双凶の妖鬼 蒼 ~再逢~

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我慢の限界 1 ※

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 不安げにこちらを見つめていた三毛に「大丈夫だ」と小さくうなずきながら扉を閉め、ボクは肩を震わせる海神の耳元に、ささやいた・・・・・・。

 「不安にさせた。・・・ごめん。」

 海神の耳元に口を寄せたボクは、目に入って来た彼の耳の透き通る瑞々しさに我慢できず、そのまま彼の耳の端を唇で柔らかくんだ。

 海神の身体がピクリと震え、呼吸がわずかに甘く揺れる。
 鼓動がドクリと灼熱を全身に巡らせた。

 ボクの胸に顔をうずめたままでいる海神の衣はひんやりとしているのに、雪のように白い彼の耳の先には焼かれそうなほどの熱がくすぶっていて・・・・ボクの心臓にくべられた火は、海神の色に激しく煽られ、あっという間に燃え盛っていった。

 「海神・・・顔を、上げて。」
 「うん。」

 海神が顔をこちらへ向けるまでのわずかな時すら待ちきれず、彼の顎の下に指を挿し入れて上へグッと押し上げると、ボクは強く口づけた。

 薄く開いた形の良い唇をこじ開け、温かい海神の舌を絡め取ろうとすると、彼の方から甘く・・・深く舌を絡めてくる。

 快感を追い求めるまま海神の首に腕を回すと同時に、彼の腕がボクの首に絡みついてきて、そのまま強く引き寄せられた。

 呼吸をする隙間すら与えたくないと・・・・強く絡み合いながら繰り返される淫らな口づけに、互いの息遣いは追いたてられ、瞬く間に乱れ切っていく。

 意識が遠くなるほどの欲望に支配されたボクは、寝台の残骸の上に、海神を押し倒すように横たえ、首筋を唇でなぞり呪印へと口づけた。

 淫呪はかけていないのに、そこに口づけた瞬間、海神は身体をビクンッと跳ねさせた。

 快感に身を委ねる海神の仕草が、心の底から愛おしくて・・・・・ボクは彼を強く抱きしめ再び深く口づけると、引きちぎる勢いで海神から衣をはぎ取り、むき出しになったしなやかな身体に吸い付いて、全身を確かめるように唇で・・・・手で、愛撫した。

 海神の淫らな息遣いが重く深くなり始めた時。
 ボクは薬を取り出し、二本の指にたっぷりと掬い取った。
 甘い呼吸を繰り返す海神に口づけながら、それを温かい彼の中へゆっくりと沈めていく。

 海神の声にならない喘ぎが、甘い吐息となって深く吐き出され、淫靡な音色をひっそりと響かせた。

 海神のそこはすぐに柔らかくほぐれ、ボクの指をこの上なく切なげに締め付けてくる。
 出し入れされるたび、抑えきれずため息のようにこぼれてしまう、海神のかすかな声に、ボクはもう限界だった。

 「ごめん。・・・・もう、我慢できないよ。・・・・君が、壊れてしまうくらい、ぐちゃぐちゃに犯したくてたまらないんだ。」

 「うん。」

 海神は、ボクの帯に手を伸ばすと瞬きの間に解き、身体を起こしてボクの首筋に・・・胸に・・・下腹部に唇を這わせ、むき出しになったボクに小さく口づけると、先端をかすめるようになめた。

 海神の吐息が羽のように身体をかすめていく、くすぐったさを伴ったゾクリとした感覚と、ふいにもたらされたこの上なく淫らな刺激に、ボクは無意識のうちに彼の中から指を引き抜き、海神の両の肩を抑えていた。

 「蒼・・・・。」
 
 海神のボクを咎める視線に、思わずたじろいで手を外すと、彼はそっとボクを口に含み、ゆっくりと深く飲み込んでいった。
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