44 / 110
第7章
5話~指揮官ドラゴン、本気を出す~
しおりを挟む
指揮官ドラゴンの前にいたドラゴン達がようやく倒れた。別働隊の方はまだ残っているが、俺の盾で守りきれており、攻撃も当たっているようなのでじきに倒れるだろう。問題は指揮官ドラゴン。全く実力がわからないから厄介なんだよな…
「『フレイムダスト』~」
ん、後ろは終わったのかな?色々な問題で前しか見てられないからわかんないんだよな。まあ、その問題の一つは指揮官ドラゴンなんだけど。どんな挙動で攻撃になるのかが全く読めない。で、ドラゴンの方は…こっちを待ってるのか?それとも、向こうもこちらの動きを見てるのか…?
「ゴロウ!ウィーさん!一旦後ろに下がってくれ!」
ゴロウ、ウィーさんは二人ともこの言葉に従って障壁の後ろに下がってきた。下がらせた理由は…まぁ、簡単なことだから省略する。後々わかるだろうし。
「メイ!そっちは?」
「既に倒して終わってます~。あとはそっちのドラゴンだけですよ~」
よし、ならいい。後ろの脅威は無くなったし、盾も一旦障壁用以外は展開しないで済む。あの盾、枚数が多いほど集中力を削られてる気がするんだよな…
ドラゴンはこちらが全員集まったのを見計らってか、口を開いた。何か来ると思い、身構える。そして、ドラゴンの口から出てきたのは…
「キサマラノチカラハワカッタ。コチラモホンキヲダス」
であった。ドラゴンが喋っただけで驚きなのだが、そこに追い討ちをかけるように段々巨大化していく。二メートル程度しかなかったドラゴンがみるみる内に十メートルはありそうな巨体になってしまった。
「な、なんなんだよ、あれ…」
こんな言葉、言ったところで無意味なのだが、ついつい口から出てしまった。いや、出るのも仕方ないか?巨木の幹みたいに太い枝に乗っているのが精一杯なのでは?と思ってしまうほどに巨大な足。背中の方は…ジェットコースターの一番落ちる部分を想像してもらった方がいい。手なんて、人一人分のサイズだし、それでいて体長と同じくらいありそうな翼。ザ・ドラゴンなんだが…恐ろしい。そしてそんな生き物が人の言葉を喋るだなんて、化け物なのでは?と思ってしまう。実際、今も喋っている。
「フウ、ヒサシブリニタノシメソウダナ。クレグレモカンタンニヤラレテクレルナヨ?モチロン、ワタシニカテバソレソウオウノホウシュウガアル。デハ、イクゾ」
こうして、巨大化した指揮官ドラゴン対俺達六人の戦闘が始まった。
まだまだ低層辺りではあるが、相手は本気を出したドラゴンである。一筋縄ではいかない。おまけに人の言葉を話せるほど知能が発達しているようなので、こちらの攻撃を見てどうすれば回避できるか考えて動いてくる。くそ、ボスらしきモンスターはずっとくっちゃべってろよ!くっちゃべりながら避けられたらそれはそれでイラつくが。
戦況は、三対七。三がこちらだ。つまり、苦戦中。手札もこちら六人分を合わせたものよりも圧倒的に多く、バリア、ブレス、踏み潰し、パンチなどの他に魔法なんかも使ってくる。これ、ソロは確実に「殺してください」といっているようなもんだな。しかもたちが悪く、ブレス中に『ウインドダスト』のような魔法を使い火の方向をコントロールしてくる。簡単にいうと、通常、ブレスは正面にしか出来ないが、魔法を使われると動かずにブレスの炎がグニャリと曲がってくる。これでは盾なんて関係無しに攻撃を当てられる。なので俺は盾をフルで展開している。つまり、どこから来ても良いように全方向に展開させている。
「ソノテイドカ?ワラワセテクレルナ、ソノテイドデワレラガスヲコウゲキシヨウトハ」
?どう言うことだ?ここはあくまでダンジョンで、ドラゴンの住み処みたいなものは別にあるんじゃないのか?まさかとは思うが、ここのボスを倒してしまうと生態系に影響が…?じゃなくて、倒されたらまた新しいボスが出てくるんじゃないのか?
「『フレイムダスト』~」
ん、後ろは終わったのかな?色々な問題で前しか見てられないからわかんないんだよな。まあ、その問題の一つは指揮官ドラゴンなんだけど。どんな挙動で攻撃になるのかが全く読めない。で、ドラゴンの方は…こっちを待ってるのか?それとも、向こうもこちらの動きを見てるのか…?
「ゴロウ!ウィーさん!一旦後ろに下がってくれ!」
ゴロウ、ウィーさんは二人ともこの言葉に従って障壁の後ろに下がってきた。下がらせた理由は…まぁ、簡単なことだから省略する。後々わかるだろうし。
「メイ!そっちは?」
「既に倒して終わってます~。あとはそっちのドラゴンだけですよ~」
よし、ならいい。後ろの脅威は無くなったし、盾も一旦障壁用以外は展開しないで済む。あの盾、枚数が多いほど集中力を削られてる気がするんだよな…
ドラゴンはこちらが全員集まったのを見計らってか、口を開いた。何か来ると思い、身構える。そして、ドラゴンの口から出てきたのは…
「キサマラノチカラハワカッタ。コチラモホンキヲダス」
であった。ドラゴンが喋っただけで驚きなのだが、そこに追い討ちをかけるように段々巨大化していく。二メートル程度しかなかったドラゴンがみるみる内に十メートルはありそうな巨体になってしまった。
「な、なんなんだよ、あれ…」
こんな言葉、言ったところで無意味なのだが、ついつい口から出てしまった。いや、出るのも仕方ないか?巨木の幹みたいに太い枝に乗っているのが精一杯なのでは?と思ってしまうほどに巨大な足。背中の方は…ジェットコースターの一番落ちる部分を想像してもらった方がいい。手なんて、人一人分のサイズだし、それでいて体長と同じくらいありそうな翼。ザ・ドラゴンなんだが…恐ろしい。そしてそんな生き物が人の言葉を喋るだなんて、化け物なのでは?と思ってしまう。実際、今も喋っている。
「フウ、ヒサシブリニタノシメソウダナ。クレグレモカンタンニヤラレテクレルナヨ?モチロン、ワタシニカテバソレソウオウノホウシュウガアル。デハ、イクゾ」
こうして、巨大化した指揮官ドラゴン対俺達六人の戦闘が始まった。
まだまだ低層辺りではあるが、相手は本気を出したドラゴンである。一筋縄ではいかない。おまけに人の言葉を話せるほど知能が発達しているようなので、こちらの攻撃を見てどうすれば回避できるか考えて動いてくる。くそ、ボスらしきモンスターはずっとくっちゃべってろよ!くっちゃべりながら避けられたらそれはそれでイラつくが。
戦況は、三対七。三がこちらだ。つまり、苦戦中。手札もこちら六人分を合わせたものよりも圧倒的に多く、バリア、ブレス、踏み潰し、パンチなどの他に魔法なんかも使ってくる。これ、ソロは確実に「殺してください」といっているようなもんだな。しかもたちが悪く、ブレス中に『ウインドダスト』のような魔法を使い火の方向をコントロールしてくる。簡単にいうと、通常、ブレスは正面にしか出来ないが、魔法を使われると動かずにブレスの炎がグニャリと曲がってくる。これでは盾なんて関係無しに攻撃を当てられる。なので俺は盾をフルで展開している。つまり、どこから来ても良いように全方向に展開させている。
「ソノテイドカ?ワラワセテクレルナ、ソノテイドデワレラガスヲコウゲキシヨウトハ」
?どう言うことだ?ここはあくまでダンジョンで、ドラゴンの住み処みたいなものは別にあるんじゃないのか?まさかとは思うが、ここのボスを倒してしまうと生態系に影響が…?じゃなくて、倒されたらまた新しいボスが出てくるんじゃないのか?
0
お気に入りに追加
328
あなたにおすすめの小説
Free Emblem On-line
ユキさん
ファンタジー
今の世の中、ゲームと言えばVRゲームが主流であり人々は数多のVRゲームに魅了されていく。そんなVRゲームの中で待望されていたタイトルがβテストを経て、ついに発売されたのだった。
VRMMO『Free Emblem Online』
通称『F.E.O』
自由過ぎることが売りのこのゲームを、「あんちゃんも気に入ると思うよ~。だから…ね? 一緒にやろうぜぃ♪」とのことで、βテスターの妹より一式を渡される。妹より渡された『F.E.O』、仕事もあるが…、「折角だし、やってみるとしようか。」圧倒的な世界に驚きながらも、MMO初心者である男が自由気ままに『F.E.O』を楽しむ。
ソロでユニークモンスターを討伐、武器防具やアイテムも他の追随を許さない、それでいてPCよりもNPCと仲が良い変わり者。
そんな強面悪党顔の初心者が冒険や生産においてその名を轟かし、本人の知らぬ間に世界を引っ張る存在となっていく。
なろうにも投稿してあります。だいぶ前の未完ですがね。
異世界で検索しながら無双する!!
なかの
ファンタジー
異世界に転移した僕がスマホを見つめると、そこには『電波状況最高』の表示!つまり、ちょっと前の表現だと『バリ3』だった。恐る恐る検索してみると、ちゃんと検索できた。ちなみに『異世界』は『人が世界を分類する場合において、自分たちが所属する世界の外側。』のことらしい。うん、間違いなくここ異世界!なぜならさっそくエルフさん達が歩いてる!
しかも、充電の心配はいらなかった。僕は、とある理由で最新式の手回しラジオを持っていたのだ。これはスマホも充電できるスグレモノ!手回し充電5分で待ち受け30分できる!僕は、この手回しラジオを今日もくるくる回し続けて無双する!!
沢山寝たい少女のVRMMORPG〜武器と防具は枕とパジャマ?!〜
雪雪ノ雪
ファンタジー
世界初のフルダイブ型のVRゲーム『Second World Online』通称SWO。
剣と魔法の世界で冒険をするVRMMORPGだ。
このゲームの1番の特徴は『ゲーム内での3時間は現実世界の1時間である』というもの。
これを知った少女、明日香 睡月(あすか すいげつ)は
「このゲームをやれば沢山寝れる!!」
と言いこのゲームを始める。
ゲームを始めてすぐ、ある問題点に気づく。
「お金がないと、宿に泊まれない!!ベットで寝れない!!....敷布団でもいいけど」
何とかお金を稼ぐ方法を考えた明日香がとった行動は
「そうだ!!寝ながら戦えばお金も経験値も入って一石三鳥!!」
武器は枕で防具はパジャマ!!少女のVRMMORPGの旅が今始まる!!
..........寝ながら。
VRMMO~鍛治師で最強になってみた!?
ナイム
ファンタジー
ある日、友人から進められ最新フルダイブゲーム『アンリミテッド・ワールド』を始めた進藤 渚
そんな彼が友人たちや、ゲーム内で知り合った人たちと協力しながら自由気ままに過ごしていると…気がつくと最強と呼ばれるうちの一人になっていた!?
VRおじいちゃん ~ひろしの大冒険~
オイシイオコメ
SF
75歳のおじいさん「ひろし」は思いもよらず、人気VRゲームの世界に足を踏み入れた。おすすめされた種族や職業はまったく理解できず「無職」を選び、さらに操作ミスで物理攻撃力に全振りしたおじいさんはVR世界で出会った仲間たちと大冒険を繰り広げる。
この作品は、小説家になろう様とカクヨム様に2021年執筆した「VRおじいちゃん」と「VRおばあちゃん」を統合した作品です。
前作品は同僚や友人の意見も取り入れて書いておりましたが、今回は自分の意向のみで修正させていただいたリニューアル作品です。
(小説中のダッシュ表記につきまして)
作品公開時、一部のスマートフォンで文字化けするとのご報告を頂き、ダッシュ2本のかわりに「ー」を使用しております。
運極さんが通る
スウ
ファンタジー
『VRMMO』の技術が詰まったゲームの1次作、『Potential of the story』が発売されて約1年と2ヶ月がたった。
そして、今日、新作『Live Online』が発売された。
主人公は『Live Online』の世界で掲示板を騒がせながら、運に極振りをして、仲間と共に未知なる領域を探索していく。……そして彼女は後に、「災運」と呼ばれる。
異世界転生? いいえ、チートスキルだけ貰ってVRMMOをやります!
リュース
ファンタジー
主人公の青年、藤堂飛鳥(とうどう・あすか)。
彼は、新発売のVRMMOを購入して帰る途中、事故に合ってしまう。
だがそれは神様のミスで、本来アスカは事故に遭うはずでは無かった。
神様は謝罪に、チートスキルを持っての異世界転生を進めて来たのだが・・・。
アスカはそんなことお構いなしに、VRMMO!
これは、神様に貰ったチートスキルを活用して、VRMMO世界を楽しむ物語。
異世界云々が出てくるのは、殆ど最初だけです。
そちらがお望みの方には、満足していただけないかもしれません。
オタクおばさん転生する
ゆるりこ
ファンタジー
マンガとゲームと小説を、ゆるーく愛するおばさんがいぬの散歩中に異世界召喚に巻き込まれて転生した。
天使(見習い)さんにいろいろいただいて犬と共に森の中でのんびり暮そうと思っていたけど、いただいたものが思ったより強大な力だったためいろいろ予定が狂ってしまい、勇者さん達を回収しつつ奔走するお話になりそうです。
投稿ものんびりです。(なろうでも投稿しています)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる