119 / 266
中庭 1 ※
しおりを挟む
「海神・・・・これ以上したら、我慢できない。」
初めの頃に比べ、最近では理性を保つことが大分できるようになってきたとはいえ、ボクはもう限界だった。
ボクの言葉に、海神は顎をわずかに上げて熱でうるんだ瞳で切なげに見つめてくる。
「我慢など・・・・しなくていい。」
「・・・・なんて表情をするんだ。・・・・他の奴には、絶対に見せないで。そんな顔を見せられたんじゃ、君・・・誰かにさらわれても文句は言えないよ。」
ボクは内心本気で焦りながら、海神をきつく抱きしめた。
一見冷淡で隙のないように見える海神だが、見た目とは違いそういった面ではあまりにも無垢で、無防備が過ぎるのだ。
腕に抱いた海神の身体は灼熱を帯び、火傷しそうな熱で心臓を突き破りそうなほど、ボクの血をたぎらせてくる。
「・・・・今日はもう、これ以上君を追い詰めないって、決めていたのに。・・・・ボクは本当に、君のことではいつも見境がなくなる。・・・・許して、海神。」
首を横に振りながらうなじに顔をうずめてきた海神の頭を、包み込むように抱きしめ、彼の滑らかな頬に自分の頬を当て、ボクはゆっくりと二度・・・深く呼吸をした。
ふいに、得体の知れない胸騒ぎに襲われ、ボクは海神を抱く腕にさらに力を込めた。
「ごめん・・・・強くしないから、やっぱりもう一度だけ、ボクに付き合ってくれる?・・・・・・君を抱きたくて、仕方がないんだ。」
「うん。」
海神はとっくに限界なのかもしれないのに、ボクはやっぱり我慢できなかった。
彼がうなずくなり、ボクはすぐさま結界を張り、妖鬼の姿へと戻る。
さすがに呆れるだろうと思っていたのに、ボクの背に回された海神の腕は、強くボクを抱き返してくれた。
「海神?」
「・・・今日はもう・・・してくれないと、思っていたから。」
憂いを帯びた声音に、ボクは驚いて海神を見つめる。
「・・・・・欲しいの?」
「うん。」
震えるほどの快感が、腰のあたりからゾワリと押し寄せ、ボクの胸は湧き上がる愛おしさで、破裂するほど膨らんでいく。
視線が絡み合った瞬間、ボクの意識は海神ただ一色に熱く染まった・・・・・。
気づいた時には、ボクと海神はこのうえないほど身体を絡ませ、乱れ切った互いの呼吸を飲み込みながら、深く激しい口づけを交わしていた。
「海神。手・・・・ついて。」
海神の衣をひきずり下ろし、海神の雪のように白く美しい肌にひとしきり唇を這わせると、巨大な庭石の滑らかな岩肌に手をつかせる。
防傷薬をまとわせた二本の指をゆっくり差し込むと、すでにさんざんボクにいじめられ尽くしているそこは、待ちきれないというばかりに、きつくボクの指を締め付けてきた。
海神はのけぞるようにわずかに顎を上げ、ため息のような小さな声をもらし、身体を震わせる。
慣らすように、じらすように・・・少しの間、海神の乱れていく様子を楽しんでから、ボクは指を引き抜いた。
そのまま後ろから丸みを帯びたボクの先端をあてがい、彼の中にゆっくりと飲み込ませていく。
海神の腰を抱え、最奥までゆっくりと深くくわえこませる。
これ以上動けないほどピタリと身体が重なった瞬間・・・・・海神の口から、甘くかすれた喘ぎ声がこぼれた。
ボクの形になじんだ彼の内側が、心地よくまとわりつきながら、離したくない言うようにきつくボクを締め付けてくる。
「海神・・・・少し力を、抜いて。そんなに締めつけられたら・・・ボクの方がもたない。」
濡れた結合部からあふれる粘着質な水音が、海神の淫らな甘い鳴き声と絡まり合い、ボクはとほうもないほど劣情をかき立てられる。
「怖い・・・・。蒼・・・・。もっと・・・深く・・・・」
突き上げられるたび、甘い鳴き声を聞かせながら、途切れ途切れに告げられた海神の言葉に、うねるような熱情がどっと押し寄せてくる。
ボクは吹き飛ばすほどの勢いで海神を幾度も突き上げると、深く深くえぐるように中をかきまぜた。
初めの頃に比べ、最近では理性を保つことが大分できるようになってきたとはいえ、ボクはもう限界だった。
ボクの言葉に、海神は顎をわずかに上げて熱でうるんだ瞳で切なげに見つめてくる。
「我慢など・・・・しなくていい。」
「・・・・なんて表情をするんだ。・・・・他の奴には、絶対に見せないで。そんな顔を見せられたんじゃ、君・・・誰かにさらわれても文句は言えないよ。」
ボクは内心本気で焦りながら、海神をきつく抱きしめた。
一見冷淡で隙のないように見える海神だが、見た目とは違いそういった面ではあまりにも無垢で、無防備が過ぎるのだ。
腕に抱いた海神の身体は灼熱を帯び、火傷しそうな熱で心臓を突き破りそうなほど、ボクの血をたぎらせてくる。
「・・・・今日はもう、これ以上君を追い詰めないって、決めていたのに。・・・・ボクは本当に、君のことではいつも見境がなくなる。・・・・許して、海神。」
首を横に振りながらうなじに顔をうずめてきた海神の頭を、包み込むように抱きしめ、彼の滑らかな頬に自分の頬を当て、ボクはゆっくりと二度・・・深く呼吸をした。
ふいに、得体の知れない胸騒ぎに襲われ、ボクは海神を抱く腕にさらに力を込めた。
「ごめん・・・・強くしないから、やっぱりもう一度だけ、ボクに付き合ってくれる?・・・・・・君を抱きたくて、仕方がないんだ。」
「うん。」
海神はとっくに限界なのかもしれないのに、ボクはやっぱり我慢できなかった。
彼がうなずくなり、ボクはすぐさま結界を張り、妖鬼の姿へと戻る。
さすがに呆れるだろうと思っていたのに、ボクの背に回された海神の腕は、強くボクを抱き返してくれた。
「海神?」
「・・・今日はもう・・・してくれないと、思っていたから。」
憂いを帯びた声音に、ボクは驚いて海神を見つめる。
「・・・・・欲しいの?」
「うん。」
震えるほどの快感が、腰のあたりからゾワリと押し寄せ、ボクの胸は湧き上がる愛おしさで、破裂するほど膨らんでいく。
視線が絡み合った瞬間、ボクの意識は海神ただ一色に熱く染まった・・・・・。
気づいた時には、ボクと海神はこのうえないほど身体を絡ませ、乱れ切った互いの呼吸を飲み込みながら、深く激しい口づけを交わしていた。
「海神。手・・・・ついて。」
海神の衣をひきずり下ろし、海神の雪のように白く美しい肌にひとしきり唇を這わせると、巨大な庭石の滑らかな岩肌に手をつかせる。
防傷薬をまとわせた二本の指をゆっくり差し込むと、すでにさんざんボクにいじめられ尽くしているそこは、待ちきれないというばかりに、きつくボクの指を締め付けてきた。
海神はのけぞるようにわずかに顎を上げ、ため息のような小さな声をもらし、身体を震わせる。
慣らすように、じらすように・・・少しの間、海神の乱れていく様子を楽しんでから、ボクは指を引き抜いた。
そのまま後ろから丸みを帯びたボクの先端をあてがい、彼の中にゆっくりと飲み込ませていく。
海神の腰を抱え、最奥までゆっくりと深くくわえこませる。
これ以上動けないほどピタリと身体が重なった瞬間・・・・・海神の口から、甘くかすれた喘ぎ声がこぼれた。
ボクの形になじんだ彼の内側が、心地よくまとわりつきながら、離したくない言うようにきつくボクを締め付けてくる。
「海神・・・・少し力を、抜いて。そんなに締めつけられたら・・・ボクの方がもたない。」
濡れた結合部からあふれる粘着質な水音が、海神の淫らな甘い鳴き声と絡まり合い、ボクはとほうもないほど劣情をかき立てられる。
「怖い・・・・。蒼・・・・。もっと・・・深く・・・・」
突き上げられるたび、甘い鳴き声を聞かせながら、途切れ途切れに告げられた海神の言葉に、うねるような熱情がどっと押し寄せてくる。
ボクは吹き飛ばすほどの勢いで海神を幾度も突き上げると、深く深くえぐるように中をかきまぜた。
0
お気に入りに追加
42
あなたにおすすめの小説
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
彼呼迷軌(ひよめき)~言霊が紡ぐ最期の願い~
utsuro
ファンタジー
※表紙絵は『癒 1』の登場キャラクター『黒』です。
