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2章
楽しみな土曜日
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「ねーねー、二人とも。鬼ごっこしたいと思わない?」
木曜日、舞花は、乃愛と風真に鬼ごっこについて、聞いていた。
一人では、少し心細いからだった。
「え?鬼ごっこかー。久しぶりだねぇ、鬼ごっこって」
と乃愛ちゃんは、言ってくれたものの、風真は
「えーっ!鬼ごっこって、飽きるくね?」
普通の鬼ごっこじゃない。そんなことを伝えたくて、つい言い返してしまった。
「普通の鬼ごっこじゃないもんっ!一日中の鬼ごっこだもん!」
「一日中?」
一日、という言葉を聞き、風真の目はきらきらだ。
さっきまで、鬼ごっこは飽きる。なんて言ってたくせにと乃愛がそんな目で
見るものの、風真は気にしない。もちろん、舞花もだ。
「じゃあ、三人で土曜日鬼ごっこしてくれる?」
「もちろん」
「やるぜ!」
二人の元気な声を聞き、舞花は笑顔になった。二人に鬼ごっこのルールを
伝えると舞花は、なんだか誇らしい気分になった。
いつもは、二人に決めてもらっているのだが、今日は自分で話を進めている
ということで変な感じ。それでも、いつもはどうして話に加わらなかったん
だろう?と思い、次からは、ちゃんと加わる!と舞花は決めた。
早く、早く、土曜日にならないかなぁ・・・。
すでに、舞花はうきうきルンルンだ。今にも、背中に羽がついて空に
飛んでいきそうな気分。楽しみな土曜日。当日になると楽しみな土曜日は、
嫌な土曜日にならないのだろうか。それだけが、心配である。
木曜日、舞花は、乃愛と風真に鬼ごっこについて、聞いていた。
一人では、少し心細いからだった。
「え?鬼ごっこかー。久しぶりだねぇ、鬼ごっこって」
と乃愛ちゃんは、言ってくれたものの、風真は
「えーっ!鬼ごっこって、飽きるくね?」
普通の鬼ごっこじゃない。そんなことを伝えたくて、つい言い返してしまった。
「普通の鬼ごっこじゃないもんっ!一日中の鬼ごっこだもん!」
「一日中?」
一日、という言葉を聞き、風真の目はきらきらだ。
さっきまで、鬼ごっこは飽きる。なんて言ってたくせにと乃愛がそんな目で
見るものの、風真は気にしない。もちろん、舞花もだ。
「じゃあ、三人で土曜日鬼ごっこしてくれる?」
「もちろん」
「やるぜ!」
二人の元気な声を聞き、舞花は笑顔になった。二人に鬼ごっこのルールを
伝えると舞花は、なんだか誇らしい気分になった。
いつもは、二人に決めてもらっているのだが、今日は自分で話を進めている
ということで変な感じ。それでも、いつもはどうして話に加わらなかったん
だろう?と思い、次からは、ちゃんと加わる!と舞花は決めた。
早く、早く、土曜日にならないかなぁ・・・。
すでに、舞花はうきうきルンルンだ。今にも、背中に羽がついて空に
飛んでいきそうな気分。楽しみな土曜日。当日になると楽しみな土曜日は、
嫌な土曜日にならないのだろうか。それだけが、心配である。
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