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夢じゃなかった編
14.あの時助けてもらった(3)*
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もう、矜持や羞恥では誤魔化せないほど、ルディの体は物欲しげに期待している。
体を起こし、改めてジークの腰の横へ膝をついた。
彼の剛直を秘所へ導くように手を添えつつ、ゆっくり腰を下ろしていく。
「んっ、あ、あぁ……」
強い抵抗を感じるが、柔らかな道を掻き分けられるその快感は、性急に腰を沈めたくなるほど甘美だった。
「ふぅ、うう……」
早く、もっと奥へ。
それしか考えられなくなったルディは、自重に頼って無理矢理彼の全てを中へ収め、最後に身震いする。
「はあっ、あぁ……、すごい……」
今回は自分の力だけで動いて挿入したためか、中にある剛直の形や熱をはっきりと感じるように思う。
何度しても余裕がなく、限界まで開かされた膣口。膣壁は貫くそれを確かめるように締めつけている。子宮を押し上げる先端が拍動で微かに揺れるのも分かる。
「気持ち、いい……」
抜けてしまわないように腰を上げ、精いっぱい強く下ろす。
不慣れな抽挿を、ジークに頼まれるまでもなく、ルディは自ら始めていた。
「あぅ、はぁん、きもち、いい、はぁっ……」
ジークから欲望を叩きつけられていた時と違い、肌のぶつかる音もぺちぺちと弱く、動きは明らかにぎこちない。
だが、自ら快感を最も得られる場所を探し、追求することのできるその体勢は、確実にルディを絶頂へと近づけていった。
「ルディ……、いいよ。もっと好きに、俺を使ってくれ」
その痴態に興奮した様子のジークは、手を伸ばしてルディの胸を弄び始める。
少し乱暴なその刺激も良く、ジークが乳首を摘まめば彼をのみこんだ場所も締まり、一層剛直が膣壁に強く擦れる。
「ジーク、ジーク……! わたし、い、いくっ……!」
「うぐ……」
びくん、と大きく痙攣し、ルディは体をしならせた。
同時にジークも絞り取るような内側の動きに呼応して、限界を迎える。
喉元を晒し、のけぞりながら絶頂を続けるルディに精を吐き出しつつ、彼女が後ろへ倒れてしまわないようにジークはその腕を自分の方へ引きよせる。
ルディが大人しくもたれると、ジークはその震える体を受け止めて抱きしめた。
ジークの厚い胸板へ顔を伏せながら、ルディは人生二度目のあの感覚の到来に気が付いた。奪おうという意気込みがあったから、今回は見逃さずに済んだ。
(今だ……)
夢魔の能力を行使すると、ジークの体から白い霞のような光が立ち上る。
「これは……!」
その光は一度揺らめくと、ルディの方へ吸い込まれていった。
ルディは息を乱しながら、咥えこんでいた彼を解放し、顔を上げる。
「はぁっ……。覚えてる? 生命力を奪われる、この感覚」
「この感覚は、ああ、思い出した。温かい、切ないような……、間違いない。だが、どうして……」
ジークは自身の記憶の奥深くからよみがえってきた感覚を、懐かしむように目を細めていた。
彼の忘れてしまっていた感覚を、ルディは思い出させた。これでルディが彼の夢の中の存在ではないと証明できた。
そしてジークは同時に戸惑っていた。ルディがジークの夢ではないなら、なぜ他人であるはずのルディが、過去にジークがこの、夢魔に生命力を奪われる経験をしたと知っているのか。
ルディは、例え魔王討伐を成したとしても明かすつもりのなかったことを、ついに打ち明けた。
体を起こし、改めてジークの腰の横へ膝をついた。
彼の剛直を秘所へ導くように手を添えつつ、ゆっくり腰を下ろしていく。
「んっ、あ、あぁ……」
強い抵抗を感じるが、柔らかな道を掻き分けられるその快感は、性急に腰を沈めたくなるほど甘美だった。
「ふぅ、うう……」
早く、もっと奥へ。
それしか考えられなくなったルディは、自重に頼って無理矢理彼の全てを中へ収め、最後に身震いする。
「はあっ、あぁ……、すごい……」
今回は自分の力だけで動いて挿入したためか、中にある剛直の形や熱をはっきりと感じるように思う。
何度しても余裕がなく、限界まで開かされた膣口。膣壁は貫くそれを確かめるように締めつけている。子宮を押し上げる先端が拍動で微かに揺れるのも分かる。
「気持ち、いい……」
抜けてしまわないように腰を上げ、精いっぱい強く下ろす。
不慣れな抽挿を、ジークに頼まれるまでもなく、ルディは自ら始めていた。
「あぅ、はぁん、きもち、いい、はぁっ……」
ジークから欲望を叩きつけられていた時と違い、肌のぶつかる音もぺちぺちと弱く、動きは明らかにぎこちない。
だが、自ら快感を最も得られる場所を探し、追求することのできるその体勢は、確実にルディを絶頂へと近づけていった。
「ルディ……、いいよ。もっと好きに、俺を使ってくれ」
その痴態に興奮した様子のジークは、手を伸ばしてルディの胸を弄び始める。
少し乱暴なその刺激も良く、ジークが乳首を摘まめば彼をのみこんだ場所も締まり、一層剛直が膣壁に強く擦れる。
「ジーク、ジーク……! わたし、い、いくっ……!」
「うぐ……」
びくん、と大きく痙攣し、ルディは体をしならせた。
同時にジークも絞り取るような内側の動きに呼応して、限界を迎える。
喉元を晒し、のけぞりながら絶頂を続けるルディに精を吐き出しつつ、彼女が後ろへ倒れてしまわないようにジークはその腕を自分の方へ引きよせる。
ルディが大人しくもたれると、ジークはその震える体を受け止めて抱きしめた。
ジークの厚い胸板へ顔を伏せながら、ルディは人生二度目のあの感覚の到来に気が付いた。奪おうという意気込みがあったから、今回は見逃さずに済んだ。
(今だ……)
夢魔の能力を行使すると、ジークの体から白い霞のような光が立ち上る。
「これは……!」
その光は一度揺らめくと、ルディの方へ吸い込まれていった。
ルディは息を乱しながら、咥えこんでいた彼を解放し、顔を上げる。
「はぁっ……。覚えてる? 生命力を奪われる、この感覚」
「この感覚は、ああ、思い出した。温かい、切ないような……、間違いない。だが、どうして……」
ジークは自身の記憶の奥深くからよみがえってきた感覚を、懐かしむように目を細めていた。
彼の忘れてしまっていた感覚を、ルディは思い出させた。これでルディが彼の夢の中の存在ではないと証明できた。
そしてジークは同時に戸惑っていた。ルディがジークの夢ではないなら、なぜ他人であるはずのルディが、過去にジークがこの、夢魔に生命力を奪われる経験をしたと知っているのか。
ルディは、例え魔王討伐を成したとしても明かすつもりのなかったことを、ついに打ち明けた。
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