上 下
217 / 403

210 若者たち

しおりを挟む
 映像は突然、どこからともなく拡散された。
「この広告なに?」
「右上にあるバツ消してみれば」
「無いよ、バツもスキップボタンも」
「えー? 何それ」
 スマホや脳波感受型デバイス機器、様々な機械のネットブラウザに割り込んできた。
「で、何の広告?」
「リンクもないし社名もないよ」
「意味なくない? それ」
 ネットに依存する全ての日本人が、少なくとも一度は目にした。
「うわ長、まだ続いてる」
「飛ばせないどころか終わる気配ないじゃん。そんなの初めて見た。ウイルスなの?」
「詳しくないから分かんない」
「ほら、出番だよガリ勉くん。どうなの? 危険なの?」
「ええっ!? あ、と、トラップ踏んだのならもう手遅れですけど……」
「なにそれうぎゃーやだーもー!」
「電源切っちゃえ」
「ちょ、待ってください! あんまり安易に操作するとリンク先に飛ばされるようなケースも……なっ」
「な?」
「なんですか、これ……」
「こっちが聞きたいんですけどー」
 動画の形で割り込んでくるが、ダウンロードは出来ない。止めることも出来ない。映像の中で明らかに場面が切り替わると自動的に切られ、普段通りのネットブラウザへ戻る。いつものSNS画面へと戻る。
「コレ! あ、あの! あ、宮野さんっ! ちょうどよかったコッチコッチ!」
「は? なに?」
「この人は見たことないですけど、これアレですよ、アレ!」
「だからなんだっての」
「フロキリ!」
「えっ」
「フロキリのアバターです! 背景真っ白ですけど、これって雪景色じゃないですか? それに武器に見覚えあるんで!」
「金井、それマジ? ちょっと見せてそれ」
 マイナーなゲームのプレイ動画だと思う人間もいれば、白い画面で人が動いているだけだと思う人間もいる。ただ間違いなく、初めて見た瞬間気付くのは「事件の存在を知っている人間」だけだ。
「ま、マジじゃん! ちょっと!」
「ねーみやのん、アタシのにも同じの出てきたよ?」
「えっ」
「変なRTA動画だろ? 俺のにもさっき出たけど」
「ええっ」
「SNSでも流れてるっぽいよ、コレ。ツリー先のコメントに金井が言ってたフロなんとかって書いてあるじゃん」
「わっ、ホントだ……」
「何なに、いわくつきなの?」
「そのままほっとけば勝手に消えるぜ。ほら、俺のスマホ治ってるだろ?」
「あーよかった、ずっとこのままなのかと思っちゃった」
「……金井っ!」
「分かってます! あ、次の授業どうします!? 僕のところは自習なのでサボります! 直帰です! あ、一度言ってみたかったんですよ『直帰しまーす』って。ほらドラマとかでよくあるじゃないですか、サラリーマンが使うやつですよ。僕将来営業はあり得ないですけど外で取材とかしちゃったりする仕事に就こうと思ってるので、外回りして直帰とかってあるんじゃないかなーなんてアハハ」
「ウチらなんだっけ~。数学だっけか」
「数B! よしサボる!」
「おおー!」
「ちょ、えっ? どうしたの二人とも」
「あ、ねぇねぇ。さくちん佐久間どこいったか知ってる?」
「え~トイレかな~」
「帰ってきたらウチらオーロラモールのいつものフードコートにいるって言っといて!」
「いいけど、ほんと突然どうした?」
「あっ、林本さんはどうします?」
「言わなくても来る。コン持ちが気付かない訳ないじゃん」
 噂は光と同じ速度で広がっていく。
「宮野ー! ちょっと顔貸し……あれ? 見た? アレ。気付くの早いね」
「ハヤッシーもほらカバン持って」
「気付いたの僕ですからね!」
「そんなのどうでもいいから。詳しい人は気付いてる? 知らせたほうがいい?」
「慌てなくてもメッセで今やりとりしてるところ」
「詳しい話聞けたりしない?」
「なんかー、横浜港に用事あるんだってさ。こっちに寄ってくれるって。すごいラッキー」
「え、港? なんで港?」
「人を迎えに行くとかどうとか……うん……うん」
「ぼんやりしてるね、林本さん」
「潜ってるな、これ。いいや。引っ張って連れてこ」
「荷物持ちます! うっわ重、意外にも教科書ずっしり。林本さんの方は想像通り軽いけどね。これなんだろ、コンセント? ああコテってやつかな。半田ごては持ってるけど髪の毛のは初めて触るや」
「金井! 早く!」
「は、はいっ!」
「……確認とれた? 分かった、アタシ話付ける」
「ハヤッシーもっと自立してほしいんだけど。どうしたの?」
「分かったって。うーん、正しく言うと、分かってたけど確認とれたって感じで」
「何を?」
「映像に映ってた人の一人、声紋? 調べて、当たったって」
「被害者の?」
「そう、そう……まってちょっと他の支援の人たちにチャット繋ぐから」
「今!? ちょっと、先生に見つかったら授業でなきゃいけなくなるからさぁ。早く行こ!」
「……」
「ちょっと!」
「……」
「ね~もぉ~! 金井押して! ウチ引っ張るから!」
「ええええっ!? アッハイ!」


 林本チヨ子は伝言役を買って出ている。
 フルダイブに必要な脳波コンを持たない人たちへ、届かないだろう細かい捜索の情報を伝えに行くのだ。脳波感受型の恩恵でブルーホールではあっという間に伝わるような、言葉にしにくいニュアンスの揺らぎも丁寧に言葉とジェスチャーに変えて伝える。文字だけでは誤解を生むようなことも、直接リアルタイムで音と表情をやり取りし合うことで、なんとか言葉の少なさをフォローしていた。
 脳波コン持ちが忘れてしまった「コミュニケーションに時間をかける」ことを、まだチヨ子は手放していない。
<お嬢さん、教えてくれてありがとうねぇ。貴女もお忙しいでしょう? 探している方がいるなら、オンラインでボランティアを募るとき言って頂戴。手伝うわ>
 東戸塚駅併設型のそごう系ショッピングモール。通路のような空間に直線状に並ぶファストフード店を横目に飲食スペースのテーブルへ肘をつきながら、チヨ子は氷水を一気に飲み干した。その間も「声」を出し、笑顔で返事をする。
<うん、その時はお願いするかも。お姉さんも、探し人見つかるといいね>
 向こう側の妙齢女性が見ているだろう画面の枠を感知し、その少し内側に腕を掛けるイメージを打ち込む。フルダイブの機械が無いためアバター操作はコントローラー代わりの脳波でいちいち指示しなければならなかった。
 向こう側からは窓から身を乗り出して笑う女子高生が見えるはずだ。チヨ子は触れなくても出来る親しみの表現を最大限活用し、写真から自動生成で作ったアバターの、リアルの容姿とほとんど変わらない笑顔を使って人懐っこく猫を被った。
 リアルより逆に上手くやれているかもしれない。笑ってるのに冷たく見えると言われたことがあるチヨ子は、アバターの使い方に自動で「目じりを下げて瞳のハイライトを強めにし、眉毛の動作を過剰にすること」と補正をかけていた。お陰でこうして、年上の女性に嫌われなくて済んでいる。
「あっちのコミュニティには話したし、そこから北海道の方にはダイレクトで行くだろうしい。あとは……」
「ハヤッシー」
「声放の答え合わせと『現場検証』してるっていうブルーホールのスレの文字起こし、誰か大きな機械持ってる人じゃないと映像データがパンクしちゃうよね。誰に頼もうかな」
 チヨ子の脳裏では、高校のHRでよくみられる「お前挙手しろよ」「いやお前だろ」というやり取りが飛び交った。一秒に満たない高速のやり取りを経て、チヨ子はあっけなく指名を締め切る。
「ねぇね、おねがーい」
 ねぇね、大好きだから可愛い妹の言うことをきいて。そう微笑む。フルダイブ機がないため感覚や感情を受け取ることは出来ないが、姉から「しょうがないなぁ」と返事がすぐに飛んできた。きっとフルダイブ機でブルーホールに入っていれば、「甘やかしすぎ?」「でもオネダリされちゃあしょうがない」などという姉の微細なニュアンスが感じ取れたはずだ。
「えへ」
「林本さん」
 仕事はまだまだ多い。姉の分まで他のユーザーへ指揮を飛ばす。
<あ、謎のフロキリ動画まとめスレってここですか? 情報感謝で一す……え? あ、記事にする時のクレジットに『ディンクロン』って入れといてくださーい>
「はやしー!」
「へ、あうっ!?」
 背中をバシンと叩かれ、チヨ子はリアルの状況を思い出した。
「来たよ、三人」
「そうだった、忘れてた」
 宮野が立ち上がっている。金井はワタワタとフードコートの奥から水を三つ持ってくるところで、その奥から見知った顔の三人が小走りにやってきていた。
「やー悪い悪い、寄り道してた」
「やぁ! うたちゃん元気ー?」
「ハイ! 陽太郎ようたろうさんたち、忙しいところすみません~」
「俺ら実は昼飯まだでさ。港行く前にちょうどよかったよ」
「情報色々知りたいし」
「お願いしたいこともあったしな」
 三人の若い男たちが宮野とテンポよく話を続ける中、金井と林本は座って紙を広げる。六人座れるようくっつけたフードコートのテーブルいっぱいに広がった紙はつぎはぎで付け足されていて、元はA4の、しかも裏を見ると数式や小論文などがプリントされてあった。宮野たちが手持ちで持っていた不要な勉強プリントをセロハンテープで伸ばしたものだ。
 裏紙には書きなぐりに近い汚さで、大量に文字が書き込まれている。
「用事までどのくらい時間あるんですか?」
「実は船ね、ちょっと遅れてるんだわ」
「えっ」
「天候不順ってやつ」
「機材乗っけた方なんて三週間後に来るってよ。人間乗ったのだけ先にってんで……貨物の流れにも関わりあるかもな」
「うんうん」
 宮野に陽太郎と呼ばれた青年は、黒に統一されたカジュアルなコーディネートの中に蛍光ピンクのピアスをしている。グレイみのある茶色の短髪をアシンメトリーに分け、襟足から後頭部にかけてがっつり剃るツーブロックヘアだ。カバンから蛍光グリーンや蛍光ブルーのコードなどを取り出し、自分のこめかみに叩きつけるよう勢いよくペタリとくっつけた。
 陽太郎の左隣に座った青年は、同じく黒で統一されたコーディネートだが一人Yシャツを着ていた。上のボタンも手首のボタンも締め切っていて、三人の中で一番細身だ。黒髪を少し長く伸ばしたマッシュルームヘアで、静かな動作で緑色のリュックサックからタータンチェック柄の少し太いコードを取り出す。そして髪と顔の隙間から静かにそっと入れ、磁力装着型の脳波コンケーブルをあてがった。
 陽太郎を挟んで反対側には、姿勢の正しい青年が座った。髪色は蜂蜜を薄めたようなブリーチの金で、短髪の上の一部分をワックスで撫でつけている以外はチクチクとした短髪だ。一番筋肉質で、指にはめた髑髏モチーフのシルバーリング以外に装飾品はない。全て黒というストイックさが他の二人と比べて表情にまで現れていた。
 こめかみからは既にマットブラックのコードが垂れている。
「船の方の話は久仁子さんにもしておく。やっぱり日電、なんか俺たちに隠してるだろ」
 真面目な青年がそう言って目を細めた。歩きながらずっとどこかと繋がっていたようで、胸ポケットに刺した円錐状の機械をテーブルに置く。こめかみのコードと既に繋がっていて、液晶は見当たらない。脳波コン使用者専用の電話機能を廃した携帯PCの一種だ。
 それなりに高い製品で、大学生が気軽に持ち運んで使用するのは常識的ではない。チヨ子は姉のお下がりでなんとか有線コードも性能の良いスマホも手に入れられたが、羨ましいほど彼ら三人は良いマシンを持っている。彼らの親がお金持ちなのだろうか。それとも今所属しているという「ニチデン」のインターンシップがお金を奮発しているのだろうか。そう思うと狙い目なのかもしれない、とチヨ子は内心不敵に笑った。
「クニさんカッコいいです~」
 宮野も同じことを思ったようだった。だがチヨ子は既に三人を異性ではなくボランティア仲間として見始めていた。宮野の甘い声を聴くたび、恋のライバルにすらなれないドライな自分に申し訳なさを勝手に抱く。
「詩ちゃんのお陰で、俺たちが知らないところにも困ってる人がいるって分かったからな」
 リーダーシップをとる青年を宮野が褒め、お返しに褒められ返されている。大学生三人組は宮野を下の名前で親し気に呼び、宮野も彼らを下の名前で気軽に呼んだ。チヨ子はまだそこまで親しくなれる気がしない。
<で、拡散の方は?>
<まずまずって感じ>
<うーん、起爆剤が欲しいところだな>
<ノーマルネットに流しても握りつぶされるのがオチだし>
<そっちは?>
 三人の青年が電子上で話すことコンマ数秒。流れるようにチヨ子へ話をふってくる。
おねぇさん達被害者の妻らにクチヅテで頼んだけどぉ、みんな日本各地バラバラだからねー>
<そっかー>
<でもリアルの口なら工作されないし、林本さんたちの方法が一番いいんじゃないかな>
 慎重な青年がフォローに入るが、派手めな青年・陽太郎がため息をつく。
<スピード感はない。リアルタイムの口伝でったってオンラインだぞー、シゲ。フェイクフェイスとかでいくらでも『今の間違い!』とかで訂正効くし>
<それ、アタシは大丈夫。アタシ毎日やり取りしてるけど、絶対アタシだよって感じの癖付けてたから>
 チヨ子がすかさず反論し、脳波コンの便利な機能である一人称視点動画をチャット上にクリップで留めた。鑑賞者はチヨ子が録画していた動画をチヨ子の視点そのままに見ることが出来る。わざと毎回身を乗り出していたことだけでも分かってもらえばチヨ子は満足だった。
<見といてよ。こんな感じでやってるから>
 そう一言付け加えて顔を上げると、宮野がまだ話している途中だった。
「でも一体何が起きたんですか? 突然動画が流れるようになっちゃって、それがフロキリとかいう友達がやってたゲームのプレイ動画だとかなんとか」
 チヨ子はブルーホールのことを思い出す。あの海のような空間は時間の流れが外とは違い、あっという間にそんな疑問への答えが飛んでくるのだ。姉が口での説明より早く説明できると喜んでいたが、最近になってようやくチヨ子も意味が分かった。速度感が全然違う。頭の良くないチヨ子でも瞬きの合間に事を知り、身支度の合間に打ち合わせが終わる。
 脳波コンってこんなに便利なのに。素朴に思うが、だからこそ差が大きくなってきているのかもしれないと納得もした。チヨ子は今、友人である宮野と金井が「いなければ」と思ってしまっている。
「えーっとね、なんて言えばいいかな」
「動画の出どころは分からないけど、ずばり日本のネットワーク上で差し込まれてる! つまり悪い奴がこの国のどこかか近くの海の上にいるってわけ」
「ええっ!?」
驚く宮野のスピード感にチヨ子は辟易とした。
しおりを挟む
感想 33

