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契り 1 ※
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薄く開いた目で、ぼんやりとした蒼の影を目にした私は、嬉しさや安堵する気持ちと同時に、激しい羞恥と絶望に苛まれた。
蒼に見られた。
見も知らない男に身体を好きにまさぐられ、汚されている自分の姿を・・・・・。
誰にでも平気で身体をひらく、淫らな者だと思われた。
潔癖のきらいがある彼は、私を蔑むだろう・・・・・。
苦しみや無理矢理ショクに弄られることよりも、私は彼にそう思われることがなによりも辛かった。
ショクの長い舌に喉の奥まで犯されている私の目じりを、涙が伝い流れ落ちた。
嗚咽で胸が激しく震える。
だが、口内を犯していたショクの長い舌がズルリと引き抜かれた直後、絶望に光を失った私を待ち受けていたのは、想像していた未来ではなかった。
残虐にショクを痛めつけ最後に火をつけ投げ捨てると、蒼は私をきつく抱きしめた。
穢れの種に魂をかき乱される苦しさと、息をするのが辛いほどの媚薬の刺激に喘ぎながら、私はとぎれとぎれに、彼に状況を説明した。
,
自分でも、もうどうにもできないということはわかっていた。
手遅れだ・・・・・私は穢れ堕ちになる。
傷つけられた魂を治す方法は少ない。
光弘少年の持つ無色の術か、心を番いにする最上位の神妖もしくは、それと同等以上の能力をもつ者でなければ、魂の治癒は叶わないのだ。
私には、心をつがいにする最上位の神妖などいない。
ましてや、穢れの種を取り除く方法など、聞いたこともなかった。
私は、自我を失う前に自分を殺してくれと蒼に頼んだ。
最期を選べるのなら、蒼の腕の中で・・・彼の手で終わらせてほしかった。
けれど、彼は真剣なまなざしでそれを断り、私を自らの館へと運び込んだ。
寝台へ私をそっと降ろした彼は、黒い布で私の目を覆った。
「もう、目を開いて大丈夫だよ。これならボクを無理矢理好きになることはないだろう?」
私は遠のく意識の中で、ぼんやりと蒼のやわらかく深い声を聴いた。
目隠しなど必要ない。
私はもうどうしようもないくらい、この白銀の妖鬼に魅せられてしまっているのだから。
「全て、薬と穢れの種のせいだ。何が起きても、何をしても、自分を責めるな。」
媚薬に侵された頭では、彼の話す言葉の意味が、上手く理解できなかった。
ふいに降ってきた優しい口づけに、全身がゾクリと疼いた。
耳元を蒼の吐息がくすぐる。
私は身体を跳ね上がらせ、吐息を漏らした。
「海神・・・・・君を抱くよ。」
蒼の濡れた言葉に、一気にあふれ出した喜びで心が弾けた。
心臓が大きく脈打つ。
蒼は呪印の力を解いている。
それなのに、私は彼の紡ぐ言葉で、あっけなく絶頂へ押し上げられた。
熱を吐き出しているわけではないのに、全身を甘い快感が強烈に突き抜け、身体が跳ねる。
身体をのけぞらせ何度も幸せに身体を震わせていると、首元に蒼の温もりを感じた。
蒼が呪印に口づけてきたのだ。
その瞬間。
私の中に、蒼の想いや記憶の欠片が流れ込んできた。
私は蒼の真実を知った。
蒼は私を抱く気がなかったこと。
神妖と妖鬼が契りを交わした結果どうなるのか。
彼が本気で、私を守ろうとしてくれたこと。
私に・・・・命を預けていること。
彼は全てわかって、尚、私と道を共にしようとしている。
彼は、私を愛してくれているのだろうか。
それを愛ではなく、自分のわがままと呼んで・・・・・・。
蒼の想いに心を締め付けられ、私は甘い息を吐いた。
蒼に抱かれて異形へ変異するのならば、本望だ。
「・・・・泣く・・・な。」
私はなぜだか蒼が泣いている気がして、乱れる呼吸の合間にそう言った。
蒼は何も言わず、私の唇をむさぼるように吸い始めた。
口内を激しく、優しく愛撫する彼のしなやかな舌に、必死で舌を絡め、震えるほどの快感を覚えた私は再び絶頂へと攫われそうになる。
蒼が・・・欲しくてたまらない。
目隠しのせいか、彼の触れている場所が・・・熱が・・・いつも以上に甘く強烈に私の身体を震わせた。
「・・・・っ。」
「海神・・・言ったろ?。全部薬のせいなんだ。声、我慢しないで。」
蒼が私の頭を腕の中に優しく包み込み、抱きしめた。
「だ・・・が・・・っ。」
「好きなんだ。君の声が・・・・。」
耳元にそう言い残し、彼は硬く脈を打つ私の熱の先端に触れた。
「っ・・・・!」
布越しに聞こえる声も、言葉も、いつも以上に甘く優しくて、私は理性をあっさり手放した。
与えられる快感に全てを委ねる。
「海神。ボクだけだ・・・。ボクだけ感じていろ。」
「・・・っ。」
「いい子だ・・・・。」
私が深くうなずくと、蒼は、私の熱の塊を愛撫しながら、優しく激しく私の全身へ口づけ始めた。
全身が異常なまでに敏感になっている私は、蒼が触れる度に身体を跳ね上げ、すぐに昇りつめてしまう。
身体を震わせ、甘い熱を吐き出しても、堅くなった熱の塊が鎮まることはなかった。
蒼は私の胸の小さな突起を刺激し始めた。
見えないまま、指や舌で執拗に弄られ、私は再び絶頂へと上り詰める。
何度も何度も気が狂うほど昇りつめているのに、媚薬の効果は消えることなく私をすぐに快感の波へ放り込んだ。
蒼はいたわる様に優しく、求めるように激しく愛撫し、切ない吐息を吐いて口づけてくる。
もう、声など気にしている余裕はなかった。
ただ蒼に愛されたくて、離したくなくて。
布越しに伝わる彼を、全て感じていたくて・・・私は彼をきつく抱きしめた。
蒼に見られた。
見も知らない男に身体を好きにまさぐられ、汚されている自分の姿を・・・・・。
誰にでも平気で身体をひらく、淫らな者だと思われた。
潔癖のきらいがある彼は、私を蔑むだろう・・・・・。
苦しみや無理矢理ショクに弄られることよりも、私は彼にそう思われることがなによりも辛かった。
ショクの長い舌に喉の奥まで犯されている私の目じりを、涙が伝い流れ落ちた。
嗚咽で胸が激しく震える。
だが、口内を犯していたショクの長い舌がズルリと引き抜かれた直後、絶望に光を失った私を待ち受けていたのは、想像していた未来ではなかった。
残虐にショクを痛めつけ最後に火をつけ投げ捨てると、蒼は私をきつく抱きしめた。
穢れの種に魂をかき乱される苦しさと、息をするのが辛いほどの媚薬の刺激に喘ぎながら、私はとぎれとぎれに、彼に状況を説明した。
,
自分でも、もうどうにもできないということはわかっていた。
手遅れだ・・・・・私は穢れ堕ちになる。
傷つけられた魂を治す方法は少ない。
光弘少年の持つ無色の術か、心を番いにする最上位の神妖もしくは、それと同等以上の能力をもつ者でなければ、魂の治癒は叶わないのだ。
私には、心をつがいにする最上位の神妖などいない。
ましてや、穢れの種を取り除く方法など、聞いたこともなかった。
私は、自我を失う前に自分を殺してくれと蒼に頼んだ。
最期を選べるのなら、蒼の腕の中で・・・彼の手で終わらせてほしかった。
けれど、彼は真剣なまなざしでそれを断り、私を自らの館へと運び込んだ。
寝台へ私をそっと降ろした彼は、黒い布で私の目を覆った。
「もう、目を開いて大丈夫だよ。これならボクを無理矢理好きになることはないだろう?」
私は遠のく意識の中で、ぼんやりと蒼のやわらかく深い声を聴いた。
目隠しなど必要ない。
私はもうどうしようもないくらい、この白銀の妖鬼に魅せられてしまっているのだから。
「全て、薬と穢れの種のせいだ。何が起きても、何をしても、自分を責めるな。」
媚薬に侵された頭では、彼の話す言葉の意味が、上手く理解できなかった。
ふいに降ってきた優しい口づけに、全身がゾクリと疼いた。
耳元を蒼の吐息がくすぐる。
私は身体を跳ね上がらせ、吐息を漏らした。
「海神・・・・・君を抱くよ。」
蒼の濡れた言葉に、一気にあふれ出した喜びで心が弾けた。
心臓が大きく脈打つ。
蒼は呪印の力を解いている。
それなのに、私は彼の紡ぐ言葉で、あっけなく絶頂へ押し上げられた。
熱を吐き出しているわけではないのに、全身を甘い快感が強烈に突き抜け、身体が跳ねる。
身体をのけぞらせ何度も幸せに身体を震わせていると、首元に蒼の温もりを感じた。
蒼が呪印に口づけてきたのだ。
その瞬間。
私の中に、蒼の想いや記憶の欠片が流れ込んできた。
私は蒼の真実を知った。
蒼は私を抱く気がなかったこと。
神妖と妖鬼が契りを交わした結果どうなるのか。
彼が本気で、私を守ろうとしてくれたこと。
私に・・・・命を預けていること。
彼は全てわかって、尚、私と道を共にしようとしている。
彼は、私を愛してくれているのだろうか。
それを愛ではなく、自分のわがままと呼んで・・・・・・。
蒼の想いに心を締め付けられ、私は甘い息を吐いた。
蒼に抱かれて異形へ変異するのならば、本望だ。
「・・・・泣く・・・な。」
私はなぜだか蒼が泣いている気がして、乱れる呼吸の合間にそう言った。
蒼は何も言わず、私の唇をむさぼるように吸い始めた。
口内を激しく、優しく愛撫する彼のしなやかな舌に、必死で舌を絡め、震えるほどの快感を覚えた私は再び絶頂へと攫われそうになる。
蒼が・・・欲しくてたまらない。
目隠しのせいか、彼の触れている場所が・・・熱が・・・いつも以上に甘く強烈に私の身体を震わせた。
「・・・・っ。」
「海神・・・言ったろ?。全部薬のせいなんだ。声、我慢しないで。」
蒼が私の頭を腕の中に優しく包み込み、抱きしめた。
「だ・・・が・・・っ。」
「好きなんだ。君の声が・・・・。」
耳元にそう言い残し、彼は硬く脈を打つ私の熱の先端に触れた。
「っ・・・・!」
布越しに聞こえる声も、言葉も、いつも以上に甘く優しくて、私は理性をあっさり手放した。
与えられる快感に全てを委ねる。
「海神。ボクだけだ・・・。ボクだけ感じていろ。」
「・・・っ。」
「いい子だ・・・・。」
私が深くうなずくと、蒼は、私の熱の塊を愛撫しながら、優しく激しく私の全身へ口づけ始めた。
全身が異常なまでに敏感になっている私は、蒼が触れる度に身体を跳ね上げ、すぐに昇りつめてしまう。
身体を震わせ、甘い熱を吐き出しても、堅くなった熱の塊が鎮まることはなかった。
蒼は私の胸の小さな突起を刺激し始めた。
見えないまま、指や舌で執拗に弄られ、私は再び絶頂へと上り詰める。
何度も何度も気が狂うほど昇りつめているのに、媚薬の効果は消えることなく私をすぐに快感の波へ放り込んだ。
蒼はいたわる様に優しく、求めるように激しく愛撫し、切ない吐息を吐いて口づけてくる。
もう、声など気にしている余裕はなかった。
ただ蒼に愛されたくて、離したくなくて。
布越しに伝わる彼を、全て感じていたくて・・・私は彼をきつく抱きしめた。
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