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第11章
4話~第一次防衛戦・終結~
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新しい技は…成功した。陣の完成後にどでかい火柱があがり、結合体を焼いた。これにより結合体がぐらついたので追い打ちとばかりに『ブラストレーザー』を結合体の頭から叩きつける。これで結合体の鈍器が破壊されたようで、下にゾンビが転がっていた。すぐにパリンと割れて消えたが。
ここまで来たらもう一度火柱を上げたい。だが一回切りしか攻撃はしてくれないのがこの陣なので、試しに今の形のまま、『ホーリーダスト』を盾に纏わせてみる。するとうまくはまったようで、空から一筋の光の柱が落ちてきた。もしかすると、相性の良い魔法同士なら連鎖反応を起こすのでは?と思い、『ウインドダスト』を盾に纏わせてみる。この推測は正しかったようで、空から一筋の光の柱に雷が纏われていた。そして結合体に落ちた瞬間、結合体の体の大部分を消し去った。雷のお陰で麻痺状態になったのか再生が止まった。ここでさらに追撃を仕掛けられれば良かったのだが、盾を一度に三十枚近くも展開し、緻密な作業をしたせいで集中力ががた落ちしていた。そのため、今出来るのは陣が崩れないようにすることだけだった。後先考えずに試してみた結果だな。ここは反省しなければ…
「おい、魔法使える奴はいないのか?あいつがやったみたいなことが出来る奴は?」
いるはずがないだろう。自分で編み出したスキルなのだから、一朝一夕で身に付くようなものではない。そもそもこのスキルは守護者に加えて魔法使いであること、この盾を任意で展開できることが条件だ。いや、魔法を盾に纏わせれば良いんだから、魔法使いがいれば同じことが出来るか?
「俺は無理だ!どっちも出来ねえよ」「私も…回復用に魔法をとってるから…」「あの盾に魔法を纏わせてたよな?だったら、魔法を使えるだけで良いんじゃないのか?」「で、でもよ?出来なかったらどうするんだ?」「物は試し、だろ?一回やってみなきゃわかんねえって!」
うしろで口々に何か言っているが、何をするにしても早くしてくれないとキツい。今はもう根性で持たせているんだ、早くしてくれ!
「おい、アンタ!なんか苦しそうだけど大丈夫か!?」
【彼があれを出しているときは集中力を使う。下手に話しかけると危ない】
男性は驚いたような声を上げたが、俺にはシノンだと分かったので、盾の維持を続ける。
【話すのであれば私が彼の言葉を貴方に届ける。それでいい?】
なんの問題もないので頷く。男性も半信半疑のようだったが頷いていた。
【その前に大事な話がある、彼があの盾を出していられるのはあと数分が限界。今はなんとか持たしているに過ぎない】
「そうなのか!?だとしたら、アンタがやってたみたいにあの浮いてるやつに他のやつが魔法を纏わせられねぇか?」
それは出来るか分からないので分からないと念じておく。こうすることでミーちゃんが勝手に言葉を拾ってくれる。
【わからない、といっている。試してみる必要がある】
この念話を聞いた男性が一旦離れ、数人を伴って戻ってきたようだ。
「今三人ほど魔法が使える前線組のやつらを連れてきた。それぞれ魔法を纏わせてみるから、どんな魔法なら纏わせられるんだ?」
【ダスト系魔法。それ以外では纏わせられる確率が低いと言っている】
「そうか、じゃあよろしく頼む!」
男性がそういうと三人から「「「了解」」」と返ってきた。各自ダスト系魔法を使い盾に魔法を纏わせようとしたが、全員失敗してしまった。くそ、流石にもう限界なんだが…
「私もやってみて良いですか~?」
ん?聞き覚えのある声が…ついに幻聴が聞こえ出したのか?
【メイ!?】
幻聴ではなかった模様。もう意識も朦朧としていたが、なんとか踏ん張って耐える。
「『ホーリーダスト』~『ウインドダスト』~『アクアダスト』~」
メイがダスト系魔法を三種類同時に使った。結果は成功。空から一筋の光の柱が雷を纏いながら落ちてきて、結合体の足元からは純水では無いことが分かる水が出てきている。何故純水ではないと分かったかと言うと、塩の臭いがしたからだ。
「ヴヴオアアアア…!」
ようやく結合体は悲鳴を上げ、その姿を消した。そのあとどうなったのかはわからないが、気がつくと俺は自宅のベットにいた。
「…終わったのか?」
立ち上り部屋から出ようとすると、体がぐらついて倒れこんでしまった。
「いつつつ…頭がくらくらするな…とにかく今日は大人しくしていよう。となれば時間を見て…げえっ!朝…!?」
俺が時計を見ると、午前四時。仕事自体はまだあとだから良いとしても、こんな時間じゃ流石に誰も起きてないよなぁ。ひとまずパーティチャットを開いて状況確認だけする。あれは夢では無かったようで、あのあと世界の接点までこちらは攻めよった。すると穴のような接点はスッと消えてしまったらしい。そういったことがログとして全て残っていた。
「そっか、戦いは終わったのか…ひとまずログアウトだ」
そう言ってすぐにログアウトした。ログアウトしたあとも体がふらついたので相当体には来ていたようだ。
ここまで来たらもう一度火柱を上げたい。だが一回切りしか攻撃はしてくれないのがこの陣なので、試しに今の形のまま、『ホーリーダスト』を盾に纏わせてみる。するとうまくはまったようで、空から一筋の光の柱が落ちてきた。もしかすると、相性の良い魔法同士なら連鎖反応を起こすのでは?と思い、『ウインドダスト』を盾に纏わせてみる。この推測は正しかったようで、空から一筋の光の柱に雷が纏われていた。そして結合体に落ちた瞬間、結合体の体の大部分を消し去った。雷のお陰で麻痺状態になったのか再生が止まった。ここでさらに追撃を仕掛けられれば良かったのだが、盾を一度に三十枚近くも展開し、緻密な作業をしたせいで集中力ががた落ちしていた。そのため、今出来るのは陣が崩れないようにすることだけだった。後先考えずに試してみた結果だな。ここは反省しなければ…
「おい、魔法使える奴はいないのか?あいつがやったみたいなことが出来る奴は?」
いるはずがないだろう。自分で編み出したスキルなのだから、一朝一夕で身に付くようなものではない。そもそもこのスキルは守護者に加えて魔法使いであること、この盾を任意で展開できることが条件だ。いや、魔法を盾に纏わせれば良いんだから、魔法使いがいれば同じことが出来るか?
「俺は無理だ!どっちも出来ねえよ」「私も…回復用に魔法をとってるから…」「あの盾に魔法を纏わせてたよな?だったら、魔法を使えるだけで良いんじゃないのか?」「で、でもよ?出来なかったらどうするんだ?」「物は試し、だろ?一回やってみなきゃわかんねえって!」
うしろで口々に何か言っているが、何をするにしても早くしてくれないとキツい。今はもう根性で持たせているんだ、早くしてくれ!
「おい、アンタ!なんか苦しそうだけど大丈夫か!?」
【彼があれを出しているときは集中力を使う。下手に話しかけると危ない】
男性は驚いたような声を上げたが、俺にはシノンだと分かったので、盾の維持を続ける。
【話すのであれば私が彼の言葉を貴方に届ける。それでいい?】
なんの問題もないので頷く。男性も半信半疑のようだったが頷いていた。
【その前に大事な話がある、彼があの盾を出していられるのはあと数分が限界。今はなんとか持たしているに過ぎない】
「そうなのか!?だとしたら、アンタがやってたみたいにあの浮いてるやつに他のやつが魔法を纏わせられねぇか?」
それは出来るか分からないので分からないと念じておく。こうすることでミーちゃんが勝手に言葉を拾ってくれる。
【わからない、といっている。試してみる必要がある】
この念話を聞いた男性が一旦離れ、数人を伴って戻ってきたようだ。
「今三人ほど魔法が使える前線組のやつらを連れてきた。それぞれ魔法を纏わせてみるから、どんな魔法なら纏わせられるんだ?」
【ダスト系魔法。それ以外では纏わせられる確率が低いと言っている】
「そうか、じゃあよろしく頼む!」
男性がそういうと三人から「「「了解」」」と返ってきた。各自ダスト系魔法を使い盾に魔法を纏わせようとしたが、全員失敗してしまった。くそ、流石にもう限界なんだが…
「私もやってみて良いですか~?」
ん?聞き覚えのある声が…ついに幻聴が聞こえ出したのか?
【メイ!?】
幻聴ではなかった模様。もう意識も朦朧としていたが、なんとか踏ん張って耐える。
「『ホーリーダスト』~『ウインドダスト』~『アクアダスト』~」
メイがダスト系魔法を三種類同時に使った。結果は成功。空から一筋の光の柱が雷を纏いながら落ちてきて、結合体の足元からは純水では無いことが分かる水が出てきている。何故純水ではないと分かったかと言うと、塩の臭いがしたからだ。
「ヴヴオアアアア…!」
ようやく結合体は悲鳴を上げ、その姿を消した。そのあとどうなったのかはわからないが、気がつくと俺は自宅のベットにいた。
「…終わったのか?」
立ち上り部屋から出ようとすると、体がぐらついて倒れこんでしまった。
「いつつつ…頭がくらくらするな…とにかく今日は大人しくしていよう。となれば時間を見て…げえっ!朝…!?」
俺が時計を見ると、午前四時。仕事自体はまだあとだから良いとしても、こんな時間じゃ流石に誰も起きてないよなぁ。ひとまずパーティチャットを開いて状況確認だけする。あれは夢では無かったようで、あのあと世界の接点までこちらは攻めよった。すると穴のような接点はスッと消えてしまったらしい。そういったことがログとして全て残っていた。
「そっか、戦いは終わったのか…ひとまずログアウトだ」
そう言ってすぐにログアウトした。ログアウトしたあとも体がふらついたので相当体には来ていたようだ。
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