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

VRゲームでも身体は動かしたくない。

姫野 佑
SF
多種多様な武器やスキル、様々な【称号】が存在するが職業という概念が存在しない<Imperial Of Egg>。 古き良きPCゲームとして稼働していた<Imperial Of Egg>もいよいよ完全没入型VRMMO化されることになった。 身体をなるべく動かしたくないと考えている岡田智恵理は<Imperial Of Egg>がVRゲームになるという発表を聞いて気落ちしていた。 しかしゲーム内の親友との会話で落ち着きを取り戻し、<Imperial Of Egg>にログインする。 当作品は小説家になろう様で連載しております。 章が完結次第、一日一話投稿致します。

ビキニに恋した男

廣瀬純一
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

忘却の艦隊

KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。 大型輸送艦は工作艦を兼ねた。 総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。 残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。 輸送任務の最先任士官は大佐。 新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。 本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。    他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。 公安に近い監査だった。 しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。 そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。 機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。 完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。 意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。 恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。 なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。 しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。 艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。 そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。 果たして彼らは帰還できるのか? 帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?

DEADNIGHT

CrazyLight Novels
SF
総合 900 PV 達成!ありがとうございます! Season 2 Ground 執筆中 全章執筆終了次第順次公開予定 1396年、5歳の主人公は村で「自由のために戦う」という言葉を耳にする。当時は意味を理解できなかった、16年後、その言葉の重みを知ることになる。 21歳で帝国軍事組織CTIQAに入隊した主人公は、すぐさまDeadNight(DN)という反乱組織との戦いに巻き込まれた。戦場で自身がDN支配地域の出身だと知り、衝撃を受けた。激しい戦闘の中で意識を失った主人公は、目覚めると2063年の未来世界にいた。 そこで主人公は、CTIQAが敗北し、新たな組織CREWが立ち上がったことを知る。DNはさらに強大化しており、CREWの隊長は主人公に協力を求めた。主人公は躊躇しながらも同意し、10年間新しい戦闘技術を学ぶ。 2073年、第21回DVC戦争が勃発。主人公は過去の経験と新しい技術を駆使して戦い、敵陣に単身で乗り込み、敵軍大将軍の代理者を倒した。この勝利により、両軍に退避命令が出された。主人公がCREW本部の総括官に呼び出され、主人公は自分の役割や、この終わりなき戦いの行方について考えを巡らせながら、総括官室へ向かう。それがはじまりだった。

後輩と一緒にVRMMO!~弓使いとして精一杯楽しむわ~

夜桜てる
SF
世界初の五感完全没入型VRゲームハードであるFUTURO発売から早二年。 多くの人々の希望を受け、遂に発売された世界初のVRMMO『Never Dream Online』 一人の男子高校生である朝倉奈月は、後輩でありβ版参加勢である梨原実夜と共にNDOを始める。 主人公が後輩女子とイチャイチャしつつも、とにかくVRゲームを楽しみ尽くす!! 小説家になろうからの転載です。

データワールド(DataWorld)

大斗ダイソン
SF
あらすじ 現代日本、高校生の神夜蒼麻は、親友の玄芳暁斗と共に日常を送っていた。しかし、ある日、不可解な現象に遭遇し、二人は突如として仮想世界(データワールド)に転送されてしまう。 その仮想世界は、かつて禁止された「人体粒子化」実験の結果として生まれた場所だった。そこでは、現実世界から転送された人々がNPC化し、記憶を失った状態で存在していた。 一方、霧咲祇那という少女は、長らくNPCとして機能していたが、謎の白髪の男によって記憶を取り戻す。彼女は自分が仮想世界にいることを再認識し、過去の出来事を思い出す。白髪の男は彼女に協力を求めるが、その真意は不明瞭なままだ。 物語は、現実世界での「人体粒子化」実験の真相、仮想世界の本質、そして登場人物たちの過去と未来が絡み合う。神夜と暁斗は新たな環境に適応しながら、この世界の謎を解き明かそうとする。一方、霧咲祇那は復讐の念に駆られながらも、白髪の男の提案に悩む。 仮想世界では200年もの時が流れ、独特の文化や秩序が形成されていた。発光する星空や、現実とは異なる物理法則など、幻想的な要素が日常に溶け込んでいる。 登場人物たちは、自分たちの存在意義や、現実世界との関係性を模索しながら、仮想世界を揺るがす大きな陰謀に巻き込まれていく。果たして彼らは真実にたどり着き、自由を手に入れることができるのか。そして、現実世界と仮想世界の境界線は、どのように変化していくのか。 この物語は、SFとファンタジーの要素を融合させながら、人間の記憶、感情、そしてアイデンティティの本質に迫る壮大な冒険譚である。

春空VRオンライン ~島から出ない採取生産職ののんびり体験記~

滝川 海老郎
SF
新作のフルダイブVRMMOが発売になる。 最初の舞台は「チュートリ島」という小島で正式リリースまではこの島で過ごすことになっていた。 島で釣りをしたり、スライム狩りをしたり、探険したり、干物のアルバイトをしたり、宝探しトレジャーハントをしたり、のんびり、のほほんと、過ごしていく。

処理中です...