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第二章~魔王討伐計画始動~
第61話~人と先史代の狭間で揺れる~
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「白金様と黒曜石様が銀級の小物に何か用でございますか」
焦点の定まらない目でセレンとメイレーンの冒険者コインを見て毒づくケンプファー
王都近くのセレンとケンプファーが暮らしてた小屋
小屋の床には大量の空酒瓶が転がっている
七海と美香そして私も二人に乞われて小屋の中にいるけど空気が重い
小屋の中は二人掛けのダイニングテーブルとベッド以外の家具は無く部屋の隅には服が入った籠がいくつかあるだけ
椅子に座りテーブルにうつ伏しているケンプファー
テーブルの上にも空酒瓶が転がる
ケンプファーの横に仁王立ちで怒りを隠せないセレン
「私達を妬むだけならまだしも自分も貶めるなんて」
無念の歯軋りが聞こえて来る
覚醒というチートを手にして得た階級を普通の人であるケンプファーが妬むのは仕方ない
何時も全力で物事に立ち向かい手を携え前に進む事しか考えていなかった姿に恋した人が自分を貶める
心の中で何かが壊れるのを感じるセレン
急速にセレンの怒りが引き失意に変わるのが見てるだけでわかる
ケンプファーの前から移動し床に落ちてた大きな袋に着替えとか小物を入れ始める
一睨みするとメイレーンがセレンの手伝いを始める
「白金級様に吊りあわない銀級小物はお祓いば・・・・」
パチーン!
本当に軽くだけど手の平を振り抜いた私と頬を押さえるケンプファー
御免なさい我慢出来なかった
私の頬を涙が伝う
”なぜ自分を貶める・・・覚醒という多くの人からすれば手に入らぬ力を持つ私達を妬むのは当然の感情・・・でもなぜ今日までの修練の日々を否定し自分を貶める・・・”
涙が止まらない私をセレンが優しく抱き締めてくれる
「ありがとう彩美さん・・・でももういいんだ私の愛した人はもう存在しないから」
荷物を纏め終えると新たな酒瓶を手にするケンプファーを背に立ち去る
”御免なさい出しゃばってしまった”
「ありがとう私の言え無かった事を言ってくれて」
「彩美のビンタが数秒遅かったら私が同じことをしてたしな」
本当に良い仲間達に出会えたよ
「さて次はサイだね!」
メイレーンが気持ちを切り替えさせてくれる
”それはジルに頼んであるよ”
「えっいつの間に?」
メイレーンが悩んでるね
”地下迷宮を出た後に託鳥を飛ばしたよ”
「まって私もセレンも代言を頼まれてないよ」
”私が託したけど”
「って彩美さんの言葉じゃ伝わらないですよね」
まあメイレーンの反応は普通なんだけど七海はニヤリとか気が付いた反応だね
木の枝を拾い地面に”أيامي”<あやみ>と書く
「えええええ!これ闇の国の文字!」
メイレーンの目が最大に見開き驚いてるよ
「そういえば彩美さんの言葉が何て言うか感情を前より感じます」
気が付いたねセレン
「勿体振って無いでそろそろタネバラシしなさい!」
もう答えがわかってる七海が突っ込んで来たよ
”アークに教わったの闇の国の言葉と文字を”
「知の塊である先史代なら簡単なことなんだね」
半分あってるよ美香
王都に戻る馬上で話を続ける
”私は知の塊では無いよ”
肉体から解放された先史代は個と群が曖昧になり記憶や思考を共有する存在になった
それでなくては数多の星を巡り得た膨大な知を記憶し解釈する事は出来なかった
群を離れた個は肉体があった刻の記憶と経験に肉体から解放され得た高度な思考能力と途轍もない魔力だけが残る
”だから私は万能神とかでなく少し思考が特殊になったのと魔力が本来に戻ったくらいかな”
「なんかさらっと怖い事を言ってませんか彩美ちゃん」
”えっ?”
怖い事なんて私言った美香?
