48 / 91
1章
宗教
しおりを挟む
そこら辺にいたスケルトンにクリスが声を掛けると、スケルトンは頷き、走って行った。
相変わらずスケルトンって走るの遅いよね。
まだ進化してないスケルトンだったから当然なのかもしれないけど。
進化したスケルトンだって遅く感じるのに、進化前のスケルトンなんて赤子の歩みだ。
城からぞろぞろと、私のテイムモンスターであるスケルトンたちが飛び出していく。
二十体ほどだろうか。
どれもまだ進化をしてない個体で、つい最近テイムしたばかりの新入りだ。
全員がその手に槍を持っている。
彼らはそのまま結界の外まで出て、冒険者たちの心臓に槍を突き刺して回っている。
死んだかどうかの確認と、死んでいなかったら確実に止めを刺すということだろう。
「今回は逃がさないで良かったの?」
前回の冒険者たちはわざと逃がしていたので聞いてみる。
前回はスケルトンしかいないと思われて、弱い冒険者がLV上げに来るのが嫌だったんだよね?
だからわざと、骨の巨人もいるよって宣伝するために見逃した。
今回は骨の巨人十体も出したんだから、情報を持ち帰らせれば誰も来なくなるんじゃない?
驚異度が高すぎると分かれば、今度は強いのが来る?
あの冒険者も十分強かったんじゃない?
それで敵わないとなると、もっと数を揃えてくる?
それは厄介だね。
数は力だもんね。
この世界、数の脅威がどのくらい活きるのか知らないけどね。
どちらにしろ脅威は伝わる?
この人数が帰って来なかったら全滅したと分かる?
追い払うにも驚異度は見せつけなければならないから、どちらにしろ同じなら殺しといた方が良い?
後で数を揃えてやってくる時の数を減らせる?
そうだね。
敵として再登場するのに、理由もないのにわざと逃がすとか、漫画の悪役ぐらいだよね。
より強くなった相手と戦いたい、とかいう戦闘狂でもないしさ。
やれる時にやる。
これ大事ね。
良い流れの時に点を取らないと負けるって、サッカーの解説でも聞いたことがあるしね。
「結界を攻撃して城を狙わなければ、放置しても良かったのだがな」
それね。
別に殺すこと自体は目的でもないしね。
スケルトンと、骨の巨人の一体や二体倒して満足してくれたら、そのまま放置でも良かったんだよね。
なのに彼らの狙いは城だったからね。
結界突破されて城まで入って来られたら、私もどうなるか分かんないし。
ここは私の家で、結界は塀みたいなものだからね。
家の塀を見ず知らずの不審者が爆弾で壊そうとしてたら、殺されても文句は言えないよね。
日本なら殺されるまではいかないかもしれないけど、外国だったら当然だし。
あ、スケルトンが帰ってきた。
おかえりー。
何持ってるの?
所持品?
冒険者たちの?
うわぁ、いっぱいあるね。
服まであるけど、全部剥いだの?
死者の尊厳とかないんだね。
他人の穿いた下着とか、触りたくない。
女物の下着もあるけど、冒険者の中には女の人もいたんだね。
双眼鏡使ってても、ここからだと遠くて性別までは分かんなかったから。
結構強かったから、お宝とかも持ってたかな?
この武器なんて、スケルトンたちが持ってるのより良さ気じゃない?
クリスが付与して魔法武器にしてあるから、スケルトンたちの持ってるのも相当だと思うけど。
指輪?
その指輪がお宝なの?
クリスがなんか、ゴテゴテした趣味の悪い金色の指輪に興味を抱いたようだ。
複数あるからペアリングかと思ったけど、四つもあったから違うね。
聖光教会?
なにそれ?
めっちゃありそうな宗教名。
とりあえず宗教出したくて、フィクションで適当に付けた宗教の名前みたいだね。
その指輪は神官の証なの?
つまりその、聖光教会っていうのが、今回の襲撃に絡んでたってこと?
アンデッドを不浄のものとして敵対視する宗教なの?
それじゃあ驚異度云々以前に、いつかここに攻めて来たかもね。
教会主導の軍が派遣されてくる?
なにそれ怖い。
教会ってそんな権力持ってるの?
下手すれば王よりも強い権力?
やっぱ宗教って怖いね。
勝てるの?
夜逃げする?
勝てるか分からないけど、早急に戦力を整える?
