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初夜 7 ※R18
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灼熱を帯びそそり立つ久遠のそれは、翡翠の手首ほどの太さがあった。
とてもではないが、先ほど翡翠の中をかき混ぜていた三本の指の比ではなく、あまりにも太過ぎる。
翡翠は緊張に喉をこくりと鳴らしたが、久遠の方もまた限界を迎えていた。
「翡翠・・・すまない。やはりもう・・・」
若く瑞々しい翡翠の入口になめらかな先端をあてがうと、ぐっと腰を沈めた。
内壁を熱い楔で押し開かれていく苦しみに、翡翠は息を詰まらせる。
心では何とか久遠を受け入れたいと思うが、灼熱の楔に身体の内側を貫かれる痛みはあまりにも強烈で・・・強張る身体をどうすることもできない。
久遠は亀頭をわずかに含ませたところで、すぐさま動きを止めた。
翡翠がとても辛いのだと思うと、久遠はどうしてもそれ以上動けなくなってしまったのだ。
宵の闇に薄く包まれた部屋の中・・・久遠の重く乱れた呼吸と、翡翠の食いしばった歯の隙間から洩れる吐息だけがひっそりと色を添えている。
久遠は翡翠の首筋に顔を埋めると、彼女の甘やかな香りを深く胸に含む。
翡翠の強張った身体は冷たい汗でしっとりと濡れている。
翡翠がこんなにも辛そうなのだ・・・・・・。
やはり自分はこれ以上の無理はとてもできない。
久遠は自らの衝動を理性で必死に押しとどめながら口を開いた。
「翡翠・・・辛いか。」
よほど苦しいのだろう。
脂汗を浮かべている翡翠の表情はぼんやりと射しこむ月明かりに照らされ、酷く色を失って見えた。
にもかかわらず、翡翠は久遠の言葉に、涙をあふれさせながらも、なんとか小さく首を横に振ってみせている。
あまりにもいじらしい翡翠の姿に、久遠の心は柔らかい気持ちでふっくらと満たされていった。
「ありがとう。・・・けれど、今はもうここまでにしよう。」
翡翠は慌てて首を横に大きく振り、「大丈夫だ」としきりに訴えはじめた。
久遠はその唇を塞ぐように優しく口づける。
二つの唇が甘く重なると、強張っていた翡翠の身体からわずかに力が抜けた。
「お願い。・・・大丈夫だから。私を久遠の好きにして。・・・・・・その方が幸せなの。」
「翡翠・・・・・・。」
翡翠の言葉にこのうえない幸福感で心の中を満たされながら、久遠は彼女の瞳をじっとみつめた。
「・・・わかった。・・・できるだけ、力を抜いていて。」
そうささやくと、久遠は再び翡翠に口づけながら、ゆっくりと深く腰をしずめ始める。
力を緩めたとはいえ、翡翠の内壁は極めて狭く、さらに時折力任せに翡翠に締め付けられれば痛いほどなのだ。
口づけ、頭を撫でてなだめながら、時間をかけ、久遠はようやく全てを翡翠に飲み込ませた。
二つの身体が逃れる場所の無いほどピタリとかさなると、久遠は、一つに結ばれたすさまじい高揚感を抑えきれず、思わず翡翠の最奥へ先端をぐっとねじこんだ。
「兄・・・様っ・・・・・・!」
・・・突然最奥に突き入れられた翡翠は、あまりの衝撃に、かすれた声で小さく叫んだ。
頬に流れ落ちる透明な雫が、痛みからのものなのか、喜びからのものなのかはもはや翡翠にもわからない。
ただ、久遠とようやく一つになれたのだと思うと、頭のてっぺんからつま先まで、痺れるような充足感と幸せな気持ちで満たされきっていた。
ふわふわとした柔らかな気持ちで胸をいっぱいに膨らませながら、翡翠は久遠の背に腕を絡め、彼を強く引き寄せた。
