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第2話 ちょっと違う学校生活 Part1

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 いつも通り楓と一緒に登校してきた俺たちを出迎えたのは。



「おはようお二人さん。今日も仲良くていいね」

「おはよう、康史。変なこと言ってっとぶっ飛ばすからな」

「はぁ、お前らまだ付き合ってないの?」

「まだってなんだまだって。幼馴染だぞ」

「そうよ、内野くん。わたしたち別にそんなんじゃないもの」

「分かったよ。取り敢えず席ついたら?――こんなんで付き合いだしたらどうなっちゃうんだろうか」

「なんか言ったか?」

「なにも」



 最後の方何言ってるのか聞こえなかったが、今喋ってたのは内野康史。同い年で中学高校とずっと同じクラスの腐れ縁。

 ちなみに彼女持ちでその彼女さんはなんと1個下の後輩。

 しかもなんとも健気なことにそのまま進学すれば大学まで進めるというエスカレーター式のお嬢様学校(成績超優秀で県内トップクラス)の中学校に進学したにもかかわらず、外部進学を選択し来年にはうちの高校に入学する予定だという。

 

 で、その後はしょうもない世間話に話を咲かせているうちに気づけば朝のHRの時間。

 うちの担任は数学教師で結構厳しいことも言うが意外と好かれている。



「今日の連絡事項はいくつかあるからよく注意して聞けよ。まず模試の申込みだが、これは希望制だから受けたいやつは申込書を明後日までに俺に手渡ししろ。あと今週は俺が休む関係で授業交換な。今日の6限と明々後日の2限を交換したから今日の午後はなんと素敵な数学2時間だ。休み時間はもちろん入れるから安心していいぞ」



 そのセリフに落胆する生徒が半分、喜ぶやつはゼロ。

 さすがに数学2時間はきつい。

 けれど、いくら文句を言っても何も変わらないし何より後少ししたらもう1時間目が始まる。

 先生も急ぐようにして出ていき、あっという間に1限の先生が入ってきた。



 1限は世界史で、4大文明のいづれかを選びグループで発表するというもの。今日はまるまるその準備なのだが、いかんせん俺のグループはものすごい勢いで仕事を片付けたせいかあっという間に終わってしまい、今日は何もやることがないということで雑談タイムである。



 結果。

「おい律希、昨日の『はたらかない勇者様』見たか?」

「ああ見た見た。昨日結構面白かったよな」



 康史と2人でオタク談義が始まった。



「勇者がニートで敵の魔人がファストフード店のバイトとか笑っちゃうよな」

「そうそう。でさ、二人を両親と呼ぶ子供が現れてさ」

「昨日はむっちゃおもろかった。あと女子大生が超怪力ってとこも」

「それな。マジで今回のコレは大当たりだわ」



 とまあ一通り盛り上がっていたところで。



「そういえば話は変わるけど律希、おまえ今日なんか緊張してねぇか?」



 今まで頑張って隠してきた俺の普段との違いに気づいたらしい康史が本題に踏み込んできた。




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今日のキャラ紹介



川俣楓 (かわまた かえで) 名字は東武伊勢崎線の駅名、高校1年生



 律希の幼馴染。容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能のすべてを揃えた完璧美少女。そのスタイルの良さとすべての良さに惹かれ告白したもの多数。ちなみにそのすべてが冷たくあしらわれ、撃沈。律希に一途な彼女だが、なかなか告白してこない律希にじれったさを覚え、さらに律希がモテていることに気づいていないことからの焦りも感じ、そろそろ告白しようかと考えている。



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