双凶の妖鬼 蒼 ~再逢~

utsuro

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契り 2 ※

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 「海神。力を抜いて。・・・ごめん。少し、辛いかもしれない・・・・。」

 霞がかった意識の中、そんな声が聞こえた気がした。

 蒼は、今まで彼が触れたことのなかった私の後ろの場所へ指をあてた。
 なにか塗りつけているのか、ねっとりとした感覚が彼の温かな指と共に、ゆっくりと深く、私の中に入ってくる。

 「っっ・・・・!!」

 今まで感じたことのないゾクリとした快感に、私は一瞬で絶頂にさらわれた。
 跳ねる私の身体を、蒼が抱きしめる。

 「苦しい?大丈夫・・・・ゆっくりするから。辛かったら、言って。」

 そう言って、蒼は指を少しずつ動かし始めた。
 媚薬のせいなのか、違和感よりも喜びと快感に満たされて、私はまた自分の息が高くなっていくのを感じた。

 「ここ・・・・。」
 「!!」

 蒼がある一点を指で刺激したとたん、電気が走り抜けたような強烈な刺激に襲われ、私は意識を失いそうな快感に、息をつめた。
 
 「海神。」

 甘く名前を呼ばれ、私は官能の熱にうかされるまま、すがる様に蒼を強く抱きしめた。
 蒼の指が増やされ、私の中へ再びゆっくりと差し込まれていく。

 快感に身体を震わせ、のけぞる私を抱きしめ、蒼は再びねっとりと濡れた指を探る様に動かし始めた。
 今度はあまり時間をかけないうちに、もう一本指が増やされる。
 蒼は私の反応を確かめるように、長くしなやかな指を動かし続けた。

 彼の指が敏感な場所にあたる度、強烈な快感に身体が跳ねるのを抑えられない。
 私は激しく乱れながら、何度も何度も彼の名を口にした。
 もう、自分が何者なのか、何をしているのかなんて、どうでもよかった。

 「君のここ・・・・・すごく熱い。たまらないよ・・・・・本当はすぐに、君を僕で満たしてしまいたい・・・・・。」

 蒼の言葉に、私の鼓動は感じたことがないほど高鳴った。
 身体が疼いて疼いて、蒼に貫いて欲しくて気が狂いそうだ。

 「蒼・・・・。」

 私は思わず、手探りで蒼の高まりに手を伸ばした。
 幼さの残る美しい顔に似合わず、蒼の熱の塊は手に取っただけではっきりとわかるくらい、驚くほど大きく、堅く熱く脈を打っていた。
 私は目隠し越しに感じる、硬く熱を帯びた蒼の高まりに、何度も口づけを落とし、ためらいがちに舌を這わせた。

 「・・・・っ!?」
 
 私の中から、長い指がゆっくりと引き抜かれ、同時に蒼に押し倒される。
 蒼が息ができなくなるほど強く、きつく抱きしめてくる。
 その腕にこめられた力の分だけ、蒼から求められている気がして、私は溺れそうな幸福を感じながら、彼の首筋に顔をうずめた。

 「海神・・・・・限界だ。抱くよ。」

 私は、荒く短い呼吸をしながら、目隠しの向こうの蒼にうなずいた。

 「力・・・抜いて。」

 熱く硬くなった蒼の熱の塊が、私の後ろへとあてがわれる。
 蒼が私の上に身体を沈めてきた。
 太く熱い塊が、私を押し広げながら徐々に入ってくる。

 蒼が切なく息を吐いた。
 蒼の顔が見たい。
 彼は一体どんな表情かおで私を抱いているのだろう・・・・。

 そんなことが頭の片隅をよぎる。
 押し広げられ、蒼でいっぱいに埋め尽されながら、私は彼とひとつに繋がっていく途方もない高揚感で気持ちが高ぶり、涙をあふれさせ彼の背に爪を立てた。

 蒼の艶やかな白銀の髪が、サラリと私の頬にかかるのを感じる。
 荒く息をつきながら、蒼が再び体重を乗せてきた。
 小さく息を吐き、ゆっくりと腰を動かす。

 「大丈夫?少し、動く。」

 私は、全身がゾクリと痺れるような深い快感に言葉をつまらせた。
 蒼の動きを感じるたび、どうしようもないほど嬉しくて、涙がこぼれる。

 「海神・・・・。」

 しばらく浅くゆっくりと腰を動かしていた蒼だったが、私の名を呼ぶと、再びずっしりと深く、長く、身体を乗せてきた。

 「・・・・っ!」
 「・・・・っ!」

 二つの漏れるような吐息が甘く重なった。
 全てが深く繋がった幸福感で、私と蒼は身体を震わせお互いを強く抱きしめた。

 蒼を最後まで受け入れた圧迫感と、溺れてしまいそうな幸福感から涙が溢れて止まらない。

 その時、私の頬を何かが濡らした。
 私は手探りで蒼の顔に手を当て、頬に触れた。
 私を濡らしているのは蒼の涙だった。

 「海神。ボクはきっと・・・・最初から間違っている。ボクは、君を愛しているんだ。」

 私は息をするのが苦しいほどの快感にのまれそうになりながら、蒼の涙を指で拭った。
 
 「よかった・・・・・。・・・愛してしまったのは、私だけだと・・・・思っていたんだ。」

 私は、目隠しを外し、蒼の瞳をまっすぐ見つめた。
 涙に濡れ、苦し気な表情を浮かべる蒼は、今まで見たどんなものよりも美しかった。

 私は蒼の頭を抱き寄せ、初めて、自ら彼の唇に口づけた・・・・・。
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