双凶の妖鬼 蒼 ~再逢~

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初夜 3 ※R15

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 翡翠ひすいのうなじを・・・鎖骨を・・・久遠くおんは柔らかな唇を滑らせるように甘くむ。

 同時に肩口から袂へと差し込まれたなめらかな手は、翡翠ひすいの肩をなでながら、衣をそっとはだけさせていった。

 小鳥のように忙しく打ち鳴らされる翡翠ひすいの胸へと下りてきた久遠の熱い吐息が、翡翠ひすいの胸の尖りをかすめる。

 たったそれだけで、翡翠ひすいの細い身体はふるりと震えた。
 無意識のうちに敏感な先端を隠そうと、手で胸を覆ってしまう。

 「翡翠・・・なぜ隠す。」

 暗闇に慣れた目が、久遠の切なげな表情かおを捕え、翡翠ひすいの胸はドクリと音が漏れ聞こえそうなほど、大きく脈打った。

 久遠くおんの前に身体をさらすことが、たまらなく恥ずかしい。
 それに・・・吐息がかすめただけで跳ねあがってしまうほどの刺激に襲われるというのに、このひとに直に触れられたりしたら・・・自分がどうなってしまうのかわからず、怖かった。

 戸惑う翡翠に、久遠くおんは最初に宣言したとおり、それ以上の行為を無理強いすることはなかった。

 翡翠ひすいが拒むことの無かった耳たぶやうなじを、ひたすら甘く吸い、唇で愛撫し、時折零れ落ちる翡翠ひすいの吐息に身を震わせては、動きを止める・・・・・・。

 それを幾度か繰り返したのち、久遠は翡翠ひすいの衣の襟を合わせさっと整えると、彼女の隣に身体を横たえ強く抱きしめたきり、動かなくなった。

 重いため息とともに翡翠の耳元にささやかれた久遠の声は、一度燃え上がりかけてしまった劣情を必死で律するあまり、酷くかすれている。

 「いいんだ。翡翠。無理をせずとも。・・・私だってお前と同じくらい、不安なのだから。・・・やはり今日は、もう休もう。」

 「久遠くおん・・・。」

 震える声で小さく呼ぶと、久遠くおんは翡翠を安心させようと、何事もなかったかのようなくったくのない微笑みをみせる。

 こんな風に愛されては、翡翠ひすいはたまったものではなかった。

 「うん。」と努めて穏やかな返事を返してきた久遠くおんの前で、翡翠ひすいは柔らかな胸の頂を覆っていた自らの手を、そっとはずし、衣をゆっくりずらすと柔らかな素肌をはだけさせた。

 優しい曲線を描く翡翠ひすいの乳房は、汚れを知らない雪原のごとく透明な白さを見せ、暗がりの中まるで自らが光を放っているかのように、ひっそりと輝いて見える。

 息を止め、大きく目を見開いた久遠の瞳の奥で、くすぶっていた劣情の炎が、火をくべられたかのように一瞬のうちに激しく燃え盛った。

 大人びて見えたとしても、久遠くおんはまだたったの18の歳の者で、そして健全な男なのである。
 煽られた欲情をとどめることなど、もはや到底出来るものではない。

 乾いた喉をこくりと上下させると、重く息を乱しながら翡翠ひすいの乳房を貪り始めた。
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