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今、泣きそうでつらくても、君の笑顔が忘れさせてくれる
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やっぱり1日だけでは軽蔑の目は変わらなかった。しかし、それでも話しかけてくれる仲間はいた。
「最近眩魏笑ってないでしょ」
「関係ねぇだろそんなこと。そういえば『星柳(ほしやなぎ)』は何部に入ったんだよ」
「まだ入ってないな~!なんせ音楽関係少ないし。」
そう言いながら、その天真爛漫な性格を目に宿し、その少女…星柳漆(ほしやなぎうる)は、う~んと唸りながら言った。
「ギター部行っちゃおうかな~?」
「やめとけやめとけ。後悔するぞ。今だってギター部の俺と喋るだけで少し軽蔑されてるのにこれ以上悪くなったらどうすんだよ。」
「おやおや、私がこんな事で心が折れるほどヤワではなにのだよ!」
「それぐらいわかってるよ。仮にも幼なじみだから心配してやってんだよ。」
そう、二人は幼なじみなのだ。幼稚園からの付き合いで、小学校、そして今でも一緒なのだ。
「ま、考えとくよ!それじゃ!」
「おう、まぁ、頑張れや」
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
「今日は俺の番だよ!嬉しいよ眩魏くん!」
「まさか星柳と同じような人に教えて貰うとは思わなんだな…」
「なんかいった?」
「いや、何でも無いです」
もうこれは運命なのか?と言うぐらいに眩魏の周りには毎回テンションが高い人が集まってくる。星柳や、弦はその典型でもう自分の周りにテンションが高い人は出ないと思っていた。秋空先輩に会うまでは。
「取り敢えず今日は『音階』だよ!これをマスターすれば耳コピした物が弾けるようになるかもだよ!」
「『かも』って何ですか!?もうちょい確信もってくださいよ!」
「細かい事は気にしない!さて、ケン君に聞いたけどチューニングまでいったんだよね?」
「はい、いきました」
昨日教えてもらったばかりなので、忘れるはずがない。
「その時『E』とか『G』とかあったよね?」
「ええ、ありました」
「そういうアルファベッドで音を表したのを『コード』っていうんだ!で、このコード。実はコードネームなんだよ!」
「えっと…どういうことなのでしょう。」
やはり、秋空先輩は説明べたなのだろう。全く分からない。コードの説明までは分かったが、コードネームの意味が分からなかった。
「普通、ドレミって言うでしょう?」
「はい、ていうかそれが当たり前なのでは?」
そう、これが当たり前なのだ。『普通は』。
「実はドレミをアルファベッドで表したのがコードなんだよ!」
「え?」
「例えばEのコードはドレミのミなんだよ!」
「あぁ、なるほど」
つまり、ドレミのことをアルファベッドで表したのがコードなのだ。
「だから手前の鉄の弦からミラレソシミだよ!で、はじめのミの弦からはじめは押さえずに弾いて、後から四フレットずつ弾いてゆくのが音階だよ!手前の弦からミ、ファ、ファ♯、ソ、ソ♯、次の弦にいってラ、ラ♯、シ、ド、ド♯、次にいって、レ、レ♯、ミ、ファ、ファ♯、次に進む前に注意!ここは二つ音が無くなるよ!では!ソ、ソ♯、ラ♯、次からふつうに、シ、ド、ド♯、レ、レ♯次でラストで、しかも一個増えるよ!、ミ、ファ、ファ♯、ソ、ソ♯、ラ、だよ!分かったかい?」
「なんとか!」
「ならよろしい!ちなみにこれは声に出してやってもらうよ!」
「分かりました…み、ふぁ、ふぁ♯…」
こうしていると、学校全員の軽蔑の目を忘れられる。そんな気がした。時間がゆったりと、しかし確かに動いていた。その時…
「ガチャン」
ドアの開く音がした。
「失礼しまーす。」
眩魏はその声に聞き覚えがあった。よく透き通る綺麗な、それでいて元気のある声で部室の扉を開けたのは…
「星柳!?何でおまえが?!」
その問いかけに対して星柳は、
「へへへ、来ちゃった☆!」
と、満面の笑みで返答した。
「最近眩魏笑ってないでしょ」
「関係ねぇだろそんなこと。そういえば『星柳(ほしやなぎ)』は何部に入ったんだよ」
「まだ入ってないな~!なんせ音楽関係少ないし。」
そう言いながら、その天真爛漫な性格を目に宿し、その少女…星柳漆(ほしやなぎうる)は、う~んと唸りながら言った。
「ギター部行っちゃおうかな~?」
「やめとけやめとけ。後悔するぞ。今だってギター部の俺と喋るだけで少し軽蔑されてるのにこれ以上悪くなったらどうすんだよ。」
「おやおや、私がこんな事で心が折れるほどヤワではなにのだよ!」
「それぐらいわかってるよ。仮にも幼なじみだから心配してやってんだよ。」
そう、二人は幼なじみなのだ。幼稚園からの付き合いで、小学校、そして今でも一緒なのだ。
「ま、考えとくよ!それじゃ!」
「おう、まぁ、頑張れや」
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
「今日は俺の番だよ!嬉しいよ眩魏くん!」
「まさか星柳と同じような人に教えて貰うとは思わなんだな…」
「なんかいった?」
「いや、何でも無いです」
もうこれは運命なのか?と言うぐらいに眩魏の周りには毎回テンションが高い人が集まってくる。星柳や、弦はその典型でもう自分の周りにテンションが高い人は出ないと思っていた。秋空先輩に会うまでは。
「取り敢えず今日は『音階』だよ!これをマスターすれば耳コピした物が弾けるようになるかもだよ!」
「『かも』って何ですか!?もうちょい確信もってくださいよ!」
「細かい事は気にしない!さて、ケン君に聞いたけどチューニングまでいったんだよね?」
「はい、いきました」
昨日教えてもらったばかりなので、忘れるはずがない。
「その時『E』とか『G』とかあったよね?」
「ええ、ありました」
「そういうアルファベッドで音を表したのを『コード』っていうんだ!で、このコード。実はコードネームなんだよ!」
「えっと…どういうことなのでしょう。」
やはり、秋空先輩は説明べたなのだろう。全く分からない。コードの説明までは分かったが、コードネームの意味が分からなかった。
「普通、ドレミって言うでしょう?」
「はい、ていうかそれが当たり前なのでは?」
そう、これが当たり前なのだ。『普通は』。
「実はドレミをアルファベッドで表したのがコードなんだよ!」
「え?」
「例えばEのコードはドレミのミなんだよ!」
「あぁ、なるほど」
つまり、ドレミのことをアルファベッドで表したのがコードなのだ。
「だから手前の鉄の弦からミラレソシミだよ!で、はじめのミの弦からはじめは押さえずに弾いて、後から四フレットずつ弾いてゆくのが音階だよ!手前の弦からミ、ファ、ファ♯、ソ、ソ♯、次の弦にいってラ、ラ♯、シ、ド、ド♯、次にいって、レ、レ♯、ミ、ファ、ファ♯、次に進む前に注意!ここは二つ音が無くなるよ!では!ソ、ソ♯、ラ♯、次からふつうに、シ、ド、ド♯、レ、レ♯次でラストで、しかも一個増えるよ!、ミ、ファ、ファ♯、ソ、ソ♯、ラ、だよ!分かったかい?」
「なんとか!」
「ならよろしい!ちなみにこれは声に出してやってもらうよ!」
「分かりました…み、ふぁ、ふぁ♯…」
こうしていると、学校全員の軽蔑の目を忘れられる。そんな気がした。時間がゆったりと、しかし確かに動いていた。その時…
「ガチャン」
ドアの開く音がした。
「失礼しまーす。」
眩魏はその声に聞き覚えがあった。よく透き通る綺麗な、それでいて元気のある声で部室の扉を開けたのは…
「星柳!?何でおまえが?!」
その問いかけに対して星柳は、
「へへへ、来ちゃった☆!」
と、満面の笑みで返答した。
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