0時00分。

七賀ごふん

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#2

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「っ……ん……う……っ」

熱を感じてる。互いに、冷めきらない夢の中で。
「父……さん……あ、あぁっ」
柔らかいシーツの上で絶頂を迎える。たくさんの白い蜜を遠くに飛ばして彼の手を汚した。
「気持ち良かった? 理瑛」
「……うん。気持ちいい、父さん……」
優しく触れた掌に頬ずりする。もっと触ってほしい。むしろもっと、好き勝手してほしい。

暗い部屋の中で毎晩父と抱き合う。そんな毎日を送っている。

「良かった。理瑛は本当に良い子だ」
「ほんとう?」
「本当」

それを聞いて、また嬉しくて彼に抱きついた。蜜でぬれた股間を擦りつけながら。
自分の心情がどうだろうと、父の安心しきった顔を見ると安心する。
大好き。大好きな、たったひとりの父親。
彼に愛されるためなら、いくらでも脚を開ける。
愛して欲しいだけ。見捨ててほしくないだけだ。そんなに罪深い欲望じゃないと思う。


だから毎日彼と抱き合う。
そして一日がリセットされる。


「理瑛、明日は何時に帰るんだ?」
「んー……学校終わったらすぐ帰るから、十六時過ぎぐらいかな?」
「そっか。気をつけろよ。お前はちょっと抜けてるから」
「失礼な、抜けてないよ。大体、何に気をつけんの?」
「そうだな………」

父さんは瞼を閉じ、うーんと考える。

「……痴漢とか?」
「はは、ないない」

おかしくって、すぐさま否定する。
だって痴漢ならむしろ家庭の中。俺にそういう事をするのは父さんぐらいだし。

「おいおい、真剣に言ってるんだぞ? 夜遅くなれば遅くなるほど、危ない人間が増えるんだから」
「はいはい」
「だから時間に気をつけるんだよ。何度言っても忘れるんだから。……お前は」
「分かったって! ありがとー」

適当に返して彼の腕の中で眠りにつく。
心配してくれるのは普通に嬉しいけど、なんかなぁ。

本当に、過保護すぎる。








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