「俺たち・・・離れるために出会ったんじゃないだろ。」
人や神妖の出会いが織りなす、時を超えたしっとり系東洋ファンタジー。
整った顔立ちの転校生・・・光弘。
無口な彼の不器用な優しさと温かさが、主人公たちの心を切なく惹きつけ、絆をつくっていく。
彼呼迷軌と呼ばれる不可思議な世界と、そこで知り合った神妖と呼ばれる種族の者たち。
長く生きる彼らの因縁や、抗えず涙を流すことしかできなかった取り戻せない過去が、徐々に明らかになっていく・・・・・。
※大人向けファンタジーです。序盤はノスタルジックな古き良き日本的な日常のお話になります。
展開、朝ドラくらいにゆっくり丁寧にすすめているので、ラノベ好きの方は読みにくかったら申し訳ありません。
物語全体の展開や異能系は中盤以降からになります。
番外編;双凶の妖鬼 蒼(BL R18)掲載中です。お嫌いでない方、18歳以上の方、よろしくお願いいたします。
https://novel18.syosetu.com/n9093hg/
アルファポリス、カクヨムに同時掲載中
僕の兄は◯◯です。
山猫
BL
容姿端麗、才色兼備で周囲に愛される兄と、両親に出来損ない扱いされ、疫病除けだと存在を消された弟。
兄の監視役兼影のお守りとして両親に無理やり決定づけられた有名男子校でも、異性同性関係なく堕としていく兄を遠目から見守って(鼻ほじりながら)いた弟に、急な転機が。
「僕の弟を知らないか?」
「はい?」
これは王道BL街道を爆走中の兄を躱しつつ、時には巻き込まれ、時にはシリアス(?)になる弟の観察ストーリーである。
文章力ゼロの思いつきで更新しまくっているので、誤字脱字多し。広い心で閲覧推奨。
ちゃんとした小説を望まれる方は辞めた方が良いかも。
ちょっとした笑い、息抜きにBLを好む方向けです!
ーーーーーーーー✂︎
この作品は以前、エブリスタで連載していたものです。エブリスタの投稿システムに慣れることが出来ず、此方に移行しました。
今後、こちらで更新再開致しますのでエブリスタで見たことあるよ!って方は、今後ともよろしくお願い致します。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
悪役令嬢の兄です、ヒロインはそちらです!こっちに来ないで下さい
たなぱ
BL
生前、社畜だったおれの部屋に入り浸り、男のおれに乙女ゲームの素晴らしさを延々と語り、仮眠をしたいおれに見せ続けてきた妹がいた
人間、毎日毎日見せられたら嫌でも内容もキャラクターも覚えるんだよ
そう、例えば…今、おれの目の前にいる赤い髪の美少女…この子がこのゲームの悪役令嬢となる存在…その幼少期の姿だ
そしておれは…文字としてチラッと出た悪役令嬢の行いの果に一家諸共断罪された兄
ナレーションに
『悪役令嬢の兄もまた死に絶えました』
その一言で説明を片付けられ、それしか登場しない存在…そんな悪役令嬢の兄に転生してしまったのだ
社畜に優しくない転生先でおれはどう生きていくのだろう
腹黒?攻略対象×悪役令嬢の兄
暫くはほのぼのします
最終的には固定カプになります
天才?秀才?そんなのじゃなくて可愛いって言って!!
如月花恋
ファンタジー
西園寺真由華(さいおんじ まゆか)は生粋のお嬢様だった
たくさんの友人を持ち、とても充実した人生を送っていた
なのに…恨まれ…憎しみを持った人に殺された
そして次に目を覚ますと転生して赤ん坊になっていた
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
貧乏大学生がエリート商社マンに叶わぬ恋をしていたら、玉砕どころか溺愛された話
タタミ
BL
貧乏苦学生の巡は、同じシェアハウスに住むエリート商社マンの千明に片想いをしている。
叶わぬ恋だと思っていたが、千明にデートに誘われたことで、関係性が一変して……?
エリート商社マンに溺愛される初心な大学生の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる