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✽3章
12話
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一時間後。私は、なにかが崩壊するような音が聞こえた気がして、その場を立った。
だけど、建物は、この世界にないんだし、なにが壊れているのだろうか。
不思議に思っていた、私は寒さに震えながらも辺りを見渡していた。そして、ついに
見たのだ。近くに、深い深い崖のようなものがあることを。
あんなところに、崖なんてあったのかな・・・?
心の中で、そう呟きつつも頭を必死に動かし、記憶をたどろうとした。
だけど、だめだった。この寒さの中、頭が思うように働かない。
頭を抱え込んでいた時。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・。
ふいにそんな音を、聞いた。なにかが、なにかが壊れている。そう確信した。
「なに・・が・・・?」
息を凍らせながら言った私は、目を見開いた。私のすぐ足元まで地割れが
迫っていたからだ。頭の中で、危険だという文字が浮かび上がる。
意識がもうろうとするような寒さの中、再び私は立ち上がり、近くの丘へと逃げた。
「は・・ぁ。は・・・あ・・・」
なんとか、息を整えた私が顔を上げると、異様な光景が目に留まった。
な・・・。こ、これは____!?
私は、声にならない悲鳴を上げた。それは、私がいる丘以外、真っ暗な闇に
呑み込まれていたからだ。恐る恐る、下を覗くと下には、なにも見えなかった。
いつか、この丘も、闇に呑み込まれる!!そう思った時だ。
私が、体制を崩したのは。
そして、そのまま、私は闇に溶け込むように、なにも見えない下に落ちて行った。
だけど、建物は、この世界にないんだし、なにが壊れているのだろうか。
不思議に思っていた、私は寒さに震えながらも辺りを見渡していた。そして、ついに
見たのだ。近くに、深い深い崖のようなものがあることを。
あんなところに、崖なんてあったのかな・・・?
心の中で、そう呟きつつも頭を必死に動かし、記憶をたどろうとした。
だけど、だめだった。この寒さの中、頭が思うように働かない。
頭を抱え込んでいた時。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・。
ふいにそんな音を、聞いた。なにかが、なにかが壊れている。そう確信した。
「なに・・が・・・?」
息を凍らせながら言った私は、目を見開いた。私のすぐ足元まで地割れが
迫っていたからだ。頭の中で、危険だという文字が浮かび上がる。
意識がもうろうとするような寒さの中、再び私は立ち上がり、近くの丘へと逃げた。
「は・・ぁ。は・・・あ・・・」
なんとか、息を整えた私が顔を上げると、異様な光景が目に留まった。
な・・・。こ、これは____!?
私は、声にならない悲鳴を上げた。それは、私がいる丘以外、真っ暗な闇に
呑み込まれていたからだ。恐る恐る、下を覗くと下には、なにも見えなかった。
いつか、この丘も、闇に呑み込まれる!!そう思った時だ。
私が、体制を崩したのは。
そして、そのまま、私は闇に溶け込むように、なにも見えない下に落ちて行った。
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