翡翠の身体を苦しいほど強く抱きしめ、久遠は胸の内で「時には、兄と呼ばれるのも悪くないものかもしれない。」とひっそりと感じていた。
とてもではないが、先ほど翡翠の中をかき混ぜていた三本の指の比ではなく、あまりにも太過ぎる。
翡翠は緊張に喉をこくりと鳴らしたが、久遠の方もまた限界を迎えていた。
「翡翠・・・すまない。やはりもう・・・」
若く瑞々しい翡翠の入口になめらかな先端をあてがうと、ぐっと腰を沈めた。
内壁を熱い楔で押し開かれていく苦しみに、翡翠は息を詰まらせる。
心では何とか久遠を受け入れたいと思うが、灼熱の楔に身体の内側を貫かれる痛みはあまりにも強烈で・・・強張る身体をどうすることもできない。
久遠は亀頭をわずかに含ませたところで、すぐさま動きを止めた。
翡翠がとても辛いのだと思うと、久遠はどうしてもそれ以上動けなくなってしまったのだ。
宵の闇に薄く包まれた部屋の中・・・久遠の重く乱れた呼吸と、翡翠の食いしばった歯の隙間から洩れる吐息だけがひっそりと色を添えている。
久遠は翡翠の首筋に顔を埋めると、彼女の甘やかな香りを深く胸に含む。
翡翠の強張った身体は冷たい汗でしっとりと濡れている。
翡翠がこんなにも辛そうなのだ・・・・・・。
やはり自分はこれ以上の無理はとてもできない。
久遠は自らの衝動を理性で必死に押しとどめながら口を開いた。
「翡翠・・・辛いか。」
よほど苦しいのだろう。
脂汗を浮かべている翡翠の表情はぼんやりと射しこむ月明かりに照らされ、酷く色を失って見えた。
にもかかわらず、翡翠は久遠の言葉に、涙をあふれさせながらも、なんとか小さく首を横に振ってみせている。
あまりにもいじらしい翡翠の姿に、久遠の心は柔らかい気持ちでふっくらと満たされていった。
「ありがとう。・・・けれど、今はもうここまでにしよう。」
翡翠は慌てて首を横に大きく振り、「大丈夫だ」としきりに訴えはじめた。
久遠はその唇を塞ぐように優しく口づける。
二つの唇が甘く重なると、強張っていた翡翠の身体からわずかに力が抜けた。
「お願い。・・・大丈夫だから。私を久遠の好きにして。・・・・・・その方が幸せなの。」
「翡翠・・・・・・。」
翡翠の言葉にこのうえない幸福感で心の中を満たされながら、久遠は彼女の瞳をじっとみつめた。
「・・・わかった。・・・できるだけ、力を抜いていて。」
そうささやくと、久遠は再び翡翠に口づけながら、ゆっくりと深く腰をしずめ始める。
力を緩めたとはいえ、翡翠の内壁は極めて狭く、さらに時折力任せに翡翠に締め付けられれば痛いほどなのだ。
口づけ、頭を撫でてなだめながら、時間をかけ、久遠はようやく全てを翡翠に飲み込ませた。
二つの身体が逃れる場所の無いほどピタリとかさなると、久遠は、一つに結ばれたすさまじい高揚感を抑えきれず、思わず翡翠の最奥へ先端をぐっとねじこんだ。
「兄・・・様っ・・・・・・!」
・・・突然最奥に突き入れられた翡翠は、あまりの衝撃に、かすれた声で小さく叫んだ。
頬に流れ落ちる透明な雫が、痛みからのものなのか、喜びからのものなのかはもはや翡翠にもわからない。
ただ、久遠とようやく一つになれたのだと思うと、頭のてっぺんからつま先まで、痺れるような充足感と幸せな気持ちで満たされきっていた。
ふわふわとした柔らかな気持ちで胸をいっぱいに膨らませながら、翡翠は久遠の背に腕を絡め、彼を強く引き寄せた。
翡翠の身体を苦しいほど強く抱きしめ、久遠は胸の内で「時には、兄と呼ばれるのも悪くないものかもしれない。」とひっそりと感じていた。
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