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海神の誤算 2 ※
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「ふふっ。イッちゃったね。」
意地悪く粘り気のある視線で私の全身を眺めながら、ショクは笑った。
「さぁ。そろそろ本番だ。何をされるかわからないままなのは可哀想だから、先に教えておいてあげるよ。」
悔しさからショクを睨みつけ続けていると、口の中に無理矢理指が2本差し込まれた。
「んっ・・・・!」
「噛むなよ。犯すぞ・・・・。」
私はえずきそうになるのを抑えたまま、身体をビクリと硬直させた。
「今からお前のここに触手を入れ、腹の中に穢れの種と特製の媚薬をまく。この媚薬は、ようは惚れ薬というやつだ。薬が効き始め、僕を目にしたお前は、僕だけを強烈に求めるようになる。」
ゾッとした。
このぬめつくような男の虜になるなど、命を絶ってしまうほうがましだ。
私が自滅の術を使おうとすると、ショクが冷たく睨みつけてきた。
「変な気を起こすなよ。お前が受け入れなければ、みずはという神妖に変わりを務めてもらうことになるんだ。僕はあいつは趣味じゃない。お前にしているように優しくはできないぞ。」
目の前が暗くなった。
もう私には逃れる術は残されていないのだ。
絶望に暮れる私の、触れられたことのない後ろの蕾に、ショクはぬるりとした指をあてた。
「あとは俺の虜となって乱れまくっているお前のここから、俺の気をたっぷりと注ぎ込む。何度も、何度も・・・・な。」
そう言うと、ショクは私の口から指を引き抜いた。
代わりに今度はぬるりとした触手が私の口内を蹂躙するように入り込んでくる。
息苦しさと、強烈な吐き気に襲われ、私は目を見開いた。
涙が後から後から流れ出す。
身体の奥に侵入した触手の先から、石のように重みのある何かと、大量の液体が吐き出されるのを感じた。
「これで君も立派な仲間だ。種は既に君の魂に根付いた。もう元に戻る方法はない。」
暴れる私の髪をわしづかみ、冷たい石の床に乱暴に引きずり倒すと、ショクは笑いながら首筋に吸い付いてきた。
そこは・・・・・だめだ。
それに触れていいのはただ一人だけなのだから・・・・・。
「蒼・・・・・。」
触手が引き抜かれ激しくせき込みえずきながら、荒い息の合間、私はかすれる声でその名を呼んだ。
注ぎ込まれた媚薬のせいで、体中が一気に熱を持ち始める。
私はショクを瞳に映したくなくて、目をつぶった。
「ふふっ。そんなことをしたって無駄だよ。僕の薬には絶対に抗えない。」
そう言って、ショクが無理矢理私の唇を奪った。
長い舌が口内を蹂躙していく。
その時だった・・・・・。
「貴様・・・・・何のつもりだ。」
幻聴だろうか。
求めてやまない者の声が聞こえた気がした。
ゆっくりと目を開いて横目でそちらを見ると、白銀の長い髪を青い組み紐で束ね、青い衣を着た恐ろしいまでに美しい妖鬼の姿がそこにあった。
私から唇を離したショクは、その妖鬼の姿を見て、息をのんだ。
「まさか・・・早すぎる!」
「蒼・・・・・。」
私は身体を駆け巡る熱と、魂を冒されていく苦しみに喘ぎながら蒼を見た。
表情を失くした蒼の姿は、冷たい炎のように青く輝いていた。
意地悪く粘り気のある視線で私の全身を眺めながら、ショクは笑った。
「さぁ。そろそろ本番だ。何をされるかわからないままなのは可哀想だから、先に教えておいてあげるよ。」
悔しさからショクを睨みつけ続けていると、口の中に無理矢理指が2本差し込まれた。
「んっ・・・・!」
「噛むなよ。犯すぞ・・・・。」
私はえずきそうになるのを抑えたまま、身体をビクリと硬直させた。
「今からお前のここに触手を入れ、腹の中に穢れの種と特製の媚薬をまく。この媚薬は、ようは惚れ薬というやつだ。薬が効き始め、僕を目にしたお前は、僕だけを強烈に求めるようになる。」
ゾッとした。
このぬめつくような男の虜になるなど、命を絶ってしまうほうがましだ。
私が自滅の術を使おうとすると、ショクが冷たく睨みつけてきた。
「変な気を起こすなよ。お前が受け入れなければ、みずはという神妖に変わりを務めてもらうことになるんだ。僕はあいつは趣味じゃない。お前にしているように優しくはできないぞ。」
目の前が暗くなった。
もう私には逃れる術は残されていないのだ。
絶望に暮れる私の、触れられたことのない後ろの蕾に、ショクはぬるりとした指をあてた。
「あとは俺の虜となって乱れまくっているお前のここから、俺の気をたっぷりと注ぎ込む。何度も、何度も・・・・な。」
そう言うと、ショクは私の口から指を引き抜いた。
代わりに今度はぬるりとした触手が私の口内を蹂躙するように入り込んでくる。
息苦しさと、強烈な吐き気に襲われ、私は目を見開いた。
涙が後から後から流れ出す。
身体の奥に侵入した触手の先から、石のように重みのある何かと、大量の液体が吐き出されるのを感じた。
「これで君も立派な仲間だ。種は既に君の魂に根付いた。もう元に戻る方法はない。」
暴れる私の髪をわしづかみ、冷たい石の床に乱暴に引きずり倒すと、ショクは笑いながら首筋に吸い付いてきた。
そこは・・・・・だめだ。
それに触れていいのはただ一人だけなのだから・・・・・。
「蒼・・・・・。」
触手が引き抜かれ激しくせき込みえずきながら、荒い息の合間、私はかすれる声でその名を呼んだ。
注ぎ込まれた媚薬のせいで、体中が一気に熱を持ち始める。
私はショクを瞳に映したくなくて、目をつぶった。
「ふふっ。そんなことをしたって無駄だよ。僕の薬には絶対に抗えない。」
そう言って、ショクが無理矢理私の唇を奪った。
長い舌が口内を蹂躙していく。
その時だった・・・・・。
「貴様・・・・・何のつもりだ。」
幻聴だろうか。
求めてやまない者の声が聞こえた気がした。
ゆっくりと目を開いて横目でそちらを見ると、白銀の長い髪を青い組み紐で束ね、青い衣を着た恐ろしいまでに美しい妖鬼の姿がそこにあった。
私から唇を離したショクは、その妖鬼の姿を見て、息をのんだ。
「まさか・・・早すぎる!」
「蒼・・・・・。」
私は身体を駆け巡る熱と、魂を冒されていく苦しみに喘ぎながら蒼を見た。
表情を失くした蒼の姿は、冷たい炎のように青く輝いていた。
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