「無敵チートを超えた魔力ってな」
七海が解説してくれました
「だからギルドでも二人の事は聞かれなかったんですね少し気になっていたんですよ」
メイレーンがなんか納得した感じだね
”ジルへの託鳥に本当に万が一だけど二人がギルドに虚偽報告をした場合を考えて報告をお願いしてたの”
「その予防線はわかります・・・あそこまで人は卑屈になれるなんて」
唇を噛み締め苦しそうに吐き出すセレン
”弱い人は自己保身の為ならいくらでも卑屈になれるから”
そんなに長くはない新宿で蝶として舞った間に見て感じた悲しい現実だよ
メイレーンの小屋にも立ち寄り荷物を回収し黒泉館へ
黒泉館で馬を預け狭霧に二人の長期滞在部屋手配をして回収した荷物を預けギルド酒場で打ち上げだよ!
「「かんぱーい!」」
もう面倒なので最初からピッチャーをジョッキ代わりにビールだよ
メニューが読めるようになったので料理注文の時に私も数品お願いしたよ
”そうだ二人にも闇の国の言葉と文字を教えなきゃね”
「私達もメニューとか読めるようになるの!?」
最初にメニューが読みたいとか食いしん坊な美香だよね
料理が届き始めると恒例の爆食タイム
「これ餃子だあ!」
と嬉しそうな美香
”メニューにあったから頼んでみたよ”
「これは嬉しいよ少し皮が厚いけどこれが現地の味だね」
「煮卵もあったのか」
”うん!”
本当はうずらの卵が最高だけど鶏卵でも煮卵は大好きな七海と私だよ
ここに私達が居る事をどこで察知してるのか毎度の気配が登場だよ
遮音結界を張ると
「御合席いいかな?」
クリスタルを溶かしたような心地よい声だよ
”どーぞー”
毎度の棒読み返答
四人席で空席が無いから私の膝上のオヤクソクなパターンと思ったら
座る私の太腿へ尻が触れた瞬間に飛びあがるルシファー
「何があった彩美」
”どうしたの?”
なんか深刻モードになってるよ
「触れるだけでも体が霧散してしまいそうな恐ろしい量の魔力を感じる」
やっぱ凄いな完全に制御して抑えてるはずの魔力を気配だけで感じ取るとか
美香が椅子を持って来たのでネタなしで座るルシファー
”どう説明しようかな地下迷宮で出会った旧友の先史代に開放してもらった”
「まったく説明になってないが」
”ごめん!この件は後でキチンと話すので食事が落ち着いたらセレンにまずは物語の話をして欲しい”
私のジョッキを手に取り飲み干すルシファー
「ふ~わかった彩美が求めるなら」
でルシファーも含めて爆食タイムが再開
私は既にお腹いっぱいなのでビールを楽しみながら美味しそうに食べ続ける皆んなを見ながら少し考え事
サイはジルに任せておけば大丈夫だと思うけどケンプファーはどうするのかな
闇の国で冒険者を続けるのは精神的に厳しいよね
続けられる精神力があるなら今の精神状態にならないだろうし
なんて考えていたらジルがサイを連れてやってきたね
「そろそろ色々終えて打ち上げをしてるかと思ってね」
美香が隣のテーブルを持ってこようとすると制するジル
「サイの今後を伝えたら今日は二人で別に食事をするから」
サイはジルが冒険者として再指導と剣術を教え直し目途が付いたら新たなパーティーが見つかるまでジルとパーティーを組み昇級を目指ざすと決めた報告
「急成長した二人に焦り嫉妬して今回は軽率な行動をして迷惑を掛け本当に申し訳なかった」
話すのが苦手なサイが頑張ってメイレーンとセレンに謝罪をしてるよ
もしかしたらジルと練習してきたかな
セレンが声を掛ける
「もう気にしてないから頑張ってね」
メイレーンも声を掛ける
「いつの日かまた一緒に依頼を受けたいね」
去り際にジルが
「彩美の声で話す託鳥に腰を抜かすかと思ったよ今度ちゃんと説明してね」
と言われました
ジル達が去ると爆食タイムがまたも再開
追加注文もいっぱいしてるね
「ねー彩美ちゃん他にも何か面白いメニューないかな?」
頼まれていない料理でガイアにありそうなのを幾つか教え注文したよ
しばらくすると多くの皿が空になり爆食タイム終了だね
新たなジョッキ代わりのピッチャーが届くとルシファーが語り始める
「彩美はガイアから異世界転生して来た・・・」
そこからルシファーはこの世界が私の書いた物語が現実化した話をした
地下迷宮である程度は察していたセレンの驚きは少なかったよ
「セレンは何か察していたようだな」
特に疑問もなく受け入れるセレンにルシファーが何か感じたみたいだね
”次は私の番だね”
「闇の国の言葉が話せるようになった事も含まれるのかな」
まあルシファーなら気が付くよね
”私は先史代からガイアで人に転生してメネシスに転移半転生した存在だった”
「また何ともややこしい事になっておるな」
地下迷宮でのアークとの出会い
アークは私が先史代だった頃の親友であった事
そして私の過去が解放され先史代として力を取り戻した事を話す
「その結果が先史代の持つ恐ろしい量の魔力だったのか」
”また攻撃魔法を気軽に使えなくなってしまったよ”
「普通は魔力が上がると喜ぶものだが」
”前より先史代時代の経験で魔力を制御できる術を手に入れたけど総量が増えすぎて最小まで絞ってもかなり強力でね”
「そして卵が先か鶏が先かな状態もややこしいな」
”まあこれに関しては確認方法もないので世界が変えた過去か本当に過去だったのかは考えずに私は先史代だったと受け入れる事にしたよ”
「彩美は強いな」
「あああ!」
”どうしたの美香?”
「彩美ちゃんとアークが親友でアークのお父さんがダブネスでしょ!!彩美ちゃんの御近所さんが魔王だったとかなの!!」
気が付いちゃったね
”うんアークの家に招かれて一緒にご飯を食べたりしてたよ”
「なんか世界の危機なのに緊張感が一気に無くなってしまった気がするよ」
なんで気が付いていてもネタにしなかったんだけどね
”あくまで先史代としての常識範囲だけど良い父で普通の人だったんだけどね”
さて頃合いもいいかな
「出ておいでアーク」
建物影の人目が無い場所で実体化した幻体のアークがやって来る
「初めましてルシファー様アークでございます」
「不思議な存在だな実体があるのに生命を感じない」
「私は魔力のみで構成されたアークの幻体となります」
「魔力だけで実体のある人を生み出すとは恐ろしいな先史代とは」
「本来であれば私の実体から御伝えすべきなのですが人前に出れない姿なので幻体を通して失礼となります」
「気にしないでよい先ほど先史代本来の姿に関しては聞いているからな」
「本当にありがとうございましたルシファー様のおかげで彩美と再会出来ました」
幻体も涙を流すんだね
「幻体でも飲めるんでしょアーク」
とアークの椅子を持って来た美香だよ
「飲めますが実体より先に私が彩美と一緒した事を知ったら泣かれてしまう気がして」
”大丈夫だよ年始年末のバタバタが終わったらお酒とお菓子をいっぱい持って逢いにいくからさ”
新たなピッチャーがアークのも含めて届いたので
「「乾杯」」
「ああ・・・やっぱし感動が凄い!記憶同期した時に泣かれそうな予感です」
その時だった
メインストリートが騒がしくなる
「馬が来るぞ!」
「街中で全速力なんて何考えてるんだ」
と雑踏が道脇に避けると一体の騎馬が私達の前に飛び出して来た
「西街道でガーゴイルの群れが現れ商隊が襲われている救援に行ってくれる冒険者はいないか!」
ギルド経由では間に合わないので冒険者が屯している冒険者酒場に飛び込んで来たんだね
ガーゴイルはワイバーンより少し強いので推奨階級は銀から金級なんだけど群れなので皆んな慎重になってるね
”何匹くらいの群れだ!”
「少なく見ても数十匹」
冒険者居酒屋には私達を除くと金級までしかいないので誰もこの匹数では反応しない
”水晶級の彩美だ手助けする”
「助かる隊は西街道の王都まで五リーグくらいの場所です」
「私は先に状況を確認しに行きます」
”お願い”
幻体が霞んで消える
好きな場所に瞬時に移動出来る幻体は斥候として最適だね
ただ幻体は魔法を使えないので相手に手を出すことは出来ないけどね
私達は全力で黒泉館の厩舎まで走り馬を受け取る
他の冒険者達が協力して雑踏整理をしてくれてるので全力でメインストリートを駆け抜ける
ってなんで私の後ろにルシファーが横座りで乗ってるの!?
「バージョンアップした彩美の初陣を見たくてな」
まったく好奇心旺盛な王女様ですね
西門を出て街道に入った所で念通だね
「現在位置は西門から四リーグでガーゴイルはノーマルタイプ四十二匹です」
アークの声が頭に響く
”商隊の状態は?”
「随行する護衛隊が応戦してますが限界寸前です」
”ありがとう”
「到着までに大きな動きがありましたら連絡をいれます」
四リーグなら後数分持ちこたえて
襲撃現場に到着するとこれ以上王都に近づきガーゴイルの被害を出す訳に行かないので前進を止め商隊を中心に護衛隊が囲うように戦っている
空から舞い降りて来るガーゴイルは剣で追い払い吐き出す炎は盾を持ったタンク役が受け止めているが限界寸前だね
荷馬車の幌は破れ何人かは地面に転がって血を流している
”水晶級冒険者の彩美だ加勢する!”
七海と美香は馬から飛び降りると負傷者の治療と護衛に行く
騎手が降りた馬はそのまま走り抜けガーゴイルの手が届かない場所まで逃げる
あっルシファーも馬から飛び降り負傷者の手当てを手伝いに行った
働く王女様だねえ
ガーゴイルは体高二メートル位で翼を広げると幅は四メートル位
蝙蝠を大きくした姿に似ているが鋭い爪が生えた手足があり上位タイプになると武器を扱う場合もある
空を自在に素早く飛び物理攻撃だけでなく嘴からは火を吐く少し厄介な奴だよ
メイレーンが火炎玉で狙うが動きが素早く避けられてしまう
「今後の課題は命中精度!」
と叫びながら連射して数匹を灰にする
セレンも凄いよ
氷嵐を変形させて手の平から棒状にガーゴイルまで伸ばして攻撃をしてる
「私も命中精度が課題だあ!」
とか叫びながら棒状の氷嵐を振り回す
氷嵐が直撃した数匹が凍り付き地面に落ち砕け散る
私はどうしようかな
魔法使うとワンパンになり二人の見せ場も無くなるし修練にもならないしね
空から舞い降りて護衛隊の一人に攻撃をしようとするガーゴイルを見つけたよ
金乃剣を抜きガーゴイルに向かい腕部強化をして力一杯空を切る
パン!
と大きな音が響き発生した衝撃波がガーゴイルに命中し引き裂く
おっ出来たね音速以上で空を切りソニックブームを出すチャレンジ成功
大きな音は刃先が音速の壁を越えた時に出た音だよ
数分で全てのガーゴイルを倒したよ
負傷者の手当てを終えた七海達と合流すると商隊から隊長らしき人が近づいて来る
「本当にありがとうございますカーラ商会のカーラです」
”水晶級の彩美です”
と続いて皆んなが自己紹介をするけどルシファーどうする!?
ルシファーは軽くフードをあげ顔を一瞬見せると
「私がいた事は内密に」
驚くカーラだけど
「私は何も見ておりません」
と触らぬ神に祟りなしな感じでそれ以上はルシファーに関して触れない事にしたみたいだね
「ガーゴイルの撃退だけでなく負傷者の手当てまで本当にありがとうございます」
”なぜガーゴイルに襲われたかわかるか?”
「突然襲われたので・・・」
王都周辺にガーゴイルはいないはず何かよからぬ事の前兆なのか?
”わかりました念のため王都まで護衛します”
戦いが終わったの察した七海達の馬も帰ってきたね
商隊の後ろに続くように人が歩く速度で王都に向かう
「彩美さんが使った剣を振るとパンって音がして離れたガーゴイルが斬れちゃうの凄かったですね」
メイレーンが素直に驚いてくれて可愛いよね
”あれ魔法じゃないんだよ”
「音速超えで剣を振り衝撃波を出しガーゴイルを斬り割くとは驚きだよ」
七海がフォローを入れてくれるね
”音速は音の進む速度で物が音速を超える時に大きな衝撃波が生まれるんだよ”
「七海さんが仕組みを理解しているからガイアの理論ですか?」
セレンは勘のいい子だね
”メネシスでも同じだけど理論はガイアで実証された物だね”
「音は一秒に三分の一リーグ進むから彩美の馬鹿みたいな強化魔法で振り抜かないと無理な技だな」
王都に着くとカーラが私達の元へやって来て今日の救援に関して話をして行った
直接の冒険者雇用は契約とかが面倒なので明日に緊急救助要請だった旨で事後依頼として冒険者ギルドに申請をするので報酬は冒険者ギルド経由で受け取って欲しいとの事だった
示された報酬金額も十分だったのでここで商隊とは別れる事になったよ
流石に今日は色々あり過ぎ疲れたので二件目へ飲みには行かずに帰る事にしたけど
”ルシファーを送るので先に帰って”
と私は王宮経由で帰る事にしたよ
私の後ろに横座りで座ったルシファーを乗せて馬は王宮に向かう
別れ際に
「今度ゆっくり先史代の話を聞かせてくれると嬉しいな」
”うん任せて”
部屋に帰ると七海と美香にメイレーン達も一緒にお風呂に入っていたので私も一緒に汗を流したよ
美香もメイレーン達も今日は限界と風呂で軽く晩酌をしたら部屋に戻って行ったよ
ベッドへ入る前に紫煙を巡らしに七海とテラスに出ると美香は既に爆睡だね
カーテンが明日には付くので寝姿が覗けてしまうのは今晩が最後だね
ゆっくり肺に紫煙を入れゆっくり吐き出すと不安も少しだけ一緒に出て行く気がするけど完全に消えない
人としての私に取り戻した先史代の力
私は本当に人のままなんだろうか?
もう私の思考は先史代に戻ってるから私の考える人の思考としての振る舞いが正しい物かも不安だよ
紫煙を巡らし終え火を揉み消すと突然だよ七海が御姫様抱っこをしてベッドまで運んでくれる
自分の体に巻いていたバスタオルを脱ぐと私のバスタオルも脱がし横に添い寝してくる
何も言わず強く抱き締めて来る
触れ合う七海の肌感触が気持ち良い・・・このまま永遠に身を任せ溺れたい
数分が過ぎ私の思考は七海の肌感に染まり無になって行く
「やっと不安が消えたね」
七海は先史代の思考が理解出来るの!?
「先史代がどうとかこうとかはわからないけど彩美のことはわかるよ」
完全に思考を読まれてるね
「だって私は貴方の嫁なんだからさ」
そうだよ先史代の思考であれ人の思考であれ過程は別かもだけど導き出される解は愛した人と一緒に刻を共有して過ごしたい気持ちは変わらない
七海を強く抱きしめる
柔らかくて温かくて気持ちいいよ
「昨日から色々あって疲れてると思うけどどうする?」
小悪魔の甘き囁きだよ
私は七海の唇へ唇を重ねると全ての身を委ねる
先史代の思考・・・人の思考なんて関係ない七海が与えてくれる快感に意識が闇に落ちるまで身を任す・・・
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感想を一言でも頂けるとうれしく執筆に熱が入ります
掲載サイトによっては匿名で感想を書けないのでマシュマロを用意しました
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