四葉のクローバー ～4人の絆～

1章 春

急流すべり

「じゃあ、まずは・・・、急流すべり！」
雨華がそう決めたわけは、空いていたからであろう。今日は、他の学校の人たちも
来ていて、空いてるやつからどんどん乗らないと、乗れなくなってしまう。
急流すべりの、丸太みたいな乗り物に乗り込む。
水がかからないようにするための、ビニールを持ち上げると
溜まっていた雨水が落ちてきた。それが、由衣の制服のスカートに。
「あぁ～・・・。濡れたー！」
思わず叫んでしまう。雨水は思っていたよりも多く、滝のような雨を被ったよう。
びしょびしょになったスカートに、
早く、乾け・・・。
と思っていると、乗り物が動き始めた。ゆっくりと進んでいくため、
周りの景色を楽しむことができた。
「あぁ！なんか、あるよ！？」
「ほんとだー、なんだろーね」
そんな会話をしていた時だ。急に目の前が開け、急流に差し掛かった。
ビニールを被って、っと。
水を浴びないように、私たちは、ビニールを被った。そして、その直後、
ビニールの外にたくさんの水滴がついた！
「ふぅ・・・。ビニールを被ってなかったら、びっしょだよ」
「うん。雨も降ってるし、よけいに濡れちゃうね」
その後は、ゆっくりと、緩やかな所が続き・・・。間もなく、元の場所に戻って来た。
「んー、楽しかった～」
「だね。次は、どこ行く？」
「あ、あのくるくる回ってるのは？」
「うわぁー。楽しそうっ！」
楽しい会話をしながら、次の乗り物に走っていく、私たちだった。