確かにね。
ただでお城あげるのは癪だもんね。
じゃあ今日から、戦力増強頑張るぞー。
聖光教会をやっつけるぞー。
おー!
相変わらずスケルトンって走るの遅いよね。
まだ進化してないスケルトンだったから当然なのかもしれないけど。
進化したスケルトンだって遅く感じるのに、進化前のスケルトンなんて赤子の歩みだ。
城からぞろぞろと、私のテイムモンスターであるスケルトンたちが飛び出していく。
二十体ほどだろうか。
どれもまだ進化をしてない個体で、つい最近テイムしたばかりの新入りだ。
全員がその手に槍を持っている。
彼らはそのまま結界の外まで出て、冒険者たちの心臓に槍を突き刺して回っている。
死んだかどうかの確認と、死んでいなかったら確実に止めを刺すということだろう。
「今回は逃がさないで良かったの?」
前回の冒険者たちはわざと逃がしていたので聞いてみる。
前回はスケルトンしかいないと思われて、弱い冒険者がLV上げに来るのが嫌だったんだよね?
だからわざと、骨の巨人もいるよって宣伝するために見逃した。
今回は骨の巨人十体も出したんだから、情報を持ち帰らせれば誰も来なくなるんじゃない?
驚異度が高すぎると分かれば、今度は強いのが来る?
あの冒険者も十分強かったんじゃない?
それで敵わないとなると、もっと数を揃えてくる?
それは厄介だね。
数は力だもんね。
この世界、数の脅威がどのくらい活きるのか知らないけどね。
どちらにしろ脅威は伝わる?
この人数が帰って来なかったら全滅したと分かる?
追い払うにも驚異度は見せつけなければならないから、どちらにしろ同じなら殺しといた方が良い?
後で数を揃えてやってくる時の数を減らせる?
そうだね。
敵として再登場するのに、理由もないのにわざと逃がすとか、漫画の悪役ぐらいだよね。
より強くなった相手と戦いたい、とかいう戦闘狂でもないしさ。
やれる時にやる。
これ大事ね。
良い流れの時に点を取らないと負けるって、サッカーの解説でも聞いたことがあるしね。
「結界を攻撃して城を狙わなければ、放置しても良かったのだがな」
それね。
別に殺すこと自体は目的でもないしね。
スケルトンと、骨の巨人の一体や二体倒して満足してくれたら、そのまま放置でも良かったんだよね。
なのに彼らの狙いは城だったからね。
結界突破されて城まで入って来られたら、私もどうなるか分かんないし。
ここは私の家で、結界は塀みたいなものだからね。
家の塀を見ず知らずの不審者が爆弾で壊そうとしてたら、殺されても文句は言えないよね。
日本なら殺されるまではいかないかもしれないけど、外国だったら当然だし。
あ、スケルトンが帰ってきた。
おかえりー。
何持ってるの?
所持品?
冒険者たちの?
うわぁ、いっぱいあるね。
服まであるけど、全部剥いだの?
死者の尊厳とかないんだね。
他人の穿いた下着とか、触りたくない。
女物の下着もあるけど、冒険者の中には女の人もいたんだね。
双眼鏡使ってても、ここからだと遠くて性別までは分かんなかったから。
結構強かったから、お宝とかも持ってたかな?
この武器なんて、スケルトンたちが持ってるのより良さ気じゃない?
クリスが付与して魔法武器にしてあるから、スケルトンたちの持ってるのも相当だと思うけど。
指輪?
その指輪がお宝なの?
クリスがなんか、ゴテゴテした趣味の悪い金色の指輪に興味を抱いたようだ。
複数あるからペアリングかと思ったけど、四つもあったから違うね。
聖光教会?
なにそれ?
めっちゃありそうな宗教名。
とりあえず宗教出したくて、フィクションで適当に付けた宗教の名前みたいだね。
その指輪は神官の証なの?
つまりその、聖光教会っていうのが、今回の襲撃に絡んでたってこと?
アンデッドを不浄のものとして敵対視する宗教なの?
それじゃあ驚異度云々以前に、いつかここに攻めて来たかもね。
教会主導の軍が派遣されてくる?
なにそれ怖い。
教会ってそんな権力持ってるの?
下手すれば王よりも強い権力?
やっぱ宗教って怖いね。
勝てるの?
夜逃げする?
勝てるか分からないけど、早急に戦力を整える?
確かにね。
ただでお城あげるのは癪だもんね。
じゃあ今日から、戦力増強頑張るぞー。
聖光教会をやっつけるぞー。
おー!
0
お気に入りに追加
112
あなたにおすすめの小説
兎人ちゃんと異世界スローライフを送りたいだけなんだが
アイリスラーメン
ファンタジー
黒髪黒瞳の青年は人間不信が原因で仕事を退職。ヒキニート生活が半年以上続いたある日のこと、自宅で寝ていたはずの青年が目を覚ますと、異世界の森に転移していた。
右も左もわからない青年を助けたのは、垂れたウサ耳が愛くるしい白銀色の髪をした兎人族の美少女。
青年と兎人族の美少女は、すぐに意気投合し共同生活を始めることとなる。その後、青年の突飛な発想から無人販売所を経営することに。
そんな二人に夢ができる。それは『三食昼寝付きのスローライフ』を送ることだ。
青年と兎人ちゃんたちは苦難を乗り越えて、夢の『三食昼寝付きのスローライフ』を実現するために日々奮闘するのである。
三百六十五日目に大戦争が待ち受けていることも知らずに。
【登場人物紹介】
マサキ:本作の主人公。人間不信な性格。
ネージュ:白銀の髪と垂れたウサ耳が特徴的な兎人族の美少女。恥ずかしがり屋。
クレール:薄桃色の髪と左右非対称なウサ耳が特徴的な兎人族の美少女。人見知り。
ダール:オレンジ色の髪と短いウサ耳が特徴的な兎人族の美少女。お腹が空くと動けない。
デール:双子の兎人族の幼女。ダールの妹。しっかり者。
ドール:双子の兎人族の幼女。ダールの妹。しっかり者。
ルナ:イングリッシュロップイヤー。大きなウサ耳で空を飛ぶ。実は幻獣と呼ばれる存在。
ビエルネス:子ウサギサイズの妖精族の美少女。マサキのことが大好きな変態妖精。
ブランシュ:外伝主人公。白髪が特徴的な兎人族の女性。世界を守るために戦う。
【お知らせ】
◆2021/12/09:第10回ネット小説大賞の読者ピックアップに掲載。
◆2022/05/12:第10回ネット小説大賞の一次選考通過。
◆2022/08/02:ガトラジで作品が紹介されました。
◆2022/08/10:第2回一二三書房WEB小説大賞の一次選考通過。
◆2023/04/15:ノベルアッププラス総合ランキング年間1位獲得。
◆2023/11/23:アルファポリスHOTランキング5位獲得。
◆自費出版しました。メルカリとヤフオクで販売してます。
※アイリスラーメンの作品です。小説の内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
転生したら神だった。どうすんの?
埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの?
人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。
料理を作って異世界改革
高坂ナツキ
ファンタジー
「ふむ名前は狭間真人か。喜べ、お前は神に選ばれた」
目が覚めると謎の白い空間で人型の発行体にそう語りかけられた。
「まあ、お前にやってもらいたいのは簡単だ。異世界で料理の技術をばらまいてほしいのさ」
記憶のない俺に神を名乗る謎の発行体はそう続ける。
いやいや、記憶もないのにどうやって料理の技術を広めるのか?
まあ、でもやることもないし、困ってる人がいるならやってみてもいいか。
そう決めたものの、ゼロから料理の技術を広めるのは大変で……。
善人でも悪人でもないという理由で神様に転生させられてしまった主人公。
神様からいろいろとチートをもらったものの、転生した世界は料理という概念自体が存在しない世界。
しかも、神様からもらったチートは調味料はいくらでも手に入るが食材が無限に手に入るわけではなく……。
現地で出会った少年少女と協力して様々な料理を作っていくが、果たして神様に依頼されたようにこの世界に料理の知識を広げることは可能なのか。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
転生させて貰ったけど…これやりたかった事…だっけ?
N
ファンタジー
目が覚めたら…目の前には白い球が、、
生まれる世界が間違っていたって⁇
自分が好きだった漫画の中のような世界に転生出来るって⁈
嬉しいけど…これは一旦落ち着いてチートを勝ち取って最高に楽しい人生勝ち組にならねば!!
そう意気込んで転生したものの、気がついたら………
大切な人生の相棒との出会いや沢山の人との出会い!
そして転生した本当の理由はいつ分かるのか…!!
ーーーーーーーーーーーーーー
※誤字・脱字多いかもしれません💦
(教えて頂けたらめっちゃ助かります…)
※自分自身が句読点・改行多めが好きなのでそうしています、読みにくかったらすみません
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる