に挑戦した長編小説の失敗です。ちなみにその作品はベタな異世界転生モノでした(笑) 主人公とヒロインだけを適当に決め、雑な世界観で場当たり的にストーリーを展開しました。もちろんそういった書き方で成功する人もいますが、自分はそうではありませんでした。5万字ほど書いたぐらいで先が見えなくなり、モチベーションを完全に失いました。この失敗から自分は終わりを見据えることの大切さを学びました。だからこそ本作は構想の時点でエンディングまで考え抜き、本文も完成するまでどこかに投稿したりといったことはしませんでした。
本作を完成させるには構想に一年弱、執筆に約一年半を要しました。執筆開始時に自分は18歳でした。仁山コズたちとほとんど同じです(笑) 暇な学生として自分でも引くぐらいストイックに執筆に取り組みました。
楽しさを求めて初めた執筆という趣味です。しかし本作の執筆は楽しいことばかりではありませんでした。思うように筆が進まなかったり、書くモチベーションを維持できなくて自己嫌悪に陥ったり、本作を書く意味を見失ったりしました。それでも本作を完成させることができたのは締め切りがないという安心感や自分が暇だった、そして何より前作の失敗という前提があったからでしょう。
創作は自分にとって趣味としての楽しさに欠ける面はあります。ゲームをしていた方が確実に楽しいです。しかし創作は他の趣味にはないものがあります。それは究極の自由です。小説、イラストや漫画、楽曲など…自分の作品なら何をしてもいいのです! 空想は何にも縛られなくて良いのです。そしてこれが多くの人を創作に駆り立てる原動力であると思います。
自分で意外だった現象が一つあります。それは自分が自分の作品、つまり本作に影響を受けているということでした。思考回路が主人公に近くなったり、作中の出来事にやけに動揺したりということがありました。ちなみに魏邏陽が亡くなったときはすこし泣きそうになりました(笑)
最後に作者として。一応は次回作も考えています。この作品とはまた違ったテイストの作品を書きたいななどと考えています。長編だとするとまた年単位で時間をもらうことになると思います。今後は就活やらで暇じゃなくなると思うので、下手したら本作以上に時間がかかるかもしれません。僕が次作を出す頃には皆さん本作も僕のこともお忘れかもしれませんが、いつかまたこうして会えることを楽しみにしています! ご愛読ありがとうございました!
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる