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3章

疑問

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「いたっ!!」
 痛いけど、こんなので止まっちゃダメ・・・!
 肩を押さえながらも、えいまに近づく。
「な・・・。じゃあ、これならどうだ?」
 一瞬、驚いたえいまだったが、すぐに楽し気な笑顔を浮かべる。
 それと同時に、新しくフォークを投げる。しかも、二つ舞花に向けて・・・。
「舞花っ!」
「よ、避けて・・・。舞花っ!」
 風真と乃愛が、必死に叫ぶがフォークは、もう目の前に。
「いたぁ!!あ、あ・・・」
 一つは、舞花の頬をかすり、もう一つは足に刺さった。
 舞花は思わず、こけてしまった。それも、えいまの前で。
 えいまが、舞花を見下ろす。急いで、立ち上がろうとするが、
 深く刺さっているのか動けない。
「舞花ぁ!早く、逃げて・・・」
 動いてっ!!私の足っ!
 そう叫び声が、聞こえるが舞花の思いとは逆に、動いてくれない。
 私、もうだめなのかな?捕まっちゃうの?
 嫌な考えが、思い浮かんでくる。でも、えいまは見てるだけだ。
 なにもしない、えいまに舞花は疑問をもった。だが、早く逃げなければ。
 そう頭が言っている。
「早く、逃げないと・・・」
 やっとのことで、腕を使いながら、動くことに成功した。えいまに背中を
 向けているため、ひやひやしながら逃げていたが、特になにも起こらない。
 それよりも、えいまが動く気配がない。
「乃愛ちゃん、風真君・・・」
「舞花!無事でよかった・・・」
 ほっと安心したのも、つかの間。まだ、えいまがいるのだ。
「ねぇ、えいま。なんで私を捕まえなかったの・・・?」
 顔を強張らせ、舞花はえいまに聞いた。
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