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水穂の告白 1
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蒼が言っていた通り、俺たちが彼呼迷軌についてから、それほど時間を待たずに、光弘たちは無事な姿でやってきた。
光弘の傍らには、先ほどの黒衣の青年が絵にかいたような美しさでたたずんでいる。
その姿を目にした白妙や久遠は、一瞬の後に殺気を放って印を組むと、黒衣の青年を取り囲んだ。
光弘はあっけにとられたままだったが、黒衣の青年と白妙たちの間にすかさず立ちふさがる。
「なぜ・・・・・貴様がここにいる。」
白妙の抑揚のない低い声音に、ゾワリと肌が粟立った。
久遠も油断のない視線を送り、今まで見たことがないほど黒衣の青年を警戒している。
「ごあいさつだな。久しぶりの再会だというのに。」
そう言うと、黒衣の青年は気だるげにため息をついた。
「お前たちに用は無い。彼のつきそいだ。僕に構う必要はない。」
光弘の肩の上では癒までもが、黒衣の青年をかばうように唸り声を上げている。
白妙と久遠はそのまましばらく警戒をしていたが、長く息を吐き出し、手を降ろした。
「海神。一緒にいた男は?」
「蒼か。あいつは今真美とかいう女子を置きに行っている。」
黒衣の青年は、あごに手をあて少し何か考えたようだったが、鼻から小さく息を吐くと意地悪そうな笑みを浮かべた。
「なるほど・・・。」
言いながら、彼は自らの懐に手を入れ繭を1つ取り出した。
『抜けろ』
彼の言葉に反応し、繭は薄く光を放つと中から一人の少女を吐き出した。
すかさず光弘が近寄り彼女が起き上がるのを手助けする。
その様子を黒衣の青年はあまり面白くなさそうな表情で口を尖らせて見つめた。
光弘はそんな彼と視線を交わして困ったように笑いかけると、皆の方に向き直り真剣な表情で口を開いた。
「魂の治癒は済んでる。彼女から話を聞くべきだと思って連れてきたんだ。」
俺たちは顔を見合わせうなずいた。
丁度そのタイミングで、真美を送りに出ていた蒼が戻ってきた。
蒼と黒衣の青年は冷たく視線を絡ませると、無言のままどちらともなく目を逸らしてしまった。
俺は水穂に向かい、彼女が怖がらないよう、穏やかな口調で話しかけた。
「君は、どうしてこんなことをしたんだ?ショクとどうやってしりあった?奴はいったいなんなんだ?」
俺の問いかけに、水穂は肩を震わせ辺りを見回した。
「大丈夫だ。お前に害をなすものはここにはない。」
ちらりと黒衣の青年に目をやったあとで、白妙は優しく言った。
水穂は状況がつかめないながらも、霊体として動いていた時の記憶は残っているらしく、素直に語り始めた。
「こんなことをするつもりはなかったの。・・・ただ悲しくて、苦しくて、どうしても真美を許せなくて。」
そう言って水穂は涙を流しながら拳を強く握りしめた。
光弘の傍らには、先ほどの黒衣の青年が絵にかいたような美しさでたたずんでいる。
その姿を目にした白妙や久遠は、一瞬の後に殺気を放って印を組むと、黒衣の青年を取り囲んだ。
光弘はあっけにとられたままだったが、黒衣の青年と白妙たちの間にすかさず立ちふさがる。
「なぜ・・・・・貴様がここにいる。」
白妙の抑揚のない低い声音に、ゾワリと肌が粟立った。
久遠も油断のない視線を送り、今まで見たことがないほど黒衣の青年を警戒している。
「ごあいさつだな。久しぶりの再会だというのに。」
そう言うと、黒衣の青年は気だるげにため息をついた。
「お前たちに用は無い。彼のつきそいだ。僕に構う必要はない。」
光弘の肩の上では癒までもが、黒衣の青年をかばうように唸り声を上げている。
白妙と久遠はそのまましばらく警戒をしていたが、長く息を吐き出し、手を降ろした。
「海神。一緒にいた男は?」
「蒼か。あいつは今真美とかいう女子を置きに行っている。」
黒衣の青年は、あごに手をあて少し何か考えたようだったが、鼻から小さく息を吐くと意地悪そうな笑みを浮かべた。
「なるほど・・・。」
言いながら、彼は自らの懐に手を入れ繭を1つ取り出した。
『抜けろ』
彼の言葉に反応し、繭は薄く光を放つと中から一人の少女を吐き出した。
すかさず光弘が近寄り彼女が起き上がるのを手助けする。
その様子を黒衣の青年はあまり面白くなさそうな表情で口を尖らせて見つめた。
光弘はそんな彼と視線を交わして困ったように笑いかけると、皆の方に向き直り真剣な表情で口を開いた。
「魂の治癒は済んでる。彼女から話を聞くべきだと思って連れてきたんだ。」
俺たちは顔を見合わせうなずいた。
丁度そのタイミングで、真美を送りに出ていた蒼が戻ってきた。
蒼と黒衣の青年は冷たく視線を絡ませると、無言のままどちらともなく目を逸らしてしまった。
俺は水穂に向かい、彼女が怖がらないよう、穏やかな口調で話しかけた。
「君は、どうしてこんなことをしたんだ?ショクとどうやってしりあった?奴はいったいなんなんだ?」
俺の問いかけに、水穂は肩を震わせ辺りを見回した。
「大丈夫だ。お前に害をなすものはここにはない。」
ちらりと黒衣の青年に目をやったあとで、白妙は優しく言った。
水穂は状況がつかめないながらも、霊体として動いていた時の記憶は残っているらしく、素直に語り始めた。
「こんなことをするつもりはなかったの。・・・ただ悲しくて、苦しくて、どうしても真美を許せなくて。」
そう言って水穂は涙を流しながら拳を強く握りしめた。
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