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公爵令嬢は計画する

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「まずはどうやって婚約破棄をするかなんだけど」

手を組んで私は話し始めた。
私の名前はリアライト・ブルデューク。この国の王太子殿下の婚約者で、ブルデューク家の一人娘だ。兄は一人いて、子供ながらに可愛がられて育てられてきた。
私は真剣な面持ちで友人のキャロルに話しかけた。
一から話を聞いたキャロルは鼻で笑って私の話を否定する。

「未来視、ねえ。そんなものであんたたちの関係がどうにかなるなんて思わないけど?」

キャロルは私の従兄弟でお家は侯爵家。
本来であればキャロルのお兄様と私の結婚が生まれながらに予定されていたのだけれど、五歳の夜会で私は王太子殿下……アルヴァント・ライヴィア殿下に一目惚れ。
私は初恋の勢いで両親にアルの婚約者似してくれと強請り、半ば無理やりこの婚約は決まったのだった………

「でもこの婚約、私が無理矢理お願いして決めたのよ?アルだってきっと困ってるわ。絶対そうに決まってる。現に、アルに抱きつこうとしたら嫌な顔したもの。私の事好きじゃないのよ」

「ああ~………それは………きっと違う意味なんじゃないかな」

「違う意味?他になにか意味があるの?………もっ、もしかして私の胸が小さくて抱き心地が悪いとか!?それとも私、太ってるかしら!?抱き心地が悪いのかしら………ねえ、どうなの?キャロ………キャロル?どうしたの?」

私は真っ青になって自分のウエストに触れましたが令嬢らしいスタイルだと思う。うん。
余計な脂肪は………ううん………しばらくお菓子は控えようかしら………?
私がそう決意しているとキャロルは額を抑えて俯いていた。
キャロルは私より年上で今年で十七歳になる。ちなみに私のお兄様の婚約者だ。

「いや…………リアがとんでもない純粋培養だとは知っていたけど、あまりにもこれじゃあね………」

「何の話?私馬鹿にされてる?」

「馬鹿にしてないわ。褒めてるのよ」

「え?そうなの、へへ、照れるなぁ」

「何に褒められてるかも分からないのにいいの?」

「褒めてるってことは可愛いとか頭いいとかそういうことでしょ?で、純粋培養ってどういう意味?意味的に蜂蜜みたいな?」

「似てるわね。確かに似てるけど全く違うわ。リアは教育が足りてないって話よ」

「嘘!?褒めてないじゃない!」

「褒めてるわよ。いつまでたっても幼女らしくて可愛らしいって」

「それ褒めてないわ。馬鹿にしてるって言うのよ」

思わず強い口調で言いながらキャロルを睨むとキャロルは背もたれに背中を預けながら軽い口調で返してきた。
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