双凶の妖鬼 蒼 ~再逢~

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初夜 6 ※R18

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 乱れ切った呼吸の合間に、翡翠ひすいは必死で言葉を吐きだす。

 「久遠くおんっ・・・ダメ。」

 「辛いか?」

 動きを止め、優しい声音を聞かせる久遠くおんの瞳は、落ち着き払った声とは違い、思わず目をそらしてしまいたくなるほど、たぎる熱を帯びている。

 それなのに、そこに潜む感情はあまりにも繊細で心細げに見えて・・・翡翠ひすいは思わず言葉につまった。

 結局何も言えず、久遠くおんの熱すぎる視線にからめとられたまま、小さく頭を横に振る。

 「そんなところに口をつけては・・・久遠くおんによくないもの。」

 「・・・・・・こうされるのは・・・嫌か?」

 「・・・嫌なわけでは・・・・・・あぁっ!」

 翡翠ひすいが言い終わる前に、久遠くおんは小さな彼女のつぼみをちゅっと短い音をたて、吸い上げた。
 翡翠ひすいは嬌声を上げ、身体を大きく弾ませる。

 久遠くおんは、愛らしく震えている翡翠ひすいの小さな蕾を舌先でやんわりと転がしながら、蜜壺に埋めた指を大きくくちゅりと抽挿させ、胸の二つの尖りを同時につま弾く。
 
 強すぎる刺激を一度に与えられ、翡翠ひすいは意識が遠くへ引き抜かれてしまうほどの、快感と呼ぶにはあまりにも強すぎるその感覚に、全身を逸らすようにぐうっと伸ばした。

 何かにすがりついていたくて必死で久遠くおんの背に腕を回すと、こらえきれずに、そこへ強く爪を立てる。

 久遠くおんは翡翠の様子を慎重に見定めていたが、彼女が痛みを感じていないのだと分かると、とろりと濡れた蜜壺へ、さらにもう一本の指を咥えこませた。

 翡翠ひすいの身体を傷つけないよう十分気をつけながら、内壁を指先で味わうようにゆっくりと出し入れし、なじませてやる。

 ゆっくりと時間をかけながら抽挿をくりかえし、翡翠ひすいの声に甘さが戻ると、久遠くおんは再び彼女を傷めないよう探りながら、しなやかな長い指をぐっとそこに押し込んだ。

 埋め込まれた指の圧迫感に、翡翠ひすいはぐっと息をつめる。

 内側に押し入った三本の指は、翡翠ひすいの極めてせまい柔らかな穴を、気の毒なくらい、めいいっぱい押し広げており、動かすことが不安になるほどだ。

 「辛いか?」

 久遠くおんの問いかけに、翡翠ひすいは眉間にわずかにしわをよせ目に涙をいっぱい浮かべながら、頭を小さく横に振る。

 彼女のいじらしい姿に鼓動を忙しく打ち鳴らしながら、久遠くおんはゆっくりと、深く・・・浅く抽挿を繰り返す。

 出し入れされる指が、次第に重い水音を纏い始めようやくいくらか馴染んでくると、翡翠ひすいの身体から力が抜け落ちてきた。

 彼女の口から洩れるひっそりとした甘やかな吐息に、久遠くおんはしばしの間酔いしれる。

 深くねじこんだ指でぐちゅりと奥をかき混ぜるたび、翡翠ひすいは「あぁっ」と高く短く鳴き、久遠くおんの劣情を煽る。

 とろとろとあふれ出る蜜が久遠くおんの手を伝った。

 久遠くおんがゆっくりと指を引き抜くと、翡翠ひすいは寂しげな吐息を吐き出す。

 固く熱を帯びた自らの先端を、翡翠ひすいの瑞々しく狭い入口にあてがうと、翡翠ひすいはびくりと身体をふるわせた。

 「翡翠・・・怖いか。」

 彼女の緊張を解いてやりたくて、久遠くおんは破裂しそうな欲情を抑えこんだまま、丸く滑らかな先端で翡翠の入口をなぞり、幾度も幾度も往復させる。

 先端の蕾をくすぐられるたびに走る電流のような刺激と、蜜壺の入口を行き来する甘やかで焦れたような刺激の対比に、翡翠ひすいは喘ぎながら、ひくりひくりと淫らに躍った。

 あまりの快感に思わず久遠くおんの柱状の物に手を伸ばした翡翠は、そこへ触れた瞬間息をのんだ